【画像で確認】もっと早く知りたかった…!火通りがよくなる白菜の切り方とは?
テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介!
調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。
寒い日に無性に食べたくなる、あんかけご飯。とろとろのあんをご飯にのせて食べると心も体もほっとあたたまりますよね。今回は、材料ほぼ2つだけで作れる中華丼をご紹介します。冷蔵庫の残り野菜を加えてアレンジするのもおすすめですよ。
■白菜を短時間でとろとろに仕上げるコツは「切り方」
今回は超シンプルな中華丼を作ります。材料は豚のこま切れ肉と白菜!メインの材料はこれだけで、味わい深い中華丼が作れます。冬が旬の白菜をたっぷり使いますが、中華丼にするとぺろっと食べられちゃいますよ。白菜をおいしく仕上げるコツは、切り方。詳しく説明するので、ぜひ取り入れてくださいね。
【材料】
豚こま切れ肉:150g
白菜:1/8個(1/4個の内側)
しょうが:1片(あれば)
ごはん:2膳分
水:300ml
サラダ油:小さじ2
片栗粉:大さじ1/2
塩:少々
オイスターソース:小さじ3
しょう油:小さじ2
砂糖:小さじ1
片栗粉:大さじ1.5
水:大さじ2
■作り方
白菜を切ります。
1/4カットの白菜を用意し、内側半分だけを使うので、だいたい1/8カット分(300g)になります。外側を使ってもいいですが、今回は柔らかい内側を使います。
白菜は根元を落とさず、塊のままのほうが切りやすいです。
今回は白菜を「そぎ切り」にします!
普通のそぎ切りは包丁を寝かして葉を一枚一枚切っていきますが、この切り方で中華丼を作ると時間がかかってしまうので、今回は「そぎ切り風」の違う方法をご紹介します。
塊のままの白菜に、包丁を斜めに入れて切り込みます。そうするとそぎ切り風になり、一度に大量に切れます!
1cm幅くらいに切ります。
そぎ切りしたように断面が斜めに大きく切れます。そぎ切りのメリットは、断面が大きいので火通りがよくなることです。野菜のシャキシャキ感が残ったまましっかり火が通ります。
材料を炒めます。
中華丼の豚肉は炒める前に衣をつけますが、今回は炒めながら衣をつけます。
フライパンにサラダ油小さじ2を入れ火にかけ、豚こま切れ肉150gを炒めます。
豚肉が半生の状態で、片栗粉大さじ1.5、塩少々をまぶしつけます。そうすることで、肉の周りに片栗粉の層ができるので、衣をつけて炒めたような状態に仕上がります。
衣があることで、肉とあんの馴染みが良くなります。
豚肉の色が全体的に変わってきたら、生姜の細切り1片分を加えます。おろし生姜のチューブでもOKです。なくても大丈夫ですが、ちょっと加えるとあんかけがおいしくなります。
生姜の香りがたったら、白菜を入れます。白菜の量が多く感じるかもしれませんが、炒めるうちにかさは減ります。
白菜と肉を混ぜ、白菜に油を絡ませます。
水300mlを加え、フタをします。蒸し煮にして白菜にしっかり火を通します。
フタをして5分くらい煮たら、様子をみます。
白菜に火が通ったら、調味料を加えます。
オイスターソース小さじ3、しょう油小さじ2、砂糖小さじ1を加え、味を馴染ませます。調味料が入ると、また少し野菜から水分が出てきます。
ほかの食材を加えたい方は、どんどん加えていいですよ。にんじんやキノコもいいですね。でも僕は、白菜と豚肉だけっていう潔さが好きなんですよね。
味見して、ちょっと足りないなと思ったら、塩少々を振ります。お好みでこしょうを振るのもいいですよ。
味付けして2分ほど煮たら、片栗:大さじ1.5、水大さじ2の水溶き片栗粉で仕上げます。全量入るととろみが強いかもしれないので、少しずつ入れて調整します。
水溶き片栗粉を入れるときは、一度火を止めます。しっかり混ぜた水溶き片栗粉をまわしかけ、具材と混ぜます。少し入れたら混ぜる、を繰り返します。火にかけたまま片栗粉を入れるとダマになりやすいですが、火を止めて入れるとダマになりづらいです。
水溶き片栗粉を入れ終わったら火をつけます。とろみがついたと思ってすぐ火を止めると、あとからけっこう水が出るので、とろみがついてからさらにボコボコボコッとなるまで煮立てます。
ご飯に盛りつければ完成です。
材料ほぼ2つで作る超シンプルな「中華丼」です。
■試食
いただきます!白菜をそぎ切りにしたので、しっかり火が通っています。材料がシンプルだからこそオイスターソースの味がたって、中華っぽいあんかけに仕上がっていますね。
お肉に片栗粉をまぶしながら炒めたので、少しぷりっとした食感になり、あんによく馴染みます。生姜がちょっと効いているのもいいですね。
冷蔵庫の残り野菜を加えたり、えび、うずらの卵、しいたけなど、お好きな材料を加えてアレンジするのもいいですよ。ぜひ作ってみてください!
今回、教えてもらった「中華丼」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。
__不器用なので、肉を炒める途中で片栗粉をまぶすと慌ててしまいそうです。あらかじめまぶしてから焼いてもいいでしょうか?
きじまさん:もちろん、あらかじめまぶしてもOKです。肉を買ったときに入っている食品トレイの上でまぶすと、洗い物が少なくなっていいですよ。
__残った白菜の外側はどのような料理に使うのがおすすめですか?
きじまさん:外側も変わらずに使えます。食感を活かして炒め物や煮込みなど、無駄なく使えます。一番外側の外葉も捨てずによく洗ってから使ってくださいね!
__今回は白菜と豚肉のシンプルな中華丼でしたが、ほかに材料を入れるとしたらなにを入れますか?ちなみに私は大好きなうずらの卵を入れたいです。
きじまさん:きのこ類、練り物を含めた魚介類、にんじんなどの根菜類もいいですね。もちろん、うずらの卵を入れるとテンションが上りますね!
冷蔵庫に少しずつ残った食材を使い切れるレシピとして役立ててください。
きじまりゅうた
料理研究家。
祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。
オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書『極狭キッチンで絶品!自炊ごはん』(新星出版社)。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。
取材・文=ジョッキー
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