【写真】まさに“狂気”の表情…！血まみれの大悟(柳楽優弥)

柳楽優弥主演のヴィレッジ・サイコスリラー「ガンニバル」のシーズン2が、3月19日(水)に初回2話一挙配信でスタート。同ドラマは、二宮正明の同名サスペンスコミックを実写化したもので、人里離れた供花村(くげむら)が物語の舞台。過去にある事件を起こしてしまい、左遷されて供花村の駐在となった警察官・阿川大悟(柳楽)は、赴任早々に老婦人の不可解な死に遭遇し、「人が喰われているらしい」といううわさもあるこの村の闇の部分へ足を踏み入れていく。そんな本作の“完結編”となるシリーズが幕を開けた。(以下、ネタバレを含みます)

■序盤からいきなりクライマックスのような展開に

第1話の冒頭では、大悟(柳楽)の前任の駐在・狩野(矢柴俊博)が“人を喰ってる”という村の真相に迫り、狩野自身も狂気に満ちた行動をとっている姿や、村のリーダー格のさぶ(中村梅雀)をはじめ、村の人たちの笑顔の裏に隠された部分が垣間見えたり、後藤恵介(笠松将)が新しい当主になった“後藤家”の異様っぷりなど、シーズン1の展開をテンポよく見せている。

一見すると人の良さそうな供花村の人たち、閉鎖的でよそ者を受け入れない後藤家の人たち。対照的に見えた両者だが、どちらも“闇”を抱えており、大悟だけでなく、妻・有希(吉岡里帆)や娘・ましろ(志水心音)も巻き込まれてしまう。

シーズン1は、祭で“子ども”が生贄にされているという真相に大悟が近づき、あと一歩というところで幕が下ろされた。シーズン2はその続きということで、ある意味、一つのクライマックスシーンから始まるようなものだと言える。

「ガンニバル」の物語が動き出したのは、幼い頃に“供花村の誰か”に顔を喰われた男・寺山京介(高杉真宙)の存在が明らかになってから。“人を喰ってる”ということをうわさではなく、実際にあったということを身をもって証明したからだ。地元の警察は「供花村」、もっと言うと“後藤家”をアンタッチャブルな存在として見て見ぬふりをしてきていた。しかし、大悟がその慣例を壊し、地元の警察をも動かしはじめた。

これまで、大悟の動きを牽制していたように見えていた諸辺警察署の署長(利重剛)も、金丸(赤堀雅秋)、菊田(白戸達也)、荒垣(松永大輔)、椎名(安藤彰則)、千堂(和田光沙)といったチームで後藤家に対して秘密裏に探りを入れており、大悟との協力体制を築いた。有希とましろを安全なところに避難させるのもこのチームが手伝ってくれる。だが、有希らがいるホテルに迎えに来た“山下”と名乗る刑事が、実は後藤家の人間で、有希らを守る千堂たちに突然発砲し、衝撃の展開へとつながっていく。



■警察相手に攻撃を始める後藤家

一方で、後藤家は結束力が強いように思えたが、実は一枚岩ではないことも露呈する。岩男(吉原光夫)や真(米本学仁)、龍二(中村祐太郎)ら好戦的な武闘派連中が目立っているが、新たな当主となった恵介や弟・洋介(杉田雷麟)は、岩男らとは違う考えを持っているようだ。

特に洋介は、生贄となる子どもたちを“人間”として扱い、それがバレて後藤家の中で窮地に追い込まれてしまう。そして後藤家でいえば、シーズン2の序盤におけるキーパーソンの一人として、恵介の父親・清(六角精児)を挙げることができる。供花村の村長を務めており、権力者ではあるが、後藤家の中での立場は微妙。発言権もあまりなく、どこか疎外感も。

シーズン2の第1話は、シーズン1の最終話からの続きという内容だが、第2話で新たな展開を迎える。県警が動いたことで、警察と後藤家がついに正面からぶつかり合うこととなった。後藤家が所持している猟銃の確認という名目で、警察が後藤家の敷地に踏み込み、隅々まで徹底的に調べ始める。最初は後藤家の人たちが辛抱して、その状況を受け入れているがすんなりと終わるはずがない。タガが外れた瞬間に、凄惨な激突へと発展していくことになる。

もちろん大悟も黙っておらず、一線を超えた後藤家を制圧するため容赦なく引き金を引く。後藤家はもちろんだが、シーズン2の序盤から狂気を爆発させる大悟の鬼気迫る姿には思わず恐怖すら覚える。

シーズン1でのいろんな謎を残したままシーズン2の配信が始まったが、大悟を襲った“あの人”と呼ばれている巨大で怪力な老人は何者なのか、有希とましろはどうなってしまうのか、後藤家の新当主になった恵介の本当の狙いは何か。さらには過去パートで後藤銀の過去、今の供花村になった原因など、多くの謎が今後明らかになっていくということで、楽しみに待ちたい。

「ガンニバル」シーズン1はディズニープラスのスターで全話独占配信中。シーズン2は同じくディズニープラスで3月19日(水)より毎週水曜に新エピソードを独占配信。

◆文=田中隆信





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