3月9日(日) 21:10
乗車以外の目的で改札内に立ち入る場合には、入場券が必要です。例えば、改札内にあるトイレや飲食店などの施設を利用するには、入場券を購入して改札内に入る必要があります。
これは、以下の通り東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)「旅客営業規則第294条」により定められています。
・次の各号に掲げる者が、乗車以外の目的で乗降場に入場しようとする場合は、入場券を購入し、これを所持しなければならない。
・入場券は、駅において、係員又は乗車券類発売機により発売する。この場合、入場券の使用時間を制限して発売することがある。
・前項後段の規定により入場券の使用時間を制限する場合は、券面に発売時刻及び使用時間を制限する旨を表示して発売する。
・定期入場券は、別に定める駅において特に必要と認められる場合に限って発売する。
・入場券は、入場する日の当日に発売する。
なお、改札内に入場する際は原則入場券が必要ですが「状況に応じて駅係員の判断で対応」するケースもあるようです。
入場券の購入に必要な料金を、表1にまとめました。
表1
入場券発売エリア | おとな | こども |
---|---|---|
東京の電車特定区間内 | 150円 | 70円 |
大阪の電車特定区間内 | 140円 | 70円 |
名古屋地区の鉄道駅バリアフリー料金を
収受する区間内 |
160円 | 80円 |
上記以外の本州3社内及び小倉駅・博多駅 | 150円 | 70円 |
JR四国 | 190円 | 90円 |
JR九州 | 170円 | 80円 |
JR北海道 | 200円 | 100円 |
出典:東日本旅客鉄道株式会社「きっぷあれこれ 入場券」を基に筆者作成
なお、定期券を入場券として使用することは認められていません。しかし、実際には定期券を自動改札にかざすことで、同じ駅の改札を出入りすることが可能です。これは、入場後に「忘れ物をした」などといった特別な事情がある人のために設けられた仕組みとされています。
一定時間内であれば、定期券を使用して同じ駅の自動改札から出られますが、あくまでも利便性を考慮した運用であるため、改札内の施設を利用するなど、乗車以外の目的で定期券を利用して改札内に入場することは規則違反です。
JRの一部の駅では「定期入場券」を販売しています。「乗車はしないが改札内の施設を頻繁に利用する」といった人は、購入を検討してみてもよいかもしれません。
JR東日本はSuicaエリア内の各駅において、2021年3月からIC入場サービス「タッチでエキナカ」をスタートしました。
「タッチでエキナカ」とは、駅構内の施設利用や送迎などの目的で改札内に入場する際、交通系ICカードを入場券のように利用できるサービスです。
同一駅の自動改札機から出場する際に、チャージ残高から料金が自動精算されます。サービスの利用料金は、各駅で販売されている切符の入場券と同額です。ただし、入場1回につき2時間までの利用とされているため、注意しましょう。
駅構内の施設利用や送迎など、乗車以外の目的で改札内に立ち入る際は、入場券が必要です。短時間で済むトイレ利用だけであっても、入場券を購入せずに改札内の施設を利用することは、ルール違反となります。やむを得ない状況が発生した場合は、駅の係員に相談してみましょう。
また、JR東日本Suicaエリア内の各駅在来線改札内にある飲食店や施設の利用には「タッチでエキナカ」のサービスも便利です。利用方法を確認し、駅を正しく利用しましょう。
東日本旅客鉄道株式会社
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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