【写真】顔を寄せ合う伊藤あさひ“整”と武藤潤“一顕”

伊藤あさひと武藤潤(原因は自分にある。)がＷ主演を務めるドラマ特区「ふったらどしゃぶり」(毎週木曜深夜0:59-1:29ほか、MBSほか)の第5話が2月6日に放送された。一顕(武藤潤)の整(伊藤あさひ)に対する気持ちがあふれ出す様子が描かれ、見ているほうも涙があふれ出して止まらなくなった。(以下、作品のネタバレを含みます)

■“セックスレス”に悩む不器用な大人のラブストーリー

同作は、「ツミデミック」で第171回直木三十五賞受賞した一穂ミチのBL代表作「ふったらどしゃぶり When it rains, it pours」の実写ドラマ化。WEB小説マガジン「fleur(フルール)」(KADOKAWA)で連載され、2013年にフルール文庫版が発刊、2018年に新書館ディアプラス文庫として新装版が発売された、“セックスレス”に悩む不器用な大人のラブストーリー。

タワーマンションで同居する幼なじみへの恋心に思い悩む、家電メーカー「伊坂堂」総務部の半井整(なからい・せい)役には、伊藤が配役。彼女とのセックスレスに悩む、整と同じ会社の営業部に勤務する萩原一顕(はぎわら・かずあき)役を、武藤が演じる。

その他、一顕の同棲中の彼女でネイリストの水谷かおり(みずたに・かおり)役の秋田汐梨、整の幼なじみであり同居相手の藤澤和章(ふじさわ・かずあき)役の松本大輝らがドラマを盛り上げる。

また、オープニング主題歌は、本作のために書き下ろされたONE LOVE ONE HEARTの「ビターネクター」に決定。エンディング主題歌は、わんちゃんわんわんねこにゃんにゃんによる書き下ろし楽曲 「明けない夜」。切ない思いを歌う両曲が本編に彩りを加える。


■彼女とのセックスレスに悩む一顕と同居中の幼なじみとのかなわぬ恋に悩む整

家電メーカーの営業部で働く萩原一顕は、同棲中の彼女・水谷かおりとのセックスレスに悩んでいた。ある日、会社で同期会の幹事を任され、店の候補を自分宛にメールしたつもりが、誤って“誰か”に送ってしまう。届いた先は、実は一顕と同じ会社の総務部で働く同期の半井整で、彼もまた、同居中の幼なじみ・藤澤和章とのかなわぬ恋に悩んでいた。

まさか連絡を取っている相手が同僚だと思いもしない2人は、メールを送り合い、やがてぶっちゃけた話をする関係に。そして、ひょんなことからお互いがメール相手だと知る。

かおりから拒絶された夜、一顕は整に連絡をして2人は初めて体を重ねる。

■一顕「少しも俺の気持ちわからない？俺ばっかりこんなこと考えてる？」

飲み会終わりの一顕の携帯に連絡が入る。一顕が会社に駆けつけるとオートロックのかかった休憩室から整が出られないでいた。ガラスの扉越しに一顕が「何やってんすか」と呆れると、「ID、デスクに忘れちゃって」と整はばつが悪そうに答える。「定時過ぎたらカードないと出入りできない、それって総務マタ―じゃないですか？それを総務の人間が。人騒がせな」とからかうように一顕が言うと「いいから早く開けろって。甘いコーヒー買ってやるから」と整は言う。

ふと一顕は「この体が要らないなんて、贅沢なやつがいるんだな」とベッドで言った整のことを思い出し、たまらない気持ちになる。一顕がガラスの扉に手をついてもたれると、「萩原？」と問いかける整。

「コーヒーは要らない。半井さんが欲しい」と一顕が絞り出すように言うと「バカ言うな」と整はいさめ、「萩原、約束したろ。何も壊さないって」と言う。「したよ、わかってる。でも、あんたの顔見たらダメだ」と一顕が涙声で話すと整は考えてから「落ち着けって」と一言告げる。一顕は「半井さんは落ち着いてる？少しも俺の気持ちわからない？俺ばっかりこんなこと考えてる？秘密さえ作ったらもう満足で用済みで…」と涙ながらに訴え、一呼吸置いてから「ごめん、警備の人に連絡してくるから」と言って足早に立ち去る。残された整は壁に手をついて顔を埋めるのだった。

整への気持ちがあふれ出して止まらなくなる一顕の姿にこちらも涙があふれて止まらなくなった。

◆構成・文＝牧島史佳




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