NISAと企業型DCをやっていますが、分散投資先として「金」を検討しています。少額でも純金積立をしておくと将来の備えになりますか?

NISAと企業型DCをやっていますが、分散投資先として「金」を検討しています。少額でも純金積立をしておくと将来の備えになりますか?

2月11日(火) 13:20

将来に備え、NISAと企業型DCを利用しているAさん。最近話題の「金」にも興味があり、分散投資も兼ねて純金積立にもトライしようか悩んでいるそう。純金積立は少額でも資産運用に適しているのか、純金積立のメリット・デメリットも踏まえ解説します。

基本的な特徴

純金積立は、毎月一定額を積み立てて、その金額に応じた金のグラム数を購入する仕組みです。少額から始められるため、投資初心者や分散投資を考えている方にも人気があります。以下の特徴があります。
 
1. 少額から始められる
月々1000円から始められるプランが多く、手軽に投資をスタートできます。
 
2. 現物資産としても保有できる
純金積立で購入した金は、実際の「現物資産」としても保有できる点は純金ならではの魅力です。例えば、後で引き出して金地金やアクセサリーに加工することも可能で、投資のモチベーションアップになるでしょう。
 
3. 積立型の特性
金価格が上下しても、定期的に一定額を積み立てることで「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。金価格が下落したときには、多くの金を購入できますから、のちに上昇に転じた場合の収益が多くなります。
 

純金積立のメリット

純金積立には、以下のようなメリットがあります。
 

1. 分散投資の効果

金は株式や債券とは異なる値動きをするため、リスク分散に役立ちます。特にインフレや不況の際、「実物資産を持っていればより安心」という金保有のインセンティブが働くことによって金価格が上がるケースが多く、不況期やインフレ期の「保険的な役割」を果たしてくれます。
 

2. 現物資産の安全性

金は価値がゼロになることは極めて考えにくく、長期的な資産保全に向いています。
 

3. 少額投資可能

初期投資が少なく、リスクを抑えながらスタートできます。
 

純金積立のデメリット

一方で、以下のデメリットも考慮する必要があります。
 

1. 利息や配当がない

金は現物資産ですから、株式や債券のように配当や利息などがありません。運用益は、価格の上昇による値上がり益だけに限られます。
 

2. 価格変動リスク

金価格は国際情勢や為替の影響を受けるため、短期的には大きく上下する可能性があります。
 

3. 保管や管理コスト

通常金を現物として引き出す場合、保管コストがかかる場合があります。また、積立時にも購入手数料や売却手数料が発生します。
 

4. 長期でのリターンは低め

金は価値を保つ資産である一方、株式や投資信託と比べると、長期的なリターンは低い傾向にあるといえるでしょう。
 

資産運用としてお勧めする純金積立手順

<信頼できる事業者で少額から始める>
信頼できる企業が提供する、月1000~5000円など、自分が無理なく続けられる範囲で始めていく積立プランが安心です。
 
<運用目的を明確にする>
純金積立を、資産全体の5~10%程度の割合で位置づけ、定期的全体のポートフォリオを見直すことが大切です。
 
<長期保有を基本とする>
短期的な利益、イチかバチかの大きな利益を追求するよりは、インフレ対策や価値の安定を重視して運用しましょう。
 

まとめ

純金積立は、AさんのようにすでにNISAや企業型DCで運用を進めている方にとって、分散投資の一環として適した選択肢になり得ます。始める前には、金の特性やリスクを理解し、全体の資産運用計画に組み込むことが大切です。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると そのほかの金融商品など 金
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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