適切で妥当なみじん切りキーマカレー/むぎが氏とワンルーム酒場(11)君らカレー界のクラッシュ・ギャルズや

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適切で妥当なみじん切りキーマカレー/むぎが氏とワンルーム酒場(11)君らカレー界のクラッシュ・ギャルズや

2月7日(金) 11:00

提供:
むぎが氏連載「むぎが氏とワンルーム酒場」バナー
冷蔵庫に冷えてある「ザ・プレミアム・モルツ」をプシュっと開け、真昼間のビールをいただきます

飲むと言ったらわが家一択……!カクテルコンペティションにて特別賞を受賞し、バーテンダーの経験もあるYouTuberむぎが氏。YouTubeでは連日、晩酌の様子を配信し、「朴訥(ぼくとつ)とした語り口に癒やされる」「手際のいい調理は見ていて気持ちいい」「画面からお酒の味が伝わってくる」など話題沸騰中。お酒を愛し、お酒に愛されたといっても過言ではない彼女による、ワンルームで楽しむ晩酌エッセイ連載。連載第11回は、自宅で作る絶品キーマカレーをお届け!


■君らカレー界のクラッシュ・ギャルズや
私には先天的にやる気スイッチがない。体中どこを探してもなく、多分お母さんのお腹の中にうっかり忘れて来たのだろう。そのため何かをやろうとするときは時間ギリギリに追われているときか、突然衝動的に行動したくなるときだ。9割は時間に追われてやらざる終えない状態でやるのだが、今日は残りの1割が来た。この衝動的1割はいつ来るかわからない。だけど、これが来た場合は何もかも忘れて優先的にそれをやらなければいけない病にいたる。

今日は休日。8時くらいには目が覚めた。部屋はひんやりと冷たくベッドから出る気力がない。仕方ないからスマホでネトフリ鑑賞をして太陽が地球を温めてくれるのを待とう。ちょっとだけお腹が空いてきたけど今は食欲よりダラダラ欲の方が強くベッドというブラックホールに吸い込まれて抜け出せないのだ……。私は夏より冬が苦手だけどあったかい布団でぬくぬくできるのが唯一冬のよいところだと思う。だけど、こたつ。これはやばい。大晦日から正月にかけて実家に帰ったとき、見事こたつトラップに引っかかった。

どういうことかというと、朝食にお雑煮を食べてお腹いっぱいになり、こたつというトラップに引き込まれて横になったらうとうと寝てしまい、気づいたら昼過ぎになっていた。お昼はお餅2つを醤油につけて食べて、柿ピーも食べてお腹いっぱいになり、こたつというトラップに引き込まれて横になったらうとうと寝てしまい、気づいたら15時を過ぎていた。食っちゃ寝とはまさにこのことかと体感したのだ。

ただ、私だけでなくおばあちゃんとひろし(猫です)も一緒に寝ていたから罪悪感は半減だ。そして今日も瞼が重くなってきて、気づいたら二度寝をしていた。冬眠をする熊の気持ちが痛いほどわかる。次に起きたときは11時30分くらいの時間帯。とりあえずスマホでYouTubeのショート動画で動物に癒やされて今日は何をしようか考えていたら突然カレーの神様が降りてきた。YouTubeのショート動画にカレー食べてる人が映ったとかではなく、突然カレーが食べたくなった。実はこのカレー食べたい衝動は今年2回目だ。

正月に実家へ帰ったときに1回あり、特に誰にもカレー食べたいなんて言っていなかったけど、おばあちゃんがカレーを作ってくれた。なぜかわからないがカレーが食べたいときにおばあちゃんがベストタイミングで作ってくれるのは子どものときからよくあることだった。ということで今日はこだわりのカレーを作ることにする。YouTubeでおいしそうなカレーの作り方をみたら無水カレーがダイエットにもいいらしいのでこれをベースにこだわりのカレーを作ろう。私のこだわりとは隠し味にあれを入れることだ。ふふふ。

頭の中と体がカレーに支配されたので、早速軽く身支度をして買い物へ行く。時刻は12時を超えており、流石にお腹がペコペコだ。行きつけのスーパーに入り、お目当ての食材を買う。茄子・人参・玉ネギ…そしてお肉はひき肉。ひき肉を入れるということは作るのはそう、キーマカレーだ。

あとは、カットトマト缶とカレー粉。カレーを作るには少し時間がかかると思うから、その間の繋ぎとして「ポテトスティックトリュフ」が売っていたので、迷わずそれも買い物かごへ入れる。もう文字だけでおいしそう。お菓子はそこまで多く食べないのだが、その中でもポテチのトリュフ系はよく食べる方だ。トリュフみたいな香り(トリュフ食べたことない)でエレガントなポテチ。まるでポテチ界の…ポ、ポテチ界の………すみません、いいたとえが見つかりませんでした。レジへ進みお会計を済ます。レジのお姉さんにこの人キーマカレーを作るんだろうなときっと見破られていることだろう。だがしかし!!!ただのキーマカレーじゃなくてこだわりの無水キーマカレーだからね!と心の中で念を押して、さぁお城(私のお家です)へ戻り、こだわりの無水キーマカレーを作ろう。

まずは冷蔵庫に冷えてある「ザ・プレミアム・モルツ」をプシュっと開け、真昼間のビールをいただきます。泡が柔らかく、すいすい体に入る。ホップの苦味が体に染み渡り、明るいうちに飲むビールは、夜に飲むビールよりも開放的だ。お腹が空いたので、ポテトスティックトリュフも開けて食べてみる。……程よい塩加減とトリュフの高級感漂う味わい。うむうむ、ビールに合う。というか無心でボリボリ食べ進めてしまう。Jagabeeのようなポテトスティック状でこの硬さも私好みだ。

私はラーメンとかも硬めが好きでバリカタを選んだり、カップヌードルやカップ焼きそばを作るときは表示時間より少し早めに食べるが好きだ。そんな私の好みにぶっ刺さったポテトスティックトリュフを食べながら、本日のメインディッシュ、こだわり無水キーマカレーを作っていきましょう。

まずは玉ネギをみじん切りにする。玉ネギは今まで見たことないくらいの大きなサイズの玉ネギを選んだ(ナルトの螺旋丸サイズ)。ザクザク切っていくと玉ネギエキスの攻撃で目から涙が出る。これは目を攻撃しているのではなく鼻を攻撃しているから鼻の穴にティッシュを詰めたら涙が出なくなるって、子どものときに観ていたベイベーばあちゃん(NHK教育のアニメ)のばあちゃんが言っていた気がする。

だけどめんどくさいから涙を流しながら玉ネギをザクザク切る。次に茄子も細かく切る。粗みじん切りくらいだ。2本切ったけど少ないかなと思い、3本切った。分量はいつも適当だ(適切で妥当)。人参も買ったから入れるつもりだったのだが、、、もう切るのがめんどくさくなった。みじん切りって体力を消耗させるのです。トマトソース缶とひき肉も入れるし具沢山だろうと思い、人参はまた今度にしよう。

ここまできたら7割完成だ。フライパンを温めトマトソース缶を入れる。そこに苦労をしてみじん切りした玉ネギ・茄子を入れて一息つきビールを飲み、トリュフをボリボリ食べて、フライパンにひき肉を入れ、ひき肉をくずし混ぜながらカレー粉末を入れる。

カレー粉末は1箱に4袋入っていて、味をみながら3袋を入れた。1袋余ったので計算的にあと2箱買って、あと3回作れることになるのだ。フライパンに蓋をして中火でぐつぐつ出来上がるのを待つ。ビールを飲み、ポテトスティックトリュフをつまみながら猫動画を観るかけがえのない私の幸福時間。10分とか15分後、フライパンを開けるとカレーの香ばしい香りが漂い食欲をそそる。

しかしながら、これで完成ではない。ここで私は隠し味のバーボンをひと垂らしするのだ。酒棚からワイルドターキー8年を取り出し、キャップを開けほんの5ミリリットル程度入れる。……が少し入れ過ぎて15ミリリットルくらい入れてしまった。ターキーの甘くアメリカンな香りが漂う。まぁいいでしょう。フライパンに蓋をして弱火で10分くらい放置。その間はカレーのお供、お米を用意する。私のお家は炊飯器という最高級家電はないので、いつもレンチンのお米だ。

今日は白飯ではなくキーマカレーということで隠れ家カフェ、本日のランチセットのキーマカレーのようにおしゃれに「五穀米」みたいな健康によさそうなレンチンお米を買った。表記通りチンして、その間に目玉焼きを準備。カレーには必ず目玉焼きを乗せたい。ちょっと大きめのお皿に五穀米みたいなお米を山型に盛り付け、キーマカレーをかけ、目玉焼きをちょこんと乗せる。こだわり無水キーマカレーの完成だ。ビールを飲み干しお酒を作ろう。

カフェむぎがのカレーランチセットはサラダでもスープでもラッシーでもなくアルコール付きだ。今日はカレーということでモスコミュールでキメていこう。モスコミュールは、ウォッカ・ジンジャーエール・ライムを入れたカクテルで居酒屋さんとかでもたまに見ることがある。ジンジャーエールはこの前酒屋さんで見つけたn.e.oジンジャーエールを使う。こちらはバーテンダーさん監修のジンジャーエールでスパイスと生姜を煮詰めたとのこと。こだわりの無水カレーにはこだわりのジンジャーエールだ。カレーのスパイスとジンジャールのスパイスの融合を楽しもうということでモスコミュールを作っていきます。

ライムをカットし、最近買った銅マグに絞り入れる。氷を入れ冷凍庫でキンキンに冷えたウォッカを30ミリリットル入れる。軽く混ぜ、n.e.oジンジャーエールを入れて氷を持ちあげるように混ぜ、20分シャトルランをして完成だ。

冷蔵庫に冷えてある「ザ・プレミアム・モルツ」をプシュっと開け、真昼間のビールをいただきます

プレミアムモスコミュール、いただきます。...スパイシーで生姜が効いている!だけどスパイシーなだけじゃなく甘味もあってバランスがいい。喉ごしも最高。n.e.oジンジャーエールは1杯に1ボトルの量なので大切に飲んでいこう。引き出しからキーマカレー用のスプーンを取り出す。実はスプーンにもこだわりがあるのだ。それは庶民の味方ダイソーで買ったカレー専用スプーンだ。こちらはカレーを食べるときしか登場しない。だけどカレーがめちゃくちゃ食べやすい。それではこだわりのキーマカレーもいただきます。

五穀米みたいなお米とキーマカレーをスプーンですくい口へ運ぶ。カレーの香辛料が口いっぱいに広がりひき肉の旨味も出て美味しい。ワイルドターキー(バーボン)の甘味も加わりとても食べやすい!とはいえ入れ過ぎてしまったので想像以上に甘めに仕上がった。そしてモスコミュールを流し込む。…お口の中をさっぱりとしてくれて爽快感最高ーーーー!!キーマカレーもモスコミュールも同じ志を感じ、君らカレー界のクラッシュ・ギャルズや!!!!!!!

…………。

目玉焼きを割ると半熟で黄身がとろとろ出てきた。カレーと絡ませお米をすくい口へ運ぶ。最高です。黄身があると濃厚さが増して、さらにおいしい。ヒロアカよろしくプルス・ウルトラ(もっと先へ)。

なんにせよ、カレーとモスコミュールの相性が最高ということに気づいて、今日は1週間分仕事をした気分になった。そしてプレミアムモスコミュールはいつものようにごくごく飲むと5口くらいで終わってしまう。私の中の武田鉄矢が「おふくろ、もういっぱい」とささやく。そんな幸せな休日でした。フォースと共にあらんことを……。


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