3月20日(木) 19:40
住宅ローンの利用目的は自ら居住する住まいの取得に限定されているため、他人に貸し出しをするのは契約違反です。また、住宅ローンを利用して住宅ローン控除を適用している人は、住宅ローン控除にも違反することになります。
住宅ローンは、住まいの夢をかなえるために低金利で利用できます。他人に住居を貸し出すことは賃貸になるため、住宅ローンよりも金利の高い不動産投資ローンが適用されます。
住宅ローンを利用して投資目的で住まいを取得したり、自らが居住せずに事務所などに使用したりするのは不適正利用として禁止されている点に注意してください。
住宅ローンを利用していると、住宅ローン控除が適用されている人もいるかもしれません。住宅ローン控除を受けるには、自らが居住していることが要件です。要件を満たさない場合は、住宅ローン控除の適用外となります。
住宅ローンの返済中に無断で貸し出ししてもバレないだろうと考える人もいるかもしれません。しかし、外部からの密告や金融機関の調査によってバレる可能性は十分にあります。無断で貸し出ししたのが金融機関に知られてしまった場合、ペナルティが科されます。
住宅ローンの返済中に無断で貸し出してバレると、変動金利の優遇金利が適用外になる可能性があります。住宅ローンの優遇金利は、要件を満たしている場合に適用され、基準金利から優遇金利が差し引かれるため、優遇金利が高いほどお得です。しかし、優遇金利が適用外になると、高い金利で住宅ローンの残高を支払うことになってしまいます。
住宅ローンの一括返済が求められるケースもあります。住宅ローンの契約違反になるので、住宅ローンが利用できなくなり、残りを一括で支払わなければなりません。もし、一括返済ができないと、競売や差し押さえによって、住まいを手放さなければならないときもあります。
資金使途違反にならないよう金融機関に相談することが重要です。住宅ローンの資金使途違反をすると、損害賠償請求や詐欺として警察へ通報されるケースもゼロではありません。
転勤などの理由が明確な場合、金融機関に相談すると、他人への貸し出しを承認してくれる可能性があります。住宅ローンを借りている金融機関から了承を得たときは、住宅ローンの不正利用にはならず、タワマンの貸し出しが可能です。
突然の転勤で引越しをするとき、まだ住宅ローンを返済中の場合は勝手に自宅を貸し出してはいけません。住宅ローンは自らが居住する住宅を購入するためのものと決められており、貸し出しをすると使途違反になってペナルティが科されてしまいます。自分で判断せずに、あらかじめ金融機関に相談するようにしましょう。
国税庁 No.1212一般住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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