3月23日(日) 20:10
帯状疱疹は、水痘ウイルスが原因で発症する病気です。身体の左右どちらかの神経に沿って、赤い発疹と水ぶくれが帯状に発生するのが特徴です。この発疹や水ぶくれは激痛をともなうことでも知られており、その痛みは「焼けつくよう」とも「電流が走るよう」とも言われます。
50代から発症率が高くなり、80代になると3人に1人の割合で発症します。現代の医療技術で十分完治させられる病気ですが、治療が遅れたり、重症化したりした場合、頭痛をはじめとする全身症状が現れるため、油断は禁物です。
なお、帯状疱疹は過去に水ぼうそうになった経験がない人は発症しません。しかし、水ぼうそうになった記憶がなくとも水痘ウイルスに感染したが症状は出なかったというケースもあります。そのため、誰もが帯状疱疹のワクチン接種を検討したほうがよいと言えるでしょう。
帯状疱疹のワクチンは、シングリックスというワクチンと、弱毒生水痘ワクチンの2種類があります。
前者は不活性ワクチンで、筋肉注射を2回行います。費用相場は1回あたり2万円から3万3000円程度で、持続効果は10年以上です。
後者は生ワクチンで、皮下注射を1回行います。費用相場は1回あたり6000円から1万3000円程度で、持続効果は約5年です。
帯状疱疹を予防するためのワクチンを接種するためには、決して安くない費用を用意しなければなりません。しかし、以下の方法でワクチンの費用を抑えることが可能です。
ワクチンの費用を抑えたい場合、まず助成金が利用できないか確認しましょう。自治体によっては、ワクチンの接種費用の助成を行っているところもあります。
例えば、新宿区の場合、生ワクチンの自己負担を1回あたり4000円まで、不活性ワクチンであれば1回あたり1万円まで抑えることが可能です。なお、対象となるのは新宿区に住民登録があり、かつ接種日当日50歳以上の人に限られます。
健康保険組合や、職場の補助を利用するのも、ワクチンの費用を抑える有効な方法です。
例えば、東京電力健康保険組合の場合、ワクチン接種1回あたり1万円まで補助を受けられます。ワクチン接種の金額が1万円を下回った場合は、実費額まで補助を受けることが可能です。
どの程度負担してもらえるかは、利用している健康保険組合や所属している職場によって異なるため、事前に調べておきましょう。
帯状疱疹ワクチンの費用相場や、費用を抑える方法について取り上げてきました。帯状疱疹は合併症や後遺症のリスクもあるため、費用関係なくワクチン接種をしたほうがよいと言えるでしょう。
予算に不安がある人も、自治体や健康保険組合の補助を利用すれば、帯状疱疹ワクチンの費用は十分抑えられます。ただし、どの程度負担を軽減できるかは、自治体や健康保険組合によって異なります。制度を上手に利用して、病気の予防に努めるようにしましょう。
新宿区 帯状疱疹ワクチン予防接種費用の助成について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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