山田杏奈が語る作品への思い「動物たちとの関わり、自然の中で生きる姿を見てほしい」<リラの花咲くけものみち>

「リラの花咲くけものみち」第1話より主演の山田杏奈/(C)NHK

山田杏奈が語る作品への思い「動物たちとの関わり、自然の中で生きる姿を見てほしい」<リラの花咲くけものみち>

2月1日(土) 5:30

「リラの花咲くけものみち」第1話より主演の山田杏奈
【写真】「リラの花咲くけものみち」より久保残雪(萩原利久)

2月1日(土)にスタートする主演・山田杏奈の土曜ドラマ「リラの花咲くけものみち」(毎週土曜夜10:00-10:49、NHK総合)。北海道の大自然を舞台に、「いのち」と向き合い獣医師を目指す元ひきこもり少女の不器用でいとおしい青春物語だ。次々に試練が訪れる「いのち」の現場で、訳あって引きこもっていた少女が、少しずつ成長し、ひたむきに“生きる意味”を見つけていくストーリーとなっている。

WEBザテレビジョンでは、主人公・岸本聡里(きしもと・さとり)を演じる山田杏奈にインタビューを実施。作品・役柄への思い、見どころを語ってもらった。

■聡里の成長を感じてもらえるよう心掛けました

――聡里はどのような人物でしょうか。演じる上で大切にしたことを教えてください。

聡里は学生時代に学校に通っていなくて家で過ごしていたりと、そういう背景があるんですが、すごく真面目で生き物に対しての愛情があふれています。風吹ジュンさん演じるすごく温かいおばあちゃんに育てられて。聡里はこれからの自分の生き方を模索している途中なんですが、大学での生活や、いろんな人との出会い、別れなど…全3話を通じて聡里が成長していくように見えたらいいなと思っていますね。感情移入して見ていただけるような人物になれるようにと心掛けて演じました。

――共感する部分はありましたか?

私自身も実家で犬を飼っていたり、祖母と一緒に過ごした時間を思い返したり、感情移入しながら演じていた部分が多かったです。

――今回、北海道・江別市の大学で学生の皆さんと共に撮影されたと伺いました。獣医師を目指す方々との撮影はいかがでしたか?

皆さん優しい方が多いな、というのが一番の印象です。動物と触れ合うシーンで学生の皆さんにすごく協力していただきましたし、実際の生活についてもお話させてもらいながら撮影をしました。皆さん共通して動物への愛情が深いな、とすごく感じましたね。

――中でも印象に残っていることはありますか?

ヒツジが「メェー」って鳴いたときに「メェーじゃないよ」って話し掛けていて。そこにすごく愛情を感じました。今回の撮影で、ブタやウシ、ウマなどいろいろな所にお邪魔させていただいたんですが、学生の皆さんは勉強しているからこそ、どんどん愛情が深くなっていくんだろうと思いましたし、皆さんの動物との触れ合い方、コミュニケーションの取り方など、聡里を演じる上で学ばせてもらったこともすごく多かったです。

■きれい事では済まない部分も描かれています

――聡里の役作りに生かされたんですね

本当にそうですね。私自身、資料を読んだり勉強して挑んでいた部分はあるんですが、実際に学校をお借りして、実際の学生さんの姿を見ながら撮影させてもらえるというのはすごく大きかったです。

――今回の撮影を経て、動物への向き合いや思いが変わった部分はありますか?

ドラマ全体を通しても描かれていますが、やはりきれい事では済まない部分があるんだということを感じました。私は動物に対し、ペットとしての接し方は分かっているつもりだったんですが、今回のドラマで描かれるような食用として育てられるウシの話であったり、人間が生活する上で欠かせないものではあるんですが、そういう動物たちがどういうふうに愛情を持って育てられて、また育てる人たちの思いはどのようなものなのか、改めて考えさせられました。

――改めて知った動物の魅力はありますか?

どの動物も“こんなにかわいいんだ”という新発見があったんですが、特に印象に残っているのがコブタを抱っこするシーン。その時に「ブタは頭を人間の心臓の位置に来るように抱っこしてあげると、心臓の音を聞いて安心するんだよ」と聞いて、なんてかわいいんだろうと思いました。

「リラの花咲くけものみち」第1話より

■北海道は“帰ってきた”と思える場所に

――「ゴールデンカムイ」シリーズで訪れていた北海道。今作も北海道での撮影でしたが、山田さんにとって北海道はどのような場所でしょうか。

北海道はここ数年、東京以外で一番過ごしている場所だなと。ご縁があって訪れる機会が多いので、新千歳空港の中もだいぶ網羅してきました(笑)。ご飯もお酒もとってもおいしいですし、澄んだ空気や、土地の広大さを感じると、“帰ってきた”と思いながら、リラックスして撮影できる場所という感覚になっています。

■完成した一話を見て泣いてしまいました

――同級生として共演された梶田綾華役・當真あみさん、久保残雪役・萩原利久さんの印象やエピソードを教えてください。

當真あみさんは今回初めてお会いしたんですが、まずは本当にかわいいです!今回ご一緒する前からひそかに“かわいいな”って思って見ていたので(笑)、共演できて本当にうれしかったですね。

役柄の関係性としては、綾華は聡里よりもお姉さんなイメージ。ハキハキ物事を言いますし、あまり人と関わってこなかった聡里をどんどん引き入れて動いてくれる。その反面、自分は獣医師に向いているのだろうかという悩みを持っていて…。正反対のような二人の関係性を當真さんとしっかり築いて描いていけたなと思っています。

萩原利久さんは、もう何度もご一緒していて。初めて共演したのはお互いに10代だったと思います。今回も困ったことがあったら何でも相談できて安心感がありました。残雪と聡里の関係性としても、すごくすてきな残雪を萩原さんが描いてくださったので、掛け合いも楽しめてご一緒できて良かったです。
「リラの花咲くけものみち」第1話より


――祖母・チドリを演じた風吹ジュンさんとの共演はいかがでしたか?

作品の中での関係性もそうなんですが、私自身もとても支えていただきました。ご一緒するシーンごとに温かさを感じていましたし、完成した一話を見て、もう泣けてきてしまって。エネルギーをもらいながら撮影させていただき、本当にすてきな俳優さんで、すてきな方だなと感じました。

「リラの花咲くけものみち」第1話より

■残雪くん(萩原利久)と白樺並木を歩くシーンが印象に残っています

――一番印象に残ったシーンを教えてください。

残雪くんと話すシーンは、二人の独特な喋り方のリズム感や、恋心があるのかどうか…という空気感を感じられて。聡里が「鳥になりたい」と言って白樺並木を歩くシーンがあるんですが、二人の関係性や、聡里を見守ってくれている残雪くんの温かさを感じられてすごく印象的でした。

――最後に作品の見どころと、視聴者へメッセージをお願いします。

聡里という人物を通して私自身も撮影しながら成長させてもらったと感じています。一人の人物が成長していく姿を見ていただけたらなと。そして動物たちとの関わり合いや、自然の中で自然とともに生きている姿など、北海道の雄大な自然の中でのびのびと演じることが出来たので、皆さんにぜひ見ていただきたいです!


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