白髪の予防&改善に役立つ!?今注目の抗酸化物質「ルテオリン」が豊富に含まれる野菜とは

(写真:Luce/PIXTA)

白髪の予防&改善に役立つ!?今注目の抗酸化物質「ルテオリン」が豊富に含まれる野菜とは

3月10日(月) 2:00

長年、特効薬がなく白髪に悩まされ続けてきた私たち。今回の名古屋大による世界で初めての発見により、ついに光明が差し込んだ!

「現状では白髪を完璧に予防できる有効な方法がないなか、今回の研究は白髪の治療や予防につながる一歩になるかもしれません」

そう語るのは、日本臨床毛髪学会理事で東京メモリアルクリニックの院長、栁澤正之先生。

染めたと思ったらまた白髪!毎月のカラーリング代もバカにならない。そんな悩みを抱えている人にとって希望の光と期待されているのが国際学術誌『Antioxidants』電子版(2024年12月17日付)に載った名古屋大学などの研究チームの報告だ。

「名大の研究は黒毛から白毛に変わりやすくなるように交配したモデルマウスを使った実験で、野菜などに含まれる『ルテオリン』を塗ったり投与したりして白髪抑制効果を調べています。

当初のマウスの白髪量は20%でしたが、16週間治療を続けたマウスはほとんど変わらなかったのに、治療しなかったマウスは白髪の割合が60~80%も増加。ルテオリンが白髪の予防や改善に役立つ可能性が示されました」(栁澤先生)

■世界で初めて白髪への有効成分が科学的に証明された

栁澤先生がこう続ける。

「髪の色はメラニン色素の量で決まります。メラノサイトという細胞で作られたメラニンが髪内部へ取り込まれることで髪の毛は黒くなります。一方、老化や遺伝などの影響でメラノサイトの働きが弱まったり、メラニンを髪の毛に取り込む働きが弱くなったりすると白髪となります。

実験ではルテオリンが白髪を予防する可能性が示されたとはいえ、実験でマウスに使われた有効量を人間の体重(60kg)に換算すると、かなりの量のルテオリンを摂取することに。白髪対策としてルテオリンのサプリを必要以上に飲むことは安全性からみて危険です」

白髪ストップ効果は、今のところマウスで示されただけ。ヒトに効果があるかどうかは、今後の研究を待つほかないようだ。

「白髪改善薬が世に出るためには、ヒトに対する安全性や有効性が確認されてから。かなりの時間がかかるでしょう。そんななか白髪を含めた毛髪について間違った情報に惑わされないことが大切です。

たとえば頭皮マッサージをしている人がいますが、マッサージの刺激は頭皮と毛根に対してダメージにしかなりません。また毛染めに抵抗がある人もいると思いますが、しっしんやかぶれなどの頭皮トラブルがなければ、今のところ白髪対策としては、いちばん安全で確実な方法です」(栁澤先生)

■ルテオリンとは花や果実の色素や苦味成分であるフラボノイドの一種

そもそも白髪の抑制効果が期待されているルテオリンとはどのようなものだろうか?

「花や果実の色素や苦味成分であるフラボノイドの一種で、ブロッコリーやセロリ、ピーマン、ケールなど広く野菜類にも含まれます。皮膚の健康増進や尿酸値改善などの報告があるルテオリンには強い抗酸化作用があるのが特徴です。

体内では酸素を利用する代謝が行われる過程で『活性酸素』が発生します。加齢により活性酸素を除去する力が落ち、過剰に増えてしまうことで、肌のコラーゲンを作る働きを弱くしたり、メラノサイトを攻撃したりするためシミやシワなどの老化の原因になることも。増えすぎた活性酸素を撃退するのがルテオリンなど抗酸化作用のある物質です」

とは、栄養士で日本フードコーディネーター理事の若宮寿子さん。アンチエイジング効果の高いルテオリンを上手に摂取するにはどうすればいいの?

■ブロッコリーには髪に有効な成分がたっぷり

若宮さんがこう続ける。

「ブロッコリーはルテオリンが豊富に含まれているだけでなく、野菜には珍しく、髪をつくるタンパク質を含有しているほか、髪の成長を促すビタミンB群も野菜のなかではトップクラスです。

さらに摂取後、体内でビタミンAに変わり頭皮環境を整えてくれるβカロテン、髪の主成分ケラチンの生成を助けるビタミンC、髪の成長を促すビタミンEなどの抗酸化作用が強い栄養素がたっぷり。ルテオリンの働きをサポートして活性酸素を撃退してくれる。ブロッコリーは加齢によってダメージをうけた毛髪ケアとしても有効な食材といえるでしょう」

2026年度から「消費量が多く、国民生活にとって必要な野菜」として『指定野菜』に仲間入りするブロッコリー。高い抗酸化力があり“野菜の王様”と呼ばれるだけに、免疫力強化やシミやシワなどの抑制、うつ病の発症を抑えるといった効果も報告されている。そんなブロッコリーに白髪改善という新たな効果も期待されるのだ。しかし、有効成分を取り入れるには少し工夫が必要だ。

■ブロッコリーの栄養を効率よく摂り入れるには、レンチン3分がオススメ

「ルテオリンは熱を加えても壊れないので加熱調理にも向いています。しかし、熱に弱い水溶性のビタミンCやビタミンB群はゆでると含有量の半分が溶け出してしまうため、ゆでたり高温調理することはあまりおすすめできません。

ブロッコリーを一口大にして、電子レンジ(600W)で2~3分お好みの硬さになるまで加熱すれば栄養素をキープすることが可能。茎の部分も硬い皮をむけば、おいしくいただくことができます」

レンチンしたブロッコリーは、マヨネーズやオリーブオイルなどの油分と一緒に食べるのがいい、と若宮さんがこう続ける。

「油に溶ける性質があるβカロテンは、油を一緒に取ることで吸収力がアップします。毎日、50gほどのレンチンブロッコリーを食べるだけでもアンチエイジングの効果が期待できます。食べきれなかったブロッコリーはバターで軽く炒めたり、シチューやカレーに加えたりしてもいいでしょう。最近では冷凍食品としてカットブロッコリーも売られているので、手軽に使えるのがうれしいです」

毎日のブロッコリー習慣で白髪ケアを心がけよう。

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