3月3日(月) 20:30
1958年から1986年まで発行された一万円札に採用されたのは、聖徳太子です。
聖徳太子は、飛鳥時代の政治家であり、国内の法制度を確立し、日本に仏教を広めた偉人として知られています。
日本史上最初の女帝である推古天皇が即位した際、聖徳太子は天皇の補佐を行う摂政として国政に携わりました。冠位十二階を制定し、能力に応じた人材登用を進めたり、遣隋使(けんずいし)を派遣して海外の文化を積極的に取り入れたりしたことでも知られています。
また聖徳太子は仏教を保護し、大阪府の四天王寺や奈良の法隆寺などの寺院を建設したことでも有名です。
聖徳太子は、一万円札だけでなく、五千円札や千円札、百円札の肖像として選ばれており、これまでで最も多くのお札に採用された人物とされています。
国立印刷局によると、福沢諭吉が肖像となった1万円札は、2004年に発行された1万円札と1984年から発行された1万円札の2種類があるようです。
福沢諭吉は、幕末から明治時代の啓蒙思想家・教育者であり、慶応義塾大学の創設者です。「天は人の上に人を造らず」という名言でも知られています。
1872年にはベストセラーである「学問のすゝめ」を出版し、教育の重要性を世の中に広めました。
福沢諭吉は、日本の近代教育の発展はもちろん、政治活動や朝鮮の独立運動、伝染病研究施設の設立など、さまざまな支援活動に注力し、幅広い分野で社会に貢献した人物だといわれています。
2024年7月より発行された新一万円札に印刷されている「渋沢栄一」は、日本の近代化をリードして、大きく貢献したことを理由に採用されたといわれています。
渋沢栄一は、日本の資本主義の父と呼ばれる実業家で、多くの企業の設立に携わったことで知られています。
渋沢栄一が設立した「第一国立銀行」は現在、日本のメガバンクの1つであるみずほ銀行として、国内外の経済を支えています。
また、渋沢栄一は、株式会社の前身でもある「商法会所」を設立したことでも知られ、約480の企業設立と運営、さらに600社前後の社会事業に携わったといわれています。具体的には、東京証券取引所や東京海上火災保険、東京ガス、王子製紙、帝国ホテル、東京電力など、日本国内の主要企業や団体の設立に関与しています。
数多くの企業や団体の設立に関わる一方で、福祉や教育などの社会事業にも大きく貢献し、多くの教育機関・福祉施設の設立を支援した人物でもあるようです。
これまで発行された一万円札に描かれた肖像画は、「聖徳太子」「福沢諭吉」「渋沢栄一」の3人であると分かりました。どの人物も、日本の歴史や社会に大きな影響を与えた偉人だといえるでしょう。彼らの功績を知ることで、日本の歴史をより深く理解できる可能性があります。
興味がある方は、日本の紙幣に描かれている偉人たちの功績や歴史を学んでみるのもよいでしょう。
国立印刷局お札の基本情報
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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