これでもかと嫁をイビリまくる毒義母に、一見優しそうだけどドケチで超自己中な夫…そのリアルすぎるストーリーが話題を呼んだ漫画「義母クエスト」。それらのエピソードがさらにパワーアップして、この冬、漫画「義母クエストリターンズ ～ヤバすぎる義母との負けられない30年戦争～」として帰ってきた！
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前作に引き続き、「義母クエストリターンズ」の内容はAmeba公式トップブロガー・かづ(@kadu0614)さんの実体験に基づいたもの。今回は、壮絶な人生を生き抜いてきた原案者のかづさんと、迫力ある作画でストーリーの魅力を引き出している、漫画担当の赤星たみこ(@tamikong)さんに話を聞いた。


2人の息子が独立し、現在は夫と猫と穏やかで満ち足りた生活を送る還暦を迎えた主婦・かづさん。しかしこの幸せな生活を手に入れるまでには、壮絶な闘いの日々があったという。

看護学生だったかづは、病院実習中に出会った秋彦から好意を寄せられ、付き合い始めてすぐに結婚を決意。かづは、幸せな結婚生活を夢見たのも束の間…結婚直後から義母の壮絶な「嫁イビリ」が!!義母は度々家にやって来て、「趣味が悪いから」とかづが持っていた食器をすべて割ったり、カーテンを切り刻んたり…。かづは、それらのイビリにどう立ち向かっていくのか!?





■かづさんと赤星さんに話を聞いた
コミック「義母クエストリターンズ」の原案者であるかづさんと、漫画を担当した赤星たみこさんの両者に話を聞いた。

――「義母クエストリターンズ」のなかで、印象的なシーンを教えてください。

【赤星たみこ】かづさんのカーテンや下着を切り刻むという暴挙！八つ当たりにしてもひどい！その精神構造が理解できないです。「主婦なら下着は白！色付きはふしだら！」という前世紀的な考えにも腹が立ちました。ほかにも、(皆がいる前で)体温の残るガードルが頭にふわりと…。あれは恐怖でした。

【かづ】赤星先生が挙げてくださった「体温の残るガードル」は、特に「人としてどうなの！」と思った出来事でした。義母は基本的に自分のやっていることが間違っているとは思っていないので、世の一般的な嫁イビリのように「陰に隠れて・人目のないところで」ということが全くありませんでした。むしろ「こんな出来の悪い嫁でかわいそうでしょ？私が！」でしたから、人目のあるところで嫁イビリをしても「気の毒な姑だと周りは私に同情してくれている」と思っていたんです。

ほかにも、こんなことがありました。
義母から電話で「駅前のバス停にいるからすぐ来い」とのこと。急だったので、そこから子どもの持ち物などを準備してバスに乗って向かいました。バス停に行くと長蛇の列で、その列の脇に鬼の形相で立っている義母がいました。そして私を見るなり大声で怒鳴りだしました。「いつまでかかってんのよ！何させても愚図やな！」と。義母の怒鳴り声で周りもビックリしてこちらを見ます。するとそれを見た義母はこう言いました。「周りもこんな嫁で気の毒やって見てるわ！」。いやいや、「こんなところで怒鳴り散らされて、嫁が気の毒や」の間違いかと(笑)。

親戚や周りから距離を取られていることも、「自分は皆より格上なので一目置かれている」と思っていました。どこから来るのかその自信？ですが、そうやって虚勢を張って理想の自分に飾り立て、現実の自分を認めたくなかったんだと思います(特に晩年、贅沢三昧で激減していく経済状況など)。

――そんな強烈な「義母」を見事に表現されている赤星さんの漫画に、かづさんは「現場を見たの？」というくらい同じでびっくりしたとおっしゃっていました。本作を描く際に気を付けたり、こだわっていることがあれば教えてください。

【赤星たみこ】同じ80年代を生きてきた者として、私とかづさんはファッションやインテリアなどで同じ感覚を持っていると思います。かづさんの(原案の)文章から義母の性格を割り出し、こういう性格ならこういう表情をするだろうな、こういう動きをするだろうな、と想像しながら描いていきました。その想像がぴったりはまったのだと思います。

本作に限らず、漫画家は自分の作品のキャラを作るときは、そのキャラの性格、外見、行動のパターンなどを考えて作ります。私の場合は、そのキャラクターだけでなく、両親はどんな人だったのか、その両親はどんな家に生まれたのか、祖父母の代までさかのぼって考えています。名前の付け方など、祖父母の代から考えると決めやすいです。主人公の親は何年生まれか、社会的にはどんな事件があったのか、親の青春時代に流行ったものはなんだったのか、などわかる範囲で調べます。テレビドラマのキャラクターや大ヒット歌手の名前を子どもにつける親も多いので、親の代の流行りを調べておくと、主人公の名前を付けるとき説得力が増すと思っています。そういう細部が決まっていると絵も描きやすいです。


壮絶な状況に立ち向かうかづさんの行動力と人間力、さらにそれを臨場感溢れる絵や展開で表現している赤星さんの漫画…2人の強力なタッグにより、読み応え抜群の漫画となっている「義母クエストリターンズ」。まだの人は、ぜひ読んでみて！

取材協力・画像提供：かづ(@kadu0614) 赤星たみこ(@tamikong)


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