Mrs.GREEN APPLE主題歌賞を受賞も…新設した日本アカデミー賞側の“思惑”に疑問の声

(大森元貴のインスタグラムより)

Mrs.GREEN APPLE主題歌賞を受賞も…新設した日本アカデミー賞側の“思惑”に疑問の声

3月11日(火) 8:45

3月10日、14日に行われる「第48回日本アカデミー賞授賞式」に先駆けて、新設された「主題歌賞」の初代受賞者を、人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」(以下、ミセス)が受賞したことが発表された。

対象となるのは、ミセスが手掛けた、’24年6月公開の映画『ディア・ファミリー』の主題歌『Dear』。映画は’70年代の日本を舞台に、小さな町工場を経営する主人公が、心疾患で余命10年と宣告された娘のために、自ら人工心臓を作るべく奮闘するヒューマンドラマだ。

ミセスの楽曲について、日本アカデミー賞公式サイトでは、《作詞・作曲を担当した大森元貴(編注・ミセスのフロントマン)が、事前に作品の資料や映像を見て得たエネルギーや生きる活力を込めて書き下ろした。壮大でエモーショナルな楽曲はエンディングにさわやかな余韻を残し見る者の感動をより深めた》と講評。

また、主題歌賞を新設した経緯については、《賞発足当初から「音楽部門」は設立されており、劇伴作曲者を対象に顕彰してまいりましたが、さらに、作曲の世界観を表現する重要な存在であり、映画と観客の架け橋になっている主題歌につきましても、顕彰することにいたしました》と説明している。

受賞に際し、大森はこんなコメントを寄せた。

《映画と音楽は非常に密接な関係にあり、日々音楽を創作する者として「作品の邪魔だけはしたくない。その映画に 関わったすべての方々へ感謝の気持ちを込め、最大のラブレターであるべきだ」と思いながら主題歌を担当させていただいております。

名誉ある祭典で初の受賞者となり、その大きさに背筋が伸びます。今後とも胸を張って、より良い音楽を創るべく邁進してまいります》

栄えある初代受賞者に輝いたミセスの快挙に、ネットやXではこんな声が上がっている。

《主題歌賞初受賞、ミセス凄いな!映画の感動が蘇る、なんて素敵な曲なんだろ》
《初の受賞って凄いな。この感動、きっと永遠に残ると思う》
《ミセスが日本アカデミー賞の主題歌賞受賞だって!ファンとして凄く嬉しい!流石すぎます!》

いっぽう、新設された「主題歌賞」をめぐってこんな疑問の声も。

《そもそも”主題歌賞”って要るの?別にMrsの事が嫌いでもないし、いい歌を歌っていると思っているんだけど、日本アカデミー賞のやり方が強引すぎてちょっと引く》
《音楽賞で良くね?主題歌賞って、ミセスのために作られた感じ》
《アカデミー側がミセス人気に乗っかった感が否めない》

『Dear』はYouTubeですでに2000万回以上再生されるなど反響を呼び、ミセスの手腕や映画と楽曲の親和性を疑う声はほとんど見られない。しかし、主題歌賞の設立をめぐる運営側の動きに一部から批判的な声が上がっているようだ。

「日本アカデミー賞は米国の本家オスカーを運営する映画芸術科学アカデミーの正式許諾を受けて’78年に発足しています。本家では劇中の音楽に与えられる“作曲賞”と、書き下ろしの主題歌などの歌曲に与えられる“歌曲賞”があり、日本のアカデミー賞では前者に該当する『音楽賞』が発足当初から作者に授与されてきました。

『主題歌賞』も本家に倣った形ではあるのでしょうが、本家では『アナと雪の女王』の『Let It Go』(13年)、『RRR』の『ナートゥ・ナートゥ』(22年)のように、映画本編と密接に関わっている曲が受賞する傾向にあります。

昨年公開の日本映画では、2人組デュオ『ハンバート・ハンバート』の同名楽曲から着想を得て制作され、主題歌にもなっている『ぼくのお日さま』(池松壮亮主演)もあります。今回の『Dear』も映画のために書き下ろされた楽曲ではありますが、本家や『ぼくのお日さま』などと比べるとそうした要素は薄いでしょう。

今回の主題歌賞は他のノミネート楽曲が明かされておらず、ミセス“決め打ち”のような印象を持つ人も少なくありません。そうした背景から、昨年のレコ大も受賞して話題沸騰中のミセスだけに、日本アカデミー賞がその人気にあやかろうとしているように感じる人が多いのではないでしょうか。

また、日本アカデミー賞には衣装デザインやメイクアップやヘアメイクなど、本家と違って、映画を作るうえで重要な“裏方”の人たちにスポットを当てた賞が少ない。実際、日本を代表する映画監督でもある是枝裕和さんも、過去に衣装部門の賞新設を提言したことがありましたしね……」(映画ライター)

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