3月第2週の北米映画市場の興行成績は、この1年で最も低調な結果となるなか、週末3日間(3月14日~16日)の興行収入ランキングのトップ10には、低予算の新作映画が登場しました。
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首位は、ジャック・クエイド(「ザ・ボーイズ」)主演のアクション「Mr.ノボカイン」(パラマウント)。クエイドは、気弱で真面目な銀行員として、ごく普通の地味な生活を送っていた、生まれつきどんな痛みも感じない“無痛の男”ノボカインを演じました。ノボカインはある日、銀行強盗に居合わせ、愛する恋人(アンバー・ミッドサンダー)が人質として連れ去られてしまいます。彼は“痛みゼロ”という唯一の武器を駆使して、通常ではありえない方法で、強盗(レイ・ニコルソン)に立ち向かっていきます。製作費1800万ドルに対し、週末3日間で興収870万ドルをあげました。
ロバート・パティンソン主演、ポン・ジュノ監督のSFエンタテインメント「ミッキー17」は、2位にダウン。北米最大の館数で上映され、週末3日間で興収751万ドルを記録しました。
マイケル・ファスベンダー主演、スティーブン・ソダーバーグ監督のロマンティックスリラー「Black Bag(原題)」(フォーカス・フィーチャーズ)は、3位に初登場。ファスベンダーが、極秘コード漏洩事件を調査する英国スパイ、ジョージ・ウッドハウスを演じました。
ケイト・ブランシェット(「ボーダーランズ」)が、第一容疑者となる妻・キャサリン役で共演。そのほか容疑者候補の面々として、同僚である衛星画像のスペシャリスト・クラリッサ役にマリサ・アベラ(「Back to Black エイミーのすべて」)、精神科医・ゾーイ役にナオミ・ハリス(「ランペイジ巨獣大乱闘」)、ストークス大佐役にレゲ=ジャン・ペイジ(「ダンジョンズ&ドラゴンズアウトローたちの誇り」)、上司・アーサー役にピアース・ブロスナン(「007」シリーズ)を配しました。米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」の批評家スコアは97%(3月17日時点)と好調で、週末3日間で興収750万ドルをあげました。
5位は、ワーナー・ブラザース制作の長編アニメ映画「The Day the Earth Blew Up: A Looney Tunes Movie(原題)」(Falling Forward Films)。同作は、「ルーニー・テューンズ」のダフィー・ダックとポーキー・ピッグを主人公とした初の長編アニメ映画。古典的な短編アニメを刷新し、エイリアン侵略の脅威に晒された地球唯一の希望として、ふたりが活躍する姿を、ユーモアたっぷりに描いています。ピーター・ボロウィガルドが監督を務め、サム・レジスター(「ロード・オブ・ザ・リングローハンの戦い」)、ボニー・アーノルド(「トイ・ストーリー」)らが製作を担当。週末3日間で、興収310万ドルを記録しました。
キリスト教系の作品を基盤とするピナクル・ピーク・ピクチャーズが製作に名を連ねる「The Last Supper(原題)」(Emick)は、6位デビュー。マウロ・ボレッリ監督(「ウォーハント魔界戦線」)がメガホンをとり、タイトルの通り、イエス・キリストと弟子たちの最後の晩餐の背後にあった秘密にまつわる物語が展開します。週末3日間で興収280万ドルをあげました。
【作品情報】
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Mr.ノボカイン
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