MCなのに“酷評”斬り…『R-1』粗品の辛辣コメントに「救われた」と元ファイナリストが感じた理由

(画像:さや香・新山 Instagramより)

MCなのに“酷評”斬り…『R-1』粗品の辛辣コメントに「救われた」と元ファイナリストが感じた理由

3月10日(月) 23:46

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3月8日、『R-1グランプリ2025』(関西テレビ・フジテレビ系)が放送されました。第23代目王者は、芸歴3年目のニュースター・友田オレ!史上最多エントリー数5511人の頂点に輝きました。

史上最年少R-1チャンピオンの誕生は、2019年の霜降り明星・粗品の優勝以来。SNSでも祝福の声が数多くあがっており、大会として大いに盛り上がったといえるでしょう。

粗品「酷評ということで……」VSさや香・新山「へたくそ!」



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優勝を逃したファイナリストたちにも、それぞれのドラマが生まれています。特に第17代目王者でもあり、先日の『ytv漫才新人賞決定戦』(読売テレビ)で審査員デビューを果たしたMCの粗品と、さや香・新山とのやりとりは目を引くものがありました。

『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)では3度の決勝経験のあるさや香の新山。今年はR-1グランプリでファイナリストに選出されました。決勝で新山は、世の中への不満をベースにした“あるある”を叫び続ける漫談を披露。しかし得点はあまり奮わず、早くも敗退が決定してしまいました。

👑#R1グランプリ 決勝戦 生放送中👑
※カンテレ・フジテレビ系全国ネット

まもなく7人目!
【#さや香新山】ネタ披露🔥 pic.twitter.com/thv4NkBkvx— R-1グランプリ (@R1GRANDPRIX) March 8, 2025

審査員たちからのコメントは「なんか『笑ってくれ!』って感じ」「ちょっと期待し過ぎた感が……」など、少々辛口め。しかしそこで粗品が、「酷評ということで……」と、審査員以上に辛辣なひと言をポツリ。すかさず新山は「そんなことない!へたくそ!」と大声で返しました。

さらに「MCでそんなことするヤツあかんぞ!」と反論を続けるも、「トップバッターやったらもうちょっと低かったんちゃうか?」という粗品からの追撃に「言わんでええやろ!」とさらなる絶叫。新山が完膚(かんぷ)なきまでに叩きのめされたかのように見えました。

関係性と信頼がありきのイジり



しかし、プロの目から見れば、決して2人のやりとりは新山のマイナスプロモーションにはなっていなかったとのこと。R-1グランプリのファイナリスト経験もある、構成作家の大輪貴史(おおわ たかふみ)さんは「関係性と信頼ありきのバラエティ」だったと分析しています。

「同じ事務所、同じ劇場でやってきた先輩後輩だからこその立ち回りでしょうね。私もかつて『R-1グランプリ2007』で最下位をとったのですが、上手に立ち回れずに終わった思い出があります。どうせなら、粗品さんみたいに切り殺してくれてもよかった。新山さんはあのイジりに救われたところはあったと思います」(大輪さん)

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大会で点数の低かった芸人が平場のやりとりで救われることは、『M-1グランプリ』や『キングオブコント』でも見られる現象。『R-1グランプリ』でもその流れがようやく作られ始めたといったところでしょうか。

敗退にネットは疑問「吉住のネタ」トレンド入り



また、SNS上で敗退を疑問視する声が目立ったのが、6番手に登場した吉住。披露したのは、婚活デートをテーマにした1人コントで、脳内会議が表に出てしまう、考え方に二面性がある女性を演じ、最後にはこれらすべてを外から俯瞰(ふかん)・客観視する落語家キャラが登場して締めていました。

👑#R1グランプリ 決勝戦 生放送中👑
※カンテレ・フジテレビ系全国ネット

まもなく6人目!
【#吉住】ネタ披露🔥 pic.twitter.com/PNk0jUhnzr— R-1グランプリ (@R1GRANDPRIX) March 8, 2025

しかし圧巻ともいえるパフォーマンスとは裏腹に、点数は全体的に低調。彼女のネタを支持する人たちからの投稿は相次ぎ、Xでは「吉住のネタ」がトレンド入りするまでになりました。

でもなぜ、あのネタの点数は伸び悩んでしまったのか?構成作家の大輪さんは「私も、落語家のキャラクターが出てきたとき、『大衆芸能』を超えて『アート』の世界に行ってしまったのかも…、と。佐久間一行さんが評していた『面白い』より『凄い』が勝っちゃったんだと思います」と感想を述べていました。

「おそらく単独ライブでは評判の良いネタなんだと思います。彼女を大好きな人には、あれでいいんです。ただ、初見の人には難解なネタだった。観客を突き放したまま終わってしまったような印象を受けました」(大輪さん)

良い意味で大衆性のない、凄みのあるネタが持ち味になってきた吉住。来年以降、どのようなR-1の戦い方を見せてくれるのか楽しみです。

23歳の若き才能が制した『R-1グランプリ2025』。来年も実力派ピン芸人たちの、しのぎを削る熱き戦いに期待したいと思います。

<文/もちづき千代子>

【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama

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