【漫画】「この世界になってほしい」突如として繰り広げられる“猫が人間になる現象”に好評の声

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家の名島啓二さんが手がけた『ねこがハンランする話』の第1話だ。

同作は、突如として猫が人のような姿になった世界を舞台にした物語。名島さんのX(旧Twitter)にポストされると、多くの人の関心を集めて1.3万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者の名島さんに同作を描いたきっかけについて話を伺った。

■続々と猫が人の姿に変身…


主人公のフリーライター「秀治(しゅうじ)」には近所で可愛がっている黒猫がいた。ある日、秀治に懐いた黒猫は家の前までついてきて、そのまま秀治の家の中に入ってしまう。「あ おい 勝手に入っちゃ…」と言いかけると、黒猫は「ヒトになるにゃ！」と言って瞬く間に人の姿に変化。頭には耳、お尻からは尻尾が生えており、さらにメスだったようで黒いワンピースをまとっていた。

黒猫は秀治が自分に気があると勘違いしており、秀治の家を住処にするため、人の姿になったという。そして、秀治は「どうして人の姿に…？」と尋ねると、「あちしだけじゃにゃいよ」と前置きをして「ノラ生活がしんどくなったやつからニンゲンになってるにゃ」と驚きの事実を知らされ…。

“猫が人の姿になる”という展開に対し、読者からは「人になった黒猫は可愛すぎる」「猫と喋れるようになったら本当に素敵。この世界が羨ましい」など好評の声が相次いでいた。

■作中に登場する書き込みの解像度が高い？



――『ねこがハンランする話』シリーズを創作したきっかけや理由があればお教えください。

現代社会で様々な問題や解決しなければならない事象がテレビやインターネットなどで報道されても「すぐにでも今の社会の在り方を変えなければならないのでは？…でも、どう変えればいいのかわからないし変えるのが怖い」という風な、ある種の諦観がSNS(特にX)を中心に渦巻いているような気がしています。

良くも悪くも長い年月、この国の社会システムが安定していた影響が大きいからだろうと思いますが、否応無く変化せざるを得ない状況に追い込まれたら、人はどう動くだろう？…ということで猫に「ヒトねこ」になってもらいました(笑)。

――第1話を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。

一見、猫が人型に変化して拾った飼い主と繰り広げる日常コメディ…と見せかけてからの一転、ガラリと雰囲気が変わる展開には力を入れました。これまでギャグ漫画やコメディを主軸として創作活動をしてきましたので、社会問題に切り込むようなストーリー展開になるかもしれませんが、あくまでもエンターテインメントに徹するつもりなので、なるべく深刻にならないよう、説教臭くならないように気をつけています。

――第1話の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。

「ヒトねこ」が現れた後のインターネットの書き込みですね。普段からコメントを残せるサイトを見て回ってる成果なのか、リプライや引用リツイートでも「解像度高い！」と好評？だったような気がします(笑)

――個人的に気になったのですが、この世界線における犬はどうなっているのでしょうか？

犬はそのままですね。ネズミもタヌキもキツネも熊もそのままです。何故かネコだけが人型に変化しました。今後はその謎を追う展開もあると思います。

――今後の展望や目標をお教えください。

一応、着地点のようなものは数点考えてから描きだしてはいるのですが、僕自身「この後…どうなるんだ？」と思いながら描いてます。作者自身も読めない先の展開を一緒に考えていただけると嬉しいです(ヒントください)。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

1人で考えたり描いたりしてる分どうしても更新は商業連載に比べて遅くなってしまうと思います。気長に待っていただけるとありがたいです。

2025年の春頃に『ねこのハンラン』の単行本1巻を出すことを予定しています。楽しんでいただけたら、感想など届けてもらえると嬉しいです。



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