前回からの続き。俺(ショウゴ)は妻のヒトミと、生後7ヶ月になる息子のシンタとの3人暮らし。妻は現在育休中で、再来月にはシンタを保育園に預けて職場復帰を予定しており、残り少ない子どもとのゆったりした時間を楽しんでいるようだ。ヒトミが職場復帰をしたら家事も育児も分担してやっていくつもりなので、俺も普段から積極的に家のことを担うようにしている。日々の暮らしはとても幸せなのだが、実は俺には憂鬱な季節があって……。
ヒトミは誕生日ケーキを作るつもりだ。世の女性たちは知っているだろうか。「手作りのお菓子が苦手」ということは、なかなか言いにくいということを……。その昔、付き合っていた女性がバレンタインに手作りチョコレートをくれたとき……。
「手作りが苦手」だなんて言うと、「愛情を受け取ってくれない」と勘違いしてしまう人がこの世には存在する。というか「手作りが苦手」と言った時点で相手も感情的になってしまい、その理由をしっかり理解してもらうまでに至らない。
ヒトミのことは大好きだし、ヒトミの作ったご飯ももちろん大好きだ。だけれど俺はどうしても「手作りお菓子」を受け付けられない。正直にヒトミに伝えようと思ったこともあるが、いったん受け入れてしまった以上、今さら言い出しにくく……。
最初のときにしっかり言えていればと何度も悔いたが、ヒトミに嫌われたくない一心で嘘をついてしまった。自分の責任だ。その責任をとるべく、俺は毎年手作りお菓子を必死で食べているのだった。
本来であれば愛する家族に祝ってもらって嬉しいはずの誕生日。でも俺にとっては家庭円満のために「手作りのケーキを食べる」というイベントを必死で乗り越える日になってしまうのだった。
【第3話】へ続く。
原案・ママスタ脚本・渡辺多絵作画・マメ美編集・井伊テレ子
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