「第48回日本アカデミー賞授賞式」が14日、都内で開催され、『正体』の横浜流星が、最優秀主演男優賞を受賞。横浜は第43回で新人俳優賞、第46回に『流浪の月』で優秀助演男優賞を受賞しているが、最優秀賞は初となる。

【写真】役所広司からブロンズを受けとる横浜流星

映画『正体』は、染井為人の同名小説を映画化したサスペンス。脱走した殺人事件の容疑者を追う刑事が、逃走先で容疑者と出会った人々との取り調べから、まるで別人のような新たな人物像に出会う様を描く。監督は、『青春18×2 君へと続く道』の藤井道人。横浜は、殺人事件の容疑者として逮捕されたものの脱走した鏑木を演じた。

受賞を聞いた瞬間、『正体』のチームスタッフとがっちりと握手や抱擁を交わした横浜。壇上にやってくると「本当にありがとうございます」とブロンズを見つめ「藤井道人監督とは出会って10年になります。5年前に自分は新人俳優賞を受賞し、藤井監督は『新聞記者』で最優秀作品賞をとりました。そのとき、自分は心の底から喜び、一緒にこの場に立ちたいと思いました。それから今回『正体』で、主演男優賞に藤井組でこの場にいられることは大きな意味があります」と実感を込めて語る。

続けて横浜は「この場に立てたのは、『正体』を一緒に作った仲間たち、この作品を愛してくださった皆様、そして自分に投票してくださった方々のおかげです」と感謝を述べると「自分は本当に芝居がうまくないですし、人間としても遊びがなく、頑固でつまらない男です。それを誰よりも分かっているから、毎日芝居のことを考えて、大袈裟かもしれませんが、本気で命を落とす覚悟で向き合っています。その向き合い方が、少し認めていただけたような気がして励みになりました。若輩者ですが、映画業界のさらなる発展のために尽力して参ります」と決意を新たにしていた。

■優秀主演男優賞（★は最優秀賞受賞者）
・綾野剛（カラオケ行こ！）
・草なぎ剛（碁盤斬り）
・山口馬木也（侍タイムスリッパー）
・山崎賢人（キングダム 大将軍の帰還）
★横浜流星（正体）

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