【写真】「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のサノスが悪でありながらも愛される
マーベルの最新ドラマシリーズ「デアデビル:ボーン・アゲイン」が、3月5日(水)よりDisney+(ディズニープラス)で独占配信される。主人公のデアデビルことマット・マードック(チャーリー・コックス)の宿敵であるキングピンことウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)は、人を愛することもできるヴィラン。今回はキングピンのキャラクターとともに、サノスやのキルモンガー、ゴアなどの“共感も集める悪”を振り返る。
■愛する人には優しい…人間味が魅力のキングピンを振り返る
幼い頃に事故で失明したマット・マードックは、昼はニューヨークで弁護士として正義を追求し、夜はデアデビルとして法では裁けない裏社会と戦う男。彼の宿命のライバル・キングピンは、敵とみなした存在には容赦なく暴力を浴びせる残虐性を持つ一方、愛した女性・ヴァネッサに対しては誠実な態度で接し、大切にする優しさも併せ持っている。
デアデビルを演じるチャーリーは、そんな複雑性をもったキングピンを演じるヴィンセントについて「彼は特別な俳優です。彼と対峙して、彼がシーンに何をもたらすかを見るのが刺激的です。彼の演技は常に想像以上に豊かで、繊細で興味深いんです。おそらく、これまで共演した誰よりも彼から演技について多くを学びました」と語っている。
キングピンは人間味が魅力の一つであり、それがヴィンセントが持つ繊細な演技力で表現されている。本作では、汚職にまみれた人生を送ってきたキングピンが、優れた戦略家としての力と政治力を駆使し、法の範囲内で偉業を成し遂げようと奮闘する。だが、厳しい現実に直面し次第に望みが薄れ始めると、自身のフラストレーションは高まり、かつての支配力を取り戻そうと決意してしまう。
■邪悪ながら共感や同情を集めるヴィランを紹介
「ワンダヴィジョン」(2021年)や「アガサ・オール・アロング」(2024年)でショーランナーを務めたジャック・シェイファーが「マーベルでは悪役を一本調子にしないことを意識しています」と語る通り、これまでのMCU作品にも邪悪ながら共感や同情を集めるヴィランは度々登場していた。
まずは「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(2018年)や「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)で猛威を振るったサノス。圧倒的な力を誇り、“指パッチン”で宇宙の半分の生命を消し去るなど、アベンジャーズを窮地に追い込んだ。
しかし実は、資源が枯渇した故郷の惑星が争いによって滅びた過去を抱えており、同じ悲劇を繰り返さないために生命を減らし宇宙を“救う”という彼なりの正義を持っていた。その目的のために真に愛していた娘・ガモーラをも犠牲にした際は、まさかの涙を見せ、彼の中に確かな“愛”を感じさせた。
他にも、殺害された父の悲願である黒人の社会的地位向上のために世界征服を目論んだ「ブラックパンサー」(2018年)のキルモンガーもその一人。ワカンダに生まれた彼は、幼少期に愛していた父親が死亡、そして残された家族は背信の罪で追放され、憎悪を育ててしまうことに。
さらに、「ソー:ラブ&サンダー」(2022年)のゴアは全宇宙の神々のせん滅を目指し殺戮を行う“神殺し”だが、彼も神の無慈悲さのせいで愛娘を失い闇落ちしたという、愛を知っていた過去を持つ哀しきキャラクター。彼らの行いは非道でもあるが、人物を深く見つめると少し共感さえしてしまう悪だ。
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