「R-1グランプリ2025」で見事に初優勝したピン芸人の「友田オレ」が、さまざまなテレビ番組やメディアに登場して注目されている。
いったぞ~!R-1で優勝、できたぞ~!
船に乗り込んでいただけると嬉しいです。 pic.twitter.com/UZpgbwQnN1— 友田オレ (@tomoda_crodango) March 8, 2025
友田は芸歴たった3年目の若手で、今回の「R-1グランプリ」では印象に残る歌ネタで見事に優勝。粗品の記録(当時26歳)を破り、史上最年少で優勝をかっさらった。
しかも、最終決戦では7票中5票を集める完璧に近い形で優勝し、実力の高さを見せつけることになった。
粗品が才能を認めた若手芸人
「粗品のロケ」に出演いたしました!
ぜひご覧ください!https://t.co/BQ17M8ozBq pic.twitter.com/V2h5sPpjxn— 友田オレ staff (@tomodaore_staff) March 17, 2025
友田は、福岡県出身で早稲田大学を卒業した高学歴芸人。大学時代にお笑いサークル「早稲田大学お笑い工房LUDO」に所属し、本格的に芸人としての活動をスタートさせる。
そんな友田の魅力のひとつは、芸人離れした歌のうまさにある。今回の「R-1グランプリ」で披露した「ないないなないなない音頭」も、妙なメロディーと美声が印象に残るネタ。絶妙にうまい歌声が気持ちの良いもので、これまでのR-1王者には無い特別な雰囲気を醸し出している。
そのセンスには、「R-1グランプリ」の放送でMCを務めた霜降り明星の粗品も大絶賛の声をあげた。
粗品は、自身のYouTubeチャンネル『粗品のロケ』に友田をゲストで招聘し、ネタについて激論を交わしている。
粗品は、友田がネタの中でネットミームとなる多くの人の夢に出てくると言われる「This Man」を取り扱ったことについて「あれをネタに、入れるという判断がめちゃくちゃ好き」と絶賛。
また、動画内では友田がユニットを組んで「M-1グランプリ」に挑戦する漫才コンビのネタにも言及し、とにかくフリを丁寧に作る友田の作り方に粗品が感心する場面があった。
今回の動画で友田のパーソナリティがしっかり粗品により紹介され、テレビ関係者や芸人において説明書となり扱いやすくなった。粗品が才能を認め、しっかりと売れるための準備を整えてくれたように見える。
友田オレはどのようにブレイクするのだろうか?
そんな友田だが、今後はブレイクするのだろうか? まず、友田の一番の武器であるキャッチーな歌ネタはどんなテレビ番組でも通用する。 また、歌ネタはYouTubeやTikTokなどネットでもバズる可能性が大。
今回、R-1王者になったことにより知名度があがった中で、歌ネタをさらに進化させることができれば、長く活躍することになるだろう。
そして、友田は歌ネタだけではない魅力も秘めている。友田は、3月14日放送の『千原ジュニアの座王』(関西テレビ)に登場したが、即興ネタの強さも見せた。
さまざまなネタを芸人が一対一でバトルする『座王』は、昨今のバラエティの中でもお笑いレベルの高い番組だ。
その中で、友田は同じくR-1王者の田津原理音を相手に「モノマネ対決」に挑戦。「じじいモノマネ」として「屁をこく前とこいた後、合計2回謝るじじい」という、独特なセンスのモノマネを披露し、表現力の高さを見せ見事に田津原を撃破。
「妙にオッサン臭いキャラ」に期待
さらに、「1分間トーク対決」でも、まとまったトークを見せて実力を発揮している。
通常、歌ネタが得意な芸人はトークや即興のネタに弱い傾向にあるが、友田はしっかりとまとめ上げる能力を持っている。トーク力に関しては、『ナイツ ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)で発揮。23歳とは思えない落ち着きで、幅広いエピソードトークを披露した。
粗品の動画も含め、「いきなり売れた」若手でこれだけトークができるのは末恐ろしい実力で、トーク番組などでも活躍が期待できる。
元テレビ局スタッフの筆者から見て特に注目すべきは妙におっさん臭いキャラで、テレビ番組でシニア層や女性視聴者の人気を得られる素質を持っている。加えて、ロケで使ってもおもしろそうだ。また、高学歴芸人という経歴を活かしクイズ番組でも使い勝手が良い。
今回、歌ネタ一本でR-1王者になった友田だが、バラエティタレントとしてポテンシャルの高さを秘めていることがわかる。
「R-1王者は売れない」説を打ち破る可能性も
ここまで、友田の芸人としての実力の高さを解説したが、ついに「R-1」王者からスターが誕生する瞬間を迎えるかもしれないワクワク感がある。
「R-1」優勝者は悲しいかな、ここ数年で大ブレイクした芸人をほとんど輩出していない。各芸人のファンには申し訳ないが、純粋なピン芸人で大ブレイクしたのは、2016年王者のハリウッドザコシショウくらい。
お見送り芸人しんいちは、いじられキャラとして人気だがブレイクといった感じはなく、2020年王者のゆりやんレトリィバァはすでに知名度が高かった。
その結果、ウエストランドの井口浩之が「R-1には夢がない」とネタにしたほど。そんな悲しい現実に終止符を打ってくれそうなのが、今回の新王者の友田となる。
番組に出演するタイミングや事務所の力などもあるが、是非とも友田が「R-1にも夢がある」ところをしっかりと証明ほしい。SNSでは友田のネタや実力を疑問視するコメントも多いが、そんな声を跳ね返す活躍を見せるべきだ。
<文/ゆるま小林>
【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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