アカデミー賞、AI使用の開示義務化を検討「ブルータリスト」など話題作で活用相次ぐ

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アカデミー賞、AI使用の開示義務化を検討「ブルータリスト」など話題作で活用相次ぐ

2月13日(木) 2:00

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米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの理事会と各部門執行委員会が、ノミネート作品におけるAI技術使用の開示を必須要件とする方針を検討していることが、米バラエティの取材で明らかになった。アカデミー賞10部門にノミネートされた「ブルータリスト」などでAI技術の活用が相次いでおり、2026年の規則改定で開示を義務化する見通しだ。

現在、AI技術の使用開示は任意となっているが、「ブルータリスト」「エミリア・ペレス」など複数の作品でAIを活用した事実が判明。「ブルータリスト」のブラディ・コーベット監督は、ハンガリー語のセリフ編集にAI音声技術「Respeecher」を使用したことを認めている。

VFX(視覚効果)分野では、すでに幅広くAI技術が導入されている。オーストラリアのライジング・サン・ピクチャーズ社は、独自開発したAIツール「Revize」を「マッドマックスフュリオサ」や「名もなき者A COMPLETE UNKNOWN」などで使用。「フュリオサ」では、主人公を演じる子役から成人した姿への自然な変化を表現するため、約150カットでこの技術を活用したという。

アカデミー賞の科学技術評議会は現在、各部門でのAI使用状況を調査し、開示義務化に向けた具体的な規定の検討を進めている。VFX部門のベテラン会員は「新技術を革新的な方法で活用し、業界全体の発展に貢献することは重要だが、その過程での透明性も必要不可欠だ」と指摘している。

アカデミー賞の新規則は2026年4月に発表される予定。映画産業におけるAI技術の位置づけを明確化する重要な指針となりそうだ。

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