大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。36歳なのに肩にリボンのついているワンピースを着ていたら「何それ?湿布?」と心配されてしまいました。湿布は肩ではなく、主に腰に貼っています。
その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信させていただいております。
「いつまでこんな仕事してるつもり?」程度でへこむほど女はヤワじゃない
「キャバクラ嫌われる客特徴」などで検索すると、口説いてくるおじさん、説教してくるおじさん、自慢話が多いおじさん、見下してくるおじさんなどが嫌われるお客様の例としてあげられていましたが、イマイチちょっとピンときません。
口説かれるのが私たちのお仕事ですし、カネ貰ってんだから説教や自慢話くらい好きなだけさせてやったらいい。「いつまでこんな仕事してるつもり~?(笑)」みたいなおじさんがいないこともないけれど、「うーん、〇さんがお爺ちゃんになっても一緒に飲もうね」とか適当に答えておけばいいんです。だって仕事なんですから。
最も不幸なのは、よかれと思って行ったことが、実は全くありがたくないどころかむしろ迷惑で、その結果お気に入りのキャバ嬢にロッカールームで陰口とか言われているおじさん、というパターンじゃないでしょうか。
読者の皆さんには、そんな悲しいおじさんになって欲しくありません。
そこで今回は「悪気はないのにキャバ嬢に嫌われてしまうおじさんの特徴5選」を解説します。
嫌われてしまうおじさんその①LINEの返信がマメ
まず、大前提として「キャバ嬢のLINEは営業」だと心得てください。彼女たちは皆さんにお店に足を運んでいただくためにLINEをしています。
「お店に行かないのにLINEがあるのは、キャバ嬢があなたに対して好意を持っているから」「営業LINEとそうじゃないLINEの見分け方」など、恐ろしい嘘を流布しているサイトも散見されますが、キャバ嬢のLINEは1億%営業です。だいたい、大人同士がLINEで数回やり取りしただけで「好きになっちゃったかも……」ってなるわけないでしょ。距離感バグってるヤバいおじさんはちゃんと絶望しましょう。
繰り返しになりますが、キャバ嬢のLINEは営業です。よって、来店予定がない場合はダラダラと返信のラリーを続ける必要はなし。「店来ないくせに余計な仕事増やさないでくれよ」とウンザリされるのが関の山です。
嫌われてしまうおじさんその②「Hなことができるなら指名するよ」と言い出す
キャバクラには、テーブルについてくれる女の子を指名できる「指名制度」というものがあり、キャバ嬢のギャラは指名の本数で変わります。もちろん指名の本数が多ければ多いほど、ギャラがあがります。キャバ嬢たちは、いわばフリー客(指名嬢のいない客)を取り合ってガチンコバトルをしているわけです。
だいたいのおじさんが、1回か2回目の来店時に指名嬢を決めるものですが、中には週1、2回の頻度でお店には通うけれど「Hなことができるなら指名するのに」「今度?今度じゃなくて今日!すぐに!」「へー、できないの?じゃあいいわ」と、いつまでも指名嬢を決めないまま、永遠にフリー客を続けているおじさんもいます。
そのやり方でHなことができたことがあるのでしょうか。気になります。
嫌われてしまうおじさんその③同伴の集合時間が早すぎる
同伴とは、キャバ嬢が出勤前にお客様と食事をして、その後、一緒にお店に出勤することです。お店によっては「毎月同伴6本」などのノルマがある他、同伴キックバックなどの報酬があるため、キャバ嬢にとって基本的には同伴はありがたいものです。
お客様にとっては、同伴=店外で過ごす時間であり、よりプライベート感があってワクワクするもの。張り切って集合時間を早めに設定してしまう男性も中にはいますが、“キャバ嬢にとって同伴はお仕事である”ということを忘れてはいけません。
大阪・北新地の某キャバクラで働いていたころ、「造幣局の桜を見よう!集合はお昼の12時で!」と、毎年お花見同伴に誘ってくださったおじさんがいたことを思い出しました。
20時になって、いざお店に出勤する頃にはおじさんはヘトヘト。1セットで「もう帰る」と言い出す始末です。思わず少し真顔になってしまいました。
同伴の集合時間は出勤の2時間から1時間前を目安にしていただけるとありがたいです。
嫌われてしまうおじさんその④アフターが長い
アフターとは、キャバクラの営業終了後にキャバ嬢とお客様がお店の外で食事をしたり、バーやカラオケのできるお店などに出かけることです。お店の外で過ごす、という点では同伴と似ていますが、アフターの場合はキャバ嬢に報酬はありません。いわばサービス残業のようなものです。
よって、アフターは1、2時間程度でササっと切り上げ、残業代としてタクシー代を多めに渡すのが正解です。だいたい50にも60にもなったおっさんが、いつまでたっても「朝まで遊ぶぜ」とかやってんのは、見ていて悲しいです。
家で待っている家族とか恋人とか猫とかいないのでしょうか。
嫌われてしまうおじさんその⑤「家まで送る」と言い出す
アフターを終え、やれやれやっと帰宅できる、とホッとしていると「危ないから家まで送っていくよ」と、申し出てくれるおじさんがまれにいますが、キャバ嬢にとってこれはありがた迷惑であることが多いです。
だってタクシーの車内でまで仕事をすることになるわけですし、だいたい家族でも恋人でもないおじさんに住所を知られて嬉しい女性ってたぶんこの世にひとりもいないです。
中には「ちょっとあがってコーヒーでも召し上がって」みたいなことを期待していそうなおじさんも少なくありません。しかし、実際は家からずっと離れたコンビニの前などで車から降りて、タクシーが見えなくなるまで見送ってから安心して帰宅する、といったキャバ嬢が多いと思います。
「家まで送るよ」ではなく、「これで足りる?」と1万円札を渡して、スマートに解散するのが1番素敵です。1000円札でも5000円札でもなく1万円札です。ここは特に強調しておきたいところです。
暴走しがちなおじさんへ
今回は「悪気はないのにキャバ嬢に嫌われてしまうおじさんの特徴5選」を解説しました。このお仕事をしていると、つくづく男性は優しいと感じます。優しくて、同時にものすごくロマンチストです。
「連絡が遅くなってしまってごめんね」「これから会議なのであまり返信できないかもだけどごめんね」と必ずLINEをしてくださる男性、数回目が合った程度で「今回は絶対にチョメチョメできるぞ」と意気込んでいる男性、同伴やアフターを「デート」と呼んで楽しみにしてくださっている男性、女性を「ひとりで帰宅させるわけにはいかない」と心配してくださっている男性。
皆さん、本当に優しくてロマンチストです。男たち、今日もありがとう。でも時々暴走しがちなあなたたちには、ほんの少し絶望して欲しくてこのような記事を書いています。
1億回読んで全て暗記してください。
<文/みずえちゃん>
【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
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