元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在は鳥越アズーリFM「たかなし亜妖のモザイクストリート」で冠番組を持つなど、メディア出演も積極的に行っている。
“元セクシー女優”という肩書きで稼げる仕事
夜職ブームと同時に注目が集まるのは、元業界人のセカンドキャリア。ついに私、たかなし亜妖にもセカンドキャリアをテーマとしたトークショーの依頼があり、このたび登壇することが決定した。
登壇にあたって色々なことを考えているうちに、「元セクシー女優や元夜職が最も稼げる方法はなんだろうか」という些細な疑問に辿り着く。ぶっちゃけると、もっとも稼げて比較的ラクなのは
「人前に出続ける」
方法一択。プレイヤーを退いても人気商売を続けるのが一番効率が良い。
普通に就職して稼ぐ人もいるけれど、一般職はまた別方面の努力が必要なため、手っ取り早く、且つ勝算があるのは
確実にタレントやインフルエンサー業なのだ。
誰もが思いつく
ファンサイト運営
は、大金を得るセカンドキャリアのド定番。大手ファンサイトだと、売り上げから手数料15%を引いた額が手取りとなる。コンサルや事務所を挟まなければ収益は全て自分のもので、既存ファンを抱えるなら初月からそこそこの勢いを出せるだろう。
引退をしても脱ぎ系グラビアを続ける演者が大半なので、業界卒業といっても“ビデオ出演をしなくなっただけ”のパターンが多い。ただ稼ぎにフォーカスするのなら、やはりファンサイト運営は「鬼に金棒状態でしかない」と言えよう。
元夜職はアパレルを始めがち?
セクシー女優に限らず、夜職界隈の元キャストは高確率でアパレルに手を出す。今は「○○ちゃんプロデュース」の謳い文句で売り出すブランドが多すぎて、「本当に売れているのか?」と疑問に感じる人がたくさんいるだろう。
ただ、女性ファンがついていれば未来は明るく、それなりに長く続くブランドは一定の数字を保てている。推し活は
男性より女性の方がお金を出す傾向が強い
ため、彼女たちのパワーはとにかく強いもの。熱狂的なファンがいれば、特に初動の勢いはかなりすごいらしい。
「完売=人気がある」とは限らない
しかし、完売続きといっても実際に爆売れしているとも限らない。ロット数をあえて少なめにすることで、すぐに完売させて人気があるように見せるケースもあり、価格の高いドレスブランドなんかはこの手法を取りがちだ。
もちろんアパレルだけで食べ続けるのは本当に難しいこと。今は洋服を格安で買える海外通販サイトがメジャーで、たくさんのインフルエンサーが売れると手を出すジャンルが“アパレル”なのもあって、勝ち抜くには相当な戦略が必要だと言われている。
結果的に、だいたいの人はブランドを短期間でやめてしまう。きちんと閉店の宣言をすれば良いものの、曖昧にして流れるように“空気化”させ、気づくと音沙汰なし(=ビジネス失敗)が大半のようだ。
「卒業生が現役をプロデュース」があまりうまくいかないワケ
引退後のビジネスとして、卒業生が現役プレイヤーをプロデュースする例が多いけれど、実はその半数以上がうまくいかない。完全引退を決めた元演者がこっそりと挑戦する場合なら話は別なのだが、人前に出つつサポート業を並行させると、プロデューサーの名ばかりが通ってしまいがちに……。
裏方であるはずの人間が前に出過ぎると現役を活かしきれず、微妙な感じになるのだ。卒業生と言いつつ、当の本人も完全に引っ込む気がないと“注目されたい願望”が徐々に暴れ出す。結果的にプロデューサーが現役を喰ってしまう状態となり、ダメになった例を何件か見てきた。
最初はファンが食いつくが…
もう承認欲求が強くないとしても、元売れっ子は「私の名前使っちゃった方が、色々と話が早いかな」なんて考える。確かに有名人のプロデュースという謳い文句は、宣伝するにあたって“使える武器”だから、このような思考に陥るのも無理はない。
最初はファンが食いつくものの、うまくやれないと先ほど説明した通りの「プロデューサーの名ばかりが通る」オチが待ち受けている。表は表、裏は裏とハッキリさせた方がプロデュース業はうまくいきやすいという流れは、どうやら昔からあるようだ。
元セクシー女優、そして元夜職のセカンドキャリアに関しては、少々道が限定されやすい。お金を持っていて、多数の経験をすれば可能性は広がるが、その先の道を紡ぐには一捻りすることが必要なのだろう。
文/たかなし亜妖
【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
【関連記事】
・
「30代のすべてを刑務所で過ごしました」覚せい剤の売人だったセクシー女優が“薬物使用の後悔”を語る
・
「奇跡の42歳」SNSで話題のセクシー女優は一児の母。仕事のことを知っているのは「一部の家族と友人だけ」
・
42歳のセクシー女優、中学生の娘に名前を検索され…「もともと、ちょっと変わった母親だとは思われていたみたい(笑)」
・
現役セクシー女優が結婚を公表した理由とは?夫は吉本所属の芸人「彼は結婚したこと自体を秘密にしています」
・
父が失踪、JKビジネスで学費を稼ぎ…壮絶人生を歩むセクシー女優の半生「毒親に育てられていなかったら、デビューは100%なかった」