10年貯めた小銭貯金が「100万円」に! 手数料なしで「入金・両替」できる? コストを抑える方法を、元銀行員の筆者が解説

10年貯めた小銭貯金が「100万円」に! 手数料なしで「入金・両替」できる? コストを抑える方法を、元銀行員の筆者が解説

3月5日(水) 19:30

「塵も積もれば山となる」ということわざもありますが、長年少しずつ小銭を貯めたら、意外とまとまった大きな額になっていたという経験をした人もいるでしょう。 ただしいくら大きな額になったとはいえ、小銭のままでは買い物がしづらいため紙幣に両替する、銀行に入金しておいて必要な時に引き出したいと考える人も多いはずです。 かつては小銭の両替や入金を無料で行ってくれる金融機関もありましたが、現在はほとんどの金融機関で小銭の取り扱いにあたって手数料が必要となります。小銭を両替あるいは入金するにはどのようにしたら手数料を抑えることができるのでしょうか。 本記事では元銀行員の筆者が、金融機関における小銭の取り扱いについて手数料とともに解説していきます。 (本記事は、2025年3月時点の内容をもとに執筆しています)

小銭の入金・両替は手数料がかかる

現在、硬貨の入金や両替は、多くの金融機関で手数料が必要となります。少量であれば無料で行うこともできますが、ほとんどの場合、取引金融機関での口座が必要になります。
 

大手銀行の小銭入金手数料

大手金融機関での硬貨の入金手数料は、図表1の通りです。
 
図表1

三菱UFJ銀行 1~100枚 101~500枚 501~1000枚 1001枚~
無料 550円 1100円 1650円
以降500枚につき
550円加算
みずほ銀行 1~100枚 101~500枚 501~1000枚 1001枚~
無料 550円 1320円 1980円
以降500枚につき
660円加算
三井住友銀行 1~300枚 301~500枚 501~1000枚 1001枚~
無料 550円 1100円 500枚につき550円加算
ゆうちょ銀行 1~300枚 301~500枚 501~1000枚 1001枚~
無料 550円 1100円 500枚につき550円加算

筆者作成
 
今回比較した大手金融機関での窓口での取引において、最も多くの枚数を無料で取り扱ってくれるのは三井住友銀行です。また三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行では、ATMでの入金は何回行っても無料となっています。
 
ただし1回に投入できる硬貨には上限があります。入金する硬貨が多い場合は、回数を分けて投入しましょう。
 

大手銀行の両替手数料

大手金融機関の両替手数料は次の通りです。
 
図表2

三菱UFJ銀行 1~10枚 11~500枚 501枚以上
口座がある人は無料
その他は550円
770円 500枚につき770円加算
みずほ銀行 1~10枚 11~500枚 501枚以上
口座がある人は無料
その他は550円
550円 1320円
以降、500枚につき
660円
三井住友銀行 1~10枚 11~500枚 501~1000枚 1001枚~
口座がある人は220円
その他は330円
770円 1540円 500枚につき770円
ゆうちょ銀行 1~100枚 101~500枚 501~1000枚 1001枚~
無料 550円 1100円 500枚につき550円加算

筆者作成
 
両替に関しては、利用銀行で口座を開設している「お客様」であれば、少額の両替は無料あるいは低価格で行えます。口座がない場合はたとえ少額の両替であっても手数料を必要とすることが多いので、コストを抑えたい場合は、口座を開設している金融機関を選びましょう。
 
また金融機関によっては両替機を設置しているところもあり、窓口での両替よりも安いこともあります。
 

コストをかけずに入金や両替をするには

できるだけコストをかけたくないという場合は、窓口で無料の範囲内での小分け入金、ATMを使った入金がおすすめです。ただしATMによっては一日の制限があったり、硬貨の取り扱いができないATMもあったりするので、事前に確認するようにしましょう。
 
またATM自体の硬貨が入る容量がオーバーするとATMが止まってしまうケースもあります。大量の硬貨を入金する際に不安な時は窓口の職員に一声かけておくと安心でしょう。
 

汚れの激しい硬貨はすぐには入金・両替ができないことも

長年小銭貯金をしていると、保管状態によっては硬貨に錆が出ていたり、汚れがついていたりすることもあります。
 
例えば「10円玉硬貨である」と目視で選別できる程度の軽微な汚れであれば、問題ないことが多いのですが、あまりにも「汚損が激しい」と銀行員に判断されると、日本銀行に「鑑定」を依頼することになります。
 
この場合、入金あるいは両替に数日から数週間かかることもあるので覚えておきましょう。
 

まとめ

せっかく小銭貯金で高額の貯金ができても、入金や両替の選択によっては、多額の手数料がかかり、貯金の何割かが手数料で消えてしまったという事態にもなりかねません。
 
入金や両替をする際は、取引銀行の手数料をよく確認し、こまめに入金をしたり、日常の買い物の際に少しずつ使ったりすることをおすすめします。
 

出典

みずほ銀行 大量硬貨取扱手数料の新設について
みずほ銀行 その他手数料一覧
三菱UFJ銀行 その他手数料
三井住友銀行 よくあるご質問
三井住友銀行 両替
ゆうちょ銀行 お知らせ
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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