【撮りおろし12枚】松井奏の学校での放課後風ショット
吉野北人が主演を務める1月31日(金)公開の映画「遺書、公開。」は、誰もが羨む序列1位の姫山椿が謎の自殺を遂げたことから始まる学級崩壊を描くスクールカースト・サスペンス。姫山の死の真相を探るべく、クラスメイト宛てに書かれた遺書を公開していく。そんな姫山のクラスメイトの1人で、スポーツも勉強もそつなくこなすが、遺書の公開をきっかけに裏の顔が露わになっていく赤崎理人役を演じたのが松井奏。本作が初めての映画出演である松井に、撮影の裏側を直撃インタビューした。
■緊張から「教壇の前に立つだけで手が震えた」
――松井さんが初めての映画出演作品で演じたのは、学級崩壊を描くミステリーです。クラスの序列2位の赤崎を演じることになった時の心境から聞かせて下さい。
原作を読んで「この役を演じるの、マジ!?」って思いました(笑)。赤崎は結構、裏表が激しいし、クラスの1番のイケメンという役どころだったので、自分自身とのギャップがある役だなってプレッシャーを感じました。お芝居の経験も少ないので、本読みの前から監督とお話させていただく機会を設けてもらって、2人きりで2時間くらい、いろいろお話しをさせていただきました。
――台本を読み込んで、監督に演技プランを聞いてもらうこともありましたか?
そうですね。台本を読んで、自分の頭の中でどう演じたらいいかたくさん考えたんです。でも、その演技プランでいいのか分からなかったので、どうすれば赤崎になれるのか、いろいろお話を聞いて、すり合わせていった感じです。
――姫山の死後、クラスの全員に自殺した姫山が書いた遺書が机に置かれるストーリーです。松井さんは、生徒の中で1番目に自分宛ての遺書を読み上げる赤崎を演じたので、結構、緊張されたのではないでしょうか。
もうヤバかったです!(笑)。いわゆる順撮りだったので、僕が1発目で、めちゃくちゃ緊張して怖かったので、教壇の前に立つだけで手が震えていました。監督に「大丈夫だよ」って励ましてもらっていましたが、緊張はほぐれず…。
そのシーンが終わった後に少し泣いてしまったんじゃないかな…。監督や俺の隣の席の方たちが、「めっちゃ良かったよ」って言ってくれて、「ううっ…」って安堵の涙を流しました。
――遺書を読むシーンは何テイクも繰り返したのでしょうか?
かなりテイクを重ねました。赤崎は、自殺した姫山の彼氏だけど根がクズなので、どれくらい悲しんでいるのか掴むのが難しかったです。遺書を読んでいるシーンの最初のほうは、監督から「彼女が亡くなって、本当に可哀そうな彼氏を演じてほしい」と言われたので、泣きそうになりながら演じました。
■赤崎を演じるにあたって「よこぴーをイメージしました」
――赤崎というキャラクターを演じていて、掴めたなと手ごたえを感じたシーンはありますか。
赤崎の化けの皮が剥がれてからは、楽しかったです。それからのシーンは、緊張から解放されました。監督と「こんな感じにしたいです」って話している時も楽しくて。監督も「それ、面白いね」と採用して下さったのが、花瓶に話しかける場面。そこは自分発信でやりました。
――机をバンバン叩くリアクションが怖かったです。
マジで痛かったです(笑)。恥ずかしいっていう感情を全部捨てて、赤崎としてのリアクションをしました。僕が遺書を読んだり、リアクションしたりするのは最初の方だったので、自分の撮影が終わってから、生徒の皆さんのお芝居を見るという感じだったので、むしろ先にやれて良かった。皆さんのお芝居がすごすぎて、あれを見ちゃったらできなかったですもん(笑)。
――「赤崎は自分と正反対」とコメントされていましたが、赤崎とどんなところが松井さんと違いますか。
赤崎は、クラスでナンバーワンのイケメンで友達も多いし、勉強もできて、スポーツもできる。自分のクラスだけでなく、他のクラスや隣の学校にも友達いる…みたいに社交的な感じのタイプだと捉えています。自分が思い描いたようになると思っているタイプなので、僕と真逆ですね。なので、そういう何でもできる人ってどんな感じなんだろうなと考えました。
――クラスで上位の男子を自分なりにイメージした?
そうですね。周りにはそんな人はいなかったので、メンバーの横原悠毅…よこぴーをイメージしました。赤崎の動じない雰囲気というか、肝が座っている感がよこぴーっぽいので(笑)。
■共演の吉野北人は「ストレートに誘ってくれないのが面白い」
――演じた赤崎は、序列2位でしたが、松井さんはナンバーワンになりたいタイプ?
僕は、違うと思います。ちょうど真ん中がいいです。グループでも末っ子でメンバーに助けられている部分がいっぱいあるので、トップに立つキャラでもないです。何がなんでも1番になりたいと思ったことって、あまりないかもなぁ。
――学生時代、クラスではどんな存在でしたか?
本当に全部12位ぐらいのポジションでした(笑)。スポーツもできなかったし、本当に1位になれるものが何もないくらい、すべて中途半端だったような…。あっ、帰宅部のエースでした(笑)。もうその時、芸能活動をしていたので自分で勝手に「帰宅部」って言っていました。
――1位や100点など、トップに立った経験は…?
1回だけ世界史のテストで100点とった気がします(笑)。世界史の先生に「どうせお前、勉強やらないだろ」ってズバッと言われてカチンときて。絶対に見返してやろうって思いで勉強したのが世界史でした。結果的に勉強できて良かったけど、くやしかったので、未だに言われた言葉を覚えています。
――池永役の吉野北人さんとは、この現場で仲良くなったそうですね。
ご飯を食べに行くくらい仲良くなりました。北人くんって、ストレートに誘ってくれないのが面白くて。一緒にテーマパークに行った時は、1人でランチをしていたら北人くんからスタンプだけポンって来て、「どうしたの?」って送ったら、またスタンプだけ1個来て…。
暇なんだなと思って、「暇なの?じゃあ、ちょっとランチでも行く?」って聞いたら、「テーマパークに行きたい」って。あまり時間がなかったので急いで行きました!
――共演者の皆さんとは今も交流が続いていますか?
プライベートでも遊ぶくらい仲良くなったのは、北人くんだけです。撮影期間中、北人くんと一緒にスタジオの外を散歩したりしていたので。教室が暗いのもあって、疲れてきちゃうんです。なので、日の光を浴びに行って、いろんな話をするうちに仲良くなりました。
■次に出演したいのは “キラキラな学園もの”
――誰にも見せない素顔が暴かれる本作にかけて、今まで言ってない自分の素顔をここで公開してください。
最近、メンバーといることがすごく増えました。リーダーの影山(拓也)とよく買い物に行くんですけど、あの人のせいで僕はこの1カ月いっぱいお金を遣いましたね(笑)。買うか悩んでいると、「奏、お前全然買ってなくね?」「かっこいいよ、似合うじゃん」って半ば強制的に買わされるんですよ(笑)。だから、洋服、カバン、靴…いろいろ買っちゃいました。
――初めての映画出演はご自身にとってどんな体験になりましたか?
初めての映画で、お芝居がよく分からない僕に、監督やスタッフさん、共演者の皆さんが支えて下さって、楽しく撮影することができました。最初は、役者として活躍されている皆さんの現場に土足で踏み入れている感覚もあって不安だったのですが、皆さんのお芝居を見て、すごく感化されました。赤﨑は、裏表のある性格だったので、やっていて本当に楽しかったです。
――別人格になれる楽しさも味わえた?
本当に楽しかったなぁ。今回がダークな学園ものだったので、次はキラキラな学園ものにチャレンジしてみたいです。自分が演じやすそうだから、かわいいさのあるキャラクター希望です!(笑)。
◆取材・文/福田恵子
撮影/梁瀬玉実
ヘアメイク/大森創太(IKEDAYA TOKYO)
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