『ヒョシムの独立奮闘記～恋と人生は私のモノ！？～』は、KBS週末ドラマのヒットメーカーが贈る、笑って泣けるハートフル・ラブコメディ。『たった一人の私の味方』で“週末ドラマクイーン”に君臨した元AFTERSCHOOLのユイと、『この恋は不可抗力』のハジュンが主演を務め、2023年KBS演技大賞でベストカップル賞を含め4冠を達成した実力派俳優カップルが話題になった。“最悪の出会い”から始まる王道ラブコメディだけでなく、サスペンスやミステリー要素も詰まった本作の見どころをデジタル配信に合わせて紹介していきたい。

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■ヒロインは家族に振り回されながらも健気に生きる苦労人

「ああああ、もう、イライラする〜〜〜〜〜〜」。正直に言おう、これが『ヒョシムの独立奮闘記～恋と人生は私のモノ！？～』を見ながら、画面に向かって叫んだ言葉No．1だ。

原因は、ヒロインとその家族たちにほかならない。主人公ヒョシム（ユイ）は、フィットネスクラブに勤める人気のトレーナーで、彼女には母親と3人の兄弟がいる。サラリーマンの長兄ヒョソン（ナム・ソンジン）こそ誠実な人物だが、司法浪人10年目の次兄ヒョジュン（ソル・ジョンファン）は神経質な上に態度がでかく、一攫千金を夢見る末弟ヒョド（キム・ドヨン）は問題だらけ。なにより、やれ次男の生活費だ、末っ子の示談金だとヒョシムにお金を用立てさせ、口答えでもすれば、「母親に盾つくのか」と泣き叫ぶ。一方で、なにかと「家族だから」と彼女を頼り、独占したがる母ソンスン（ユン・ミラ）がいただけない。さらに厄介なのは、ヒョシム自身もそれが家族における自分の役割だと思い込んでいるのである。どうしたって、ヒョシムが不憫でならない。家族のために尽く倒して生きているのに…と、もどかしく、じれったく、「ああああ、もう」となるのである。

ヒョシムを演じるユイは、これまでも、最高視聴率49．4％を叩き出した『たった一人の私の味方』を筆頭に、『烏鵲橋（オジャッキョ）の兄弟たち』『黄金の虹』など、高視聴率ドラマの出演経験が多い。困難な状況のなかでも健気に立ち向かう、ひたむきな主人公役で愛されてきた“長編ヒロイン”のひとりだ。今作でも、飾り気のない健康的な姿、一生懸命生きる姿、そして、なんでもひとりで背負いがちの“薄幸ぶり”がびたりとハマっている。いつも家族の悩みで肩をすくめている彼女が、堂々とする姿、本当の笑顔を、いまかいまかと待つことになる。

■“犬猿の仲”から“父親”のように安心感を与える男性に！

定番の“最悪の出会い“から縁が始まるのは、アメリカ帰りの財閥3世テホ。演じるのは『この恋は不可抗力』や『ミッシング〜彼らがいた〜』シリーズのハジュンだ。長編デビュー作にして初主演となったハジュンだが、両親の事故死の真相を探るため、グループを率いる伯父一家と戦う男の姿と、ヒョシムを理解し、支えるスウィートな姿の両方で魅了する。

最初は、警戒心の塊で、冷たくみえるテホだが、すぐさま愛嬌もちということが判明する。ヒョシムにもまっすぐ向かってくるが、彼女が嫌がることはやらないという線が明確で、好感度大だ。とくに素敵なのが、自己犠牲の塊のようなヒョシムに投げる言葉の数々。「いつも自分を後回しにしたら、苦しくなる。まずは自分が幸せに」「家族のために自分の幸せを犠牲にしてはいけない」と伝え続けるのである。そして、ヒョシムが独立する勇気を与え、全力で支え、受け止める。まるで“父親”のように、安心感を与える男なのである。

■ヒロインに片思いを続ける2番手男子も目が離せない！

一方、テホのいとこであり、財閥テサングループの後継者テミンを演じるのは、4年ぶりのドラマ復帰となったコ・ジュウォン。以前からヒョシムに告白するタイミングをずっと待っていたらしいのだが、政略結婚を求める母親の横やりに焦り、強引なアプローチを進めてしまう。まるで彼女の状況や気持ちなどお構いなしだ。

どちらがヒョシムの生き方を尊重しながら愛せるかは一目瞭然。そもそもヒョシムの態度がまるで違う。勝負あり！試合終了！と言いたいところなのだが、実は真逆の境遇に思えるヒョシムとテミンが似たもの同士だと気づくと、御曹司特有の強引さで一方通行愛に走る、この“典型的2番手男”が、がぜん気になるように。誰よりも両親を大切にし、彼らのため、会社のために身を捧げ、自分の気持ちを押し殺して生きる、不憫な人物なのである。しかも、テミンにはさらなる試練が待ち受けていて…。どうにか幸せになってほしいと思わせる、彼の選択と行動にも注目したい。

ドラマはそんなヒョシムをめぐる男たちの攻防はもちろん、お騒がせなヒョシム一家の成長模様、ある重大な秘密を抱えるテサングループ創業一家の姿が描かれていく。猛烈にイラつかせたお騒がせなヒョシムの家族も、彼らが抱える悩みや痛みが明らかになっていくと、憎めなくなっていくから不思議。むしろ、感情豊かな彼らのやりとりに一喜一憂することに。さらに中盤からは、テホが真相を探っていた両親の事故はもちろん、出生の秘密など、財閥一家の物語が怒涛の展開を見せる。愛しているからこそ憎らしい家族の姿と、それぞれが自分の人生を歩む姿を見届けよう。

『ヒョシムの独立奮闘記～恋と人生は私のモノ！？～』は、DVDリリース中。U‐NEXTで独占先行配信中。

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