【写真】小西桜子“萌”のヨガマットを引っ張り行く手を阻む高橋ひかる“千冬”
芳根京子主演の火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)が現在放送中。同作は、水谷緑の「まどか26歳、研修医やってます!」「あたふた研修医やってます。」「離島で研修医やってきました。」(KADOKAWA)を原作にした研修医の成長物語。
「お医者さんだって、幸せになりたい!」と願う主人公が、働き方改革で変わりゆく令和の医療現場で「研修医はお客さま」と皮肉を言われ戸惑いながらも、ベテラン医師らの試練に立ち向かい、同期の仲間と励まし合って、医師として女子として人生と向き合う濃厚な2年間を描く。
このたび、WEBザテレビジョンでは、芳根演じる主人公・若月まどか(わかつき・まどか)の医学部時代からの同期でよき仲間である研修医・尾崎千冬(おざき・ちふゆ)役の高橋ひかるにインタビューを実施。役どころや撮影裏話、これまでに逃げずに選択したことなどを聞いた。
■「“悔しい”という研修医と同じような気持ち」
――今回初めて医師役に挑戦されていますが、苦労している点があれば教えてください。
手術や点滴でルートを取るなどの医療的な作業をすると思って意気込んでワクワクしていたら、研修医は意外と何もさせてもらえないというので、ちょっともどかしく感じています(笑)。先生たちがやっているところをじっと見て学ぶ作業が多いので、大変というよりかは、“悔しい”という研修医と同じような気持ちでいます。
また、台本を読んでいるだけでは理解しづらいシーンもあります。1つのシーンに複数のチームがいて、そのチームごとの動きが別々に書いてあるので、「これは今どの時間軸が流れているんだろう?」と疑問が浮かんだりして。
そういうのは、現場で医療リハーサルがあるので、みんなで0から100まで分からないことはひたすら聞いて、書いていないことは「どうしたらいいですか?」「こういうことやってもいいですか?」と確認しにいったりしています。大変ですが、すごく楽しく、新たな学びとしてチャレンジさせてもらっています。
――尾崎千冬というキャラクターの魅力と、演じる上でのこだわりについてお聞かせください。
千冬は家族の関係で医師を目指すことになったのですが、その意思が明確にあって、将来どうなりたいかという先々のことまでしっかり見えている子です。でも、目標はしっかりしているけど、どこの科に行きたいかはまだ決まっていなくて、恋愛面でもしっかりしているように見えて意外とふわふわしているという、すごくリアルな子だなと思っています。
なんとなくの“なりたい像”はあるけど、実際どうしたらいいか分からない、何をしたらいいか分からないという部分が、すごく共感しやすいと思います。
どう演じようかと考えたときに、台本を読んでいたらいろいろとチャレンジできそうな役だなと思ったので、最初は「結構ちゃきちゃきな感じでやるのもいいかもね」と監督やプロデューサーさんとお話ししていたのですが、結果的にすごくシンプルな、まどかと正反対な見せ方の役になっているのではないかなと思います。
――芳根さんの演技を見た上で、調整を加えているのですね。
そうですね。研修医の全体のバランスを見ながら、現場でもコミュニケーションを取って役づくりをしています。それぞれのキャラクターが立つようにしたいというのは、プロデューサーさんや役者間でももちろん思っていることだったので、「誰々がこうするなら、私はこうしようかな」みたいなバランスは、芳根さんはもちろん、それ以外のキャストの皆さんとも計りながら演じています。
また、実年齢が役と同じ20代ではありながらも、私自身が元々持っている性格の明るさや動作の大きさとかで少し幼く見えることもあるので、芳根さんと並んだときに、同世代の女性として見えるように意識しています。私は普段すごくリアクションも大きいし、最初はノリノリな感じで役づくりをしていたので、「そこを抑えてください」とプロデューサーさんから言われて、最小の表現にしています。
――キャラクターとご自身との共通点や共感できる部分があれば教えてください。
“なんとなくのビジョンは決まっているけど、実はふわふわしている”ところは分かるなと思います。最近は選択肢がたくさんありすぎて、それはすごく幸せなことだとは思うのですが、この時代に合わせて生きていくのは大変で。
また、私はSNSとかも苦手ですし、自分を表現するお仕事をしていますけど、元々そういうのは得意なタイプではなかったので、“どうしたらいいのだろう”という焦燥感は理解できます。こういうお仕事もしていますし、将来結婚できるのかなとか、先のことが見えているようで見えていないというのはすごく分かります。
■「芳根さんのパワフルさがすごい(笑)」
――研修医チームの皆さん(芳根京子さん、大西流星さん、吉村界人さん、小西桜子さん)とはすぐに仲良くなれましたか?
最初は、みんなで机を囲って近くに座っているのに誰も第一声を発せないという瞬間もあったのですが(笑)、気付いたら自然と話せるようになりました。その空気感は芳根さんと大西さんが最初に作ってくださって、そこにみんなの個性がどんどん乗っかって、楽しい空間になっています。
今回の現場は芳根さんのパワフルさがすごくて(笑)。すごくハードなスケジュールでも誰よりも声量が大きくて、セットの外の待機室にいてもセットの中から笑い声や雄叫びが聞こえてくるんです(笑)。それを聞いて、こちらもクスクスと笑っちゃったりするぐらいには圧倒されています。
――芳根さんが「同期のシーンは青春っぽい感じがしてワクワクする」とおっしゃっていましたが、高橋さんはどのように感じていますか?
高め合える仲間という感じですね。青春というワードはすごく納得だなと思いました。青春って、衝突もあったり、ただ楽しいだけじゃなくて、甘いも酸っぱいもどちらもあるイメージなので、すごく適した言葉だなと思います。
私は大人数の同世代の方々と共演する機会が少なくて、学園ものも多くはやってこなかったので、すごく新鮮ですね。みんなで台本に関して話し合ったり、「ここをもうちょっとこうしたら映れるかな?」とか、そういう話もしています。
現場で台本の変更があったり長いセリフがあったら、「みんなで合わせてみよう」と芳根さんが声を掛けてくださったりして。ただ楽しむだけじゃなくて、より良いものを作るためにはどうすればいいかと考えて、みんなでコミュニケーションが取れているのではないかなと思います。楽しいときもあれば、真面目な話もして、本当にいい関係性だなと思います。
――ポスタービジュアルにある「逃げないことだけ、決めてみた」というフレーズにちなみ、高橋さんがこれまでに逃げずに選択したものや出来事があれば教えてください。
まず、この言葉がとても好きなんです。生きていく上で、この言葉だけ持っていたらなんとかなるのではないかというぐらい、すごくすてきな言葉だなと思っています。
逃げなかったのは、高校の卒業です。芸能のお仕事を認めている学校だったので、休んだ分を補習することによって単位を取って卒業できるシステムだったのですが、お休みした日があまりにも多くて、補習が卒業までに間に合わないかもしれないという時期があったんです。
私はちょっと諦めかけていて。卒業証書はみんなと同じタイミングでもらえないけど、後から1人で卒業すればいいかと思っていたのですが、そのときに担任の先生や同級生の仲間が、自分も一緒に補習に行くから頑張って同じ日に卒業しようと言ってくれて。
私としては“逃げ”というか、“まぁいっか”という感じで思っていたのですが、間に合うかは分からないけど、とにかくやれるだけやってみようと。それでみんなと同じタイミングで卒業することができたので、チャレンジしてよかったなと思うし、支えてくださった方々に感謝しています。
一緒に補習を受けてくれた仲間とは今も友人関係が続いていますし、損得勘定がなくこうして助け合える。私も友達に何かあったときは支えたいし、誰かにこうしたいという思いは、与えてもらって気付いたことだったので、すごく恵まれた環境にいるなと感じます。
――最後に、第3話の見どころを教えてください。
第3話は、研修医のみんなで将来について話し合うなど、“衝突と和解”がテーマになっているのですが、大人になればなるほど人とぶつかることってすごく少なくなるなと思っていて。でも、研修医のみんなは自分の思いを話すタイプの人たちなので、その人間模様が見ていてすごく面白いです。
スーパーローテーションの1つの科が終わって、みんなもだんだん慣れてきて性格が出てくるタイミングなので、緩みや甘え、そういう人間らしい姿がより見られるのも見どころです。みんなの良いところも見えてくると思います。
またそこで、千冬の性格がよく分かるシーンもあります。例えば、文化祭で誰も実行委員をやらないからやっちゃうみたいな。“私もそうやっちゃうタイプ!千冬と同じような性格だな”と共感しました。ぜひ楽しみにしていてください。
※高橋ひかるの「高」は正しくは「はしご高」
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