【写真】祭りを機に再会した新之助(井之脇海)と女郎・うつせみ(小野花梨)
横浜流星が主演を務める大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第12回「俄(にわか)なる『明月余情』」が3月23日に放送された。吉原で祭りが開催される展開の中、今後、蔦重(横浜)にとって欠かせない存在となる秋田藩士・平沢常富(尾美としのり)とのやり取りが描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
■数々の浮世絵師らを世に送り出した“江戸のメディア王”の波乱の生涯を描く
森下佳子が脚本を務める本作は、18世紀半ば、町民文化が花開き大都市へと発展した江戸を舞台に、“江戸のメディア王”にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎の波瀾(はらん)万丈の生涯を描く痛快エンターテインメントドラマ。
蔦重はその人生の中で喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見い出し、また日本史上最大の謎のひとつといわれる“東洲斎写楽”を世に送り出すことになる。
蔦重の幼なじみの花魁・花の井(五代目瀬川)改め瀬以役で小芝風花、蔦重に影響を与える“希代の天才”平賀源内役で安田顕、幕府“新時代”を目指す権力者・田沼意次役で渡辺謙が出演。語りを綾瀬はるかが務める。
■SNSで話題になっていた「オーミーをさがせ」の答え合わせ!?
第12回は、前年に続いて吉原で行う俄祭りの企画の覇権を巡って、女郎屋の大文字屋(伊藤淳史)と若木屋(本宮泰風)が火花を散らした。その展開でキーマンとなったのが、吉原によく通ってきている秋田藩士・平沢常富だ。
平沢というと、第2回から冒頭のクレジットタイトルで表記があったものの、一場面で見切れるだけのことも。するとSNSでは、イギリス発のキャラクターを探し出す絵本「ウォーリーをさがせ!」にちなみ、演じる尾美をもじって「オーミーをさがせ」として話題になっていた。そんな中、ようやく前回の第11回で蔦重と話すシーンがあった。
平沢のことを蔦重がはっきり認識したところで、満を持してのキーマンとなった今回。ひょんなことから俄祭りで大文字屋や蔦重側を手伝うと申し出たのだが、平沢のもう一つの“正体”が明らかになることに。
若木屋が江戸市中の地本問屋・西村屋(西村まさ彦)と組んでいるのに対し、蔦重は源内に祭りの内情を面白おかしく書いてもらえないかと依頼。しかし、エレキテルに夢中な源内は、戯作者の「朋誠堂喜三二」に頼んだらいいと言う。喜三二の正体が平沢だったのだ。
そこでなんと、これまでの平沢の登場シーンが次々と紹介されることに。視聴者からは“オーミーをさがせ”の「答え合わせになってる」と反響が寄せられた。
■今後タッグを組む蔦重と平沢に期待!
喜三二の青本といわれる種類の本は、鱗形屋(片岡愛之助)が売り、人気となっていた。しかし、武士である平沢は、主君から与えられる扶持(ふち)以外に稼いではいけないという建て前があったため、正体を隠していたのだ。
蔦重は自分のところでも青本を書いてほしいと頼み、渋る平沢に祭りの裏側をネタにすることを提案。それに興味をひかれた平沢は、さらに書き上がったら「吉原上げて、おもてなし」と言われて引き受けた。
ところが、蔦重と平沢が懇意にしていることを知った鱗形屋が、家族そろって「青本を出すのはうちだけにしていただきたく」と土下座。板挟みになった平沢は、蔦重に勤めが忙しくなったので、しばらく吉原に行けなくなったと手紙を出した。蔦重は、「鱗の旦那の手前、やりにくかったか」と、平沢の真意をくみ取った。
蔦重との青本は成立しなかったが、俄祭りでは平沢のアイデアが生きた出し物も披露され、大いに盛り上がった。商売の契機を探っていた蔦重は、絵師・勝川春章(前野朋哉)に祭り前に出された西村屋の錦絵にはない、祭りの様子をとらえた絵を描くことを依頼。そこに青本のことを詫びに現れた平沢に、その絵本の前書きとなる“序”を頼んだ。
蔦重の狙いは当たり、祭りの興奮を閉じ込めたかのような絵本「明月余情」は土産として売れた。
平沢が板挟みになっても悩んだのは、蔦重が面白いネタを思い付くからだ。戯作者としての魂が揺さぶられるのだろう。そして、その蔦重は、これまでの推し進めようとするばかりの精神から、商売の契機を伺う一歩引いた視点を持つ成長を見せた。第10回で描かれた、書物問屋・須原屋(里見浩太朗)に「ものはな、引いて見るってことは大事なんだよ」と教えられたことを実践しているのだ。
成長続ける蔦重と、後に戯作者として蔦重の最大の協力者となる平沢。2人の出会いに、今後が楽しみになった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
【関連記事】
・
【写真】商売人として成長を見せる蔦重(横浜流星)
・
【写真】土下座する鱗形屋(片岡愛之助)一家
・
【写真】新之助(井之脇海)と女郎・うつせみ(小野花梨)の物語にも反響
・
伊藤淳史が語る俄(にわか)祭り撮影秘話「朝から晩まで踊り続けました」<べらぼう>
・
【漫画】“幼い時にだけ行けた古書店”の謎に反響…心温まる不思議な物語に「引き込まれる」「本屋行きたくなってきたなぁ」の声