「貼付」「代替」「押印」の読み方は?実は読み方を間違えている漢字30選

実は読み方を間違えている漢字30選/(C)けんたろ/KADOKAWA

「貼付」「代替」「押印」の読み方は?実は読み方を間違えている漢字30選

2月15日(土) 3:00

実は読み方を間違えている漢字30選
「話のさわり」は冒頭じゃない!意味を間違えやすい言葉20選/けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典(1)



日常で使ったり耳にしたりする言葉の中には、実は意味を間違えて使っているものが意外にたくさんあったりします。例えば、「さわり」という言葉を「話の冒頭部分」と思っている人が多いですが、本来は「話の要点」を指します。

こうした身近な言葉にまつわる常識や雑学を、人気インフルエンサーのけんたろさんが分かりやすくまとめた図表が、「見るだけで覚えられる!」とXで大好評!本記事では、誤解されやすい言葉、知っていると一目置かれる難読漢字、知っているようで知らない身近なモノの正式名称などを図表と解説で紹介します。

「なるほど、そうだったのか!」という発見や驚きを通して、言葉の知識が楽しく広がり深まります!

※本記事はけんたろ著の書籍『けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典図解とクイズで広がる教養』から一部抜粋・編集しました。






■実は読み方を間違えている漢字
実は読み方を間違えている漢字

何となく意味はわかるけれど読めない漢字や、雰囲気で適当に読んでいる漢字はありませんか?人生の大事なシーンで読み間違ったら大失態。そんな、実は読み間違えている漢字を集めました。

■月極
げっきょく?

×げっきょく ○つきぎめ。意味は「1カ月を単位として契約などを決めること」です。元々決めるの意味合いで「極める」が使われていたことに由来します。

■重複
×じゅうふく ○ちょうふく。現在では「じゅうふく」も慣用読み(元来の読み方ではないが広く用いられる読み方)として使われていますが、NHKでは「ちょうふく」を採用しています。

■早急
×そうきゅう ○さっきゅう。こちらも「重複」と同様に「そうきゅう」も慣用読みにはなっています。

■遵守
×そんしゅ ○じゅんしゅ。尊敬の「尊(そん)」の字があるため間違えやすいですが、「遵」には「ソン」の読み方はありません。

■凹凸
×でこぼこ ○おうとつ。「でこぼこ」と読む場合は「凸凹」と順番が逆になります。

■所謂
×しょせん ○いわゆる。中国由来の言葉で、漢文風に読むと「謂(い)うところ」となり、そこから変化して「いわゆる」となりました。「しょせん」は「所詮」と書きます。

■汎用
×ぼんよう ○はんよう。「ぼんよう」は「凡庸」と書き意味も異なります。エヴァンゲリオン好きな方であれば「汎用人型決戦兵器」というワードでしっくりくるのではないでしょうか。

■逝去
×いきょ ○せいきょ。「逝」は訓読みで「逝(い)く」なので間違えやすいですが気を付けましょう。

■出納
×しゅつのう ○すいとう。金銭などの出し入れを意味します。「しゅつのう」も慣用読みにはなっています。平安時代の役職名から来ています。

■各々
×かくかく ○おのおの。熟字訓(2字以上の漢字の組み合わせにあてられた読み方)であり、「各」単体では「おの」とは読みません。

■会釈
×かいしゃく ○えしゃく。仏教用語「和会通釈(わえつうしゃく)」の略。和会通釈とは、矛盾しているように見える教義を掘り下げて、真実を明らかにすることです。

■漸次
×ざんじ ○ぜんじ。「漸」の字は「漸(ようや)く」と読み、この熟語は「しだいに。だんだん。」という意味となります。高校生の時に数ⅡBを勉強された方は「漸化式」という言葉がイメージしやすいのではないでしょうか。

■美人局
×びじんきょく ○つつもたせ。男女が共謀して行う恐喝や詐欺行為のことを指します。日本では元々「筒持たせ」という博打のイカサマにまつわる言葉があり、中国では「美人局」という娼婦が妾(めかけ)と偽って少年を欺く犯罪行為がありました。これらが組み合わさりこのような読み方となりました。

■依存心
×いぞんしん ○いそんしん。慣用読みとして「いぞん」が広がり、最近ではNHKもこの読み方となっています。ただし本来は、存在・共存など「存在」を表す場合は「ソン」、「異存」「存外」など「考え」を表す場合は「ゾン」と読みます。

■他人事
×たにんごと ○ひとごと。元々は「人事」と書いて「ひとごと」と読んでいましたが、「人事(じんじ) 」と区別するために今の漢字が使われるようになりました。





■貼付
×てんぷ ○ちょうふ。「ちょうふ」が本来の読みですが、慣用読みとして「てんぷ」もあります。「はりつけ」とする場合は、「貼り付け」と送り仮名が必要です。

■代替
×だいがえ ○だいたい。「だいがえ」も慣用読みとはなっています。「大体」との区別として代替(だいがえ)と読む方もいるようです。

■押印
×おしいん ○おういん。似た言葉に「捺印(なついん)」がありますが、ほぼ同じ意味です。

■礼賛
×れいさん ○らいさん。元々は仏教用語の読みから来ており、仏・法・僧の「三宝」を礼拝し讃える行為を指しています。

■年俸
×ねんぼう ○ねんぽう。2つの文字が並ぶ時に音の変化が起こり、後ろの文字の語頭がパ行になることがあります(半濁音化)。たとえば「絶品(ぜっぴん)」「湿布(しっぷ )」など。

■割愛
×わりあい ○かつあい。意味も読みも間違えやすいので注意です。

■廉価
×けんか ○れんか。「兼(けん)」の漢字のイメージに引っ張られないようにしましょう。

■役務
×やくむ ○えきむ。「役」は公用の仕事を指す漢字で、「懲役」「使役」なども同じ読みになります。

■適宜
×てきせん ○てきぎ。「宜」の字が「宣」と似ているので間違われやすいですが、「宜」には「セン」の読みはありません。

■嫌悪
×けんあく ○けんお。「嫌悪感を抱く」と表現すると正しい読みができると思います。「けんあく」は「険悪」です。

■原因
×げいいん ○げんいん。発音する時に似た音が連なると全体として音の変化が起こりやすくなります。たとえば、「全員(ゼンイン)⇒ゼーイン」「雰囲気(フンイキ)⇒フーイキ⇒フインキ」など。

■暫時
×ぜんじ ○ざんじ。「暫」の字は「暫(しばら)く」と読み、「暫定首位」などのように“一時的”を表す言葉として使われます。

■忌引き
×いびき ○きびき。「忌(い)む」という訓読みから間違われる方もいるかもしれませんが、鼾(いびき)をかいている場合ではありません。

■粗利益
×そりえき ○あらりえき。売上金額から原価を差し引いた金額のことです。「質が悪い」を表す時やへりくだった意味で「ソ」。「ほぼ」「おおまか」を表す時は「アラ」が使われると考えればよいと思います。

■雰囲気
×ふいんき ○ふんいき。「原因」のところで説明した通りです。発音で間違って言ってしまっても書き間違わないようにしましょう。


【著者】けんたろ
国公立大学院卒業後、営業マンとして社会人生活をスタート。趣味のクイズや読書を通じて言葉の奥深さを実感。「昨日よりちょっぴり賢いあなたへ」をモットーに、会話が苦手な方の話のネタや、勉強が苦手な方の興味を引く言葉の知識やクイズを発信中。Xフォロワー8.7万人(2024年11月時点)、メディア紹介多数。Voicyパーソナリティとしても活動。
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著=けんたろ/『けんたろ式“見るだけ”ことば雑学辞典図解とクイズで広がる教養』









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