入江悠監督が『室町無頼』に込めた想い 新規写真&メイキングカットも公開

『室町無頼』メイキングカット(C)2025『室町無頼』製作委員会

入江悠監督が『室町無頼』に込めた想い 新規写真&メイキングカットも公開

1月23日(木) 8:00

提供:

大泉洋が主演を務める映画『室町無頼』が現在公開中だ。

本作は、『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞した垣根涼介の同名小説を基にした実写化作品で、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こした蓮田兵衛と、彼のもとに集結した「アウトロー=無頼」たちの知られざる戦いを描く。

『室町無頼』

主人公・蓮田兵衛を演じる大泉洋をはじめ、なにわ男子の長尾謙杜、柄本明、北村一輝、松本若菜、堤真一ら豪華俳優陣を迎え、本格アクション時代劇に挑んだのが、ラッパーに憧れる冴えない若者たちの鬱屈した青春をコミカルに描いた『SR サイタマノラッパー』シリーズほか、数々の話題作を送りだしてきた入江悠。

作品群を見返すと、大作映画からショートフィルム、テレビドラマに至るまで、その規模や形は様々。さらには、『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のようなクライムサスペンス、『AI 崩壊』で描き出した観る者を没入させるSF、そして2024年に公開された『あんのこと』では、複雑な境遇に翻弄される少女の姿に心掴まれるヒューマンドラマと、他にもコメディ色の強いものからシリアスな作品まで、ジャンルの垣根を越えて多くの観客を魅了してきた。そして本作もまた、過去に手掛けてきたどの作品ジャンルにも収まらない“アクション時代劇となる。

『室町無頼』メイキングカット

「蓮田兵衛と才蔵という無名のふたりが師弟のようになって、時代を変えていく。ものすごく面白い小説だと思いました」と、原作を初めて読んだ時のことを振り返る入江。これまで多くの作品で、社会の片隅に生きる、いわば“名もなき者たち”にスポットライトを当ててきた入江にとって、原作の“無名の男たち”の戦いには胸を熱くするものがあったという。その一方で、これまで映像作品としてはほとんど描かれてこなかった室町時代。前例の極端に少ない映像化の試みに苦心しながらも、「映画人、そして日本映画にとっても新しい挑戦になる」と、強く意気込んで脚本制作に臨んだ。

そんな中、世界観を構築する上で大きな支えとなったのは、入江自身も特別な思い入れを寄せる東映京都撮影所。数多の名作時代劇を作り上げてきた知識や経験を豊富に持つそのスタッフ陣が結集した。過去にもWOWOWの『連続ドラマW ふたがしら』で同じ京都撮影所での仕事は経験していたが、時代劇映画は本作が初となる。

『室町無頼』メイキングカット

「東映の映画を観て育ち、東映の映画が10代の頃の鬱屈した気持ちを受け止めてくれた。しかも時代劇を撮れるというのは僕にとってとても特別なこと」と、感激を口にしながら目指したのは、“室町時代を描いた金字塔のような映画”だった。民が飢饉と疫病に喘ぐ“応仁の乱”前夜、暗黒の世をひっくり返すべく、大泉洋演じる主人公・兵衛に率いられて駆ける一揆勢の姿に入江が重ねたのは、広大な砂漠でド派手なアクションや爆破まで繰り広げられる『マッドマックス』シリーズのような世界観。

さらには、黒澤明監督、三船敏郎主演の『用心棒』や、セルジオ・レオーネ監督に代表されるマカロニ・ウエスタンへのオマージュもあると語り、「武器の種類や戦い方、人数の規模など、これ以上のアクションはできない、狂気の沙汰だと思うほどふんだんに入れ込んでいます」と、こだわりをすべてを注ぎ込んだという。

『室町無頼』

撮影についても同様で、『SR サイタマノラッパー』で「入江悠」の名前を世に知らしめたのは、“ワンシーンワンカット”という同じシーンでカメラを止めずに長回しする撮影手法。その入江が当時から15年以上の時を経た2025年、最新作のクライマックスに据えたのは、長尾謙杜演じる才蔵が“無敵の棒術”を駆使して縦横無尽に敵をなぎ倒し暴れまわる様を“ワンカット長回し”で撮影したシーンだった。

「“盛大なお祭り”のような映画をぜひご覧いただきたい」。新型コロナウィルスの蔓延によって一時はプロジェクト中止の危機に直面しながらも、企画の走り出しから足掛け8年。時間をかけて練り上げた入江監督念願の“時代活劇”を、ぜひ劇場で確かめてみてはいかがだろうか。

『室町無頼』メイキングカット

<作品情報>
『室町無頼』

公開中

公式サイト:
https://muromachi-outsiders.jp/

(C)2025『室町無頼』製作委員会

ぴあ

エンタメ 新着ニュース

エンタメ アクセスランキング

急上昇ランキング

注目トピックス

Ameba News

注目の芸能人ブログ