3人で新しい生活をするんじゃなかったの? 母に連れられ姉妹がやってきた場所/親に捨てられた私と妹(1)
10歳の姉・朋と9歳の妹・真由。両親の離婚後、小学生の姉妹に待っていたのは、あまりにも辛い現実でした——。
親が怒鳴り合う姿を見ないで済むなら、どこに住んでも、貧乏暮らしでもいい…。両親の離婚でようやく地獄のような日々が終わり、これから母子3人の新しい生活が始まると思っていた朋。ところが母は何も知らせぬまま子どもたちを伯母の家に預け、逃げるように去っていきました。
愛人をつくって家族を捨てた父、自分の人生をやり直すために子どもを捨てた母。身勝手な両親に翻弄されながらも、どうしても親のことを嫌いになれない姉妹が手を取り合い、悩み苦しみながらも成長していくエピソードをお送りします。
※本記事はひらたともみ著の書籍『親に捨てられた私と妹 不器用な人』から一部抜粋・編集しました。
ある日、伯母から「2人を養子に」と言われ、母も大賛成。養子になるか施設に行くかの二択を迫られた姉妹は、いつも優しく話を聞いてくれる父方の祖母の家で暮らす道を選びました。
祖母の家で一緒に暮らしていた叔母が家を出ていき、学校もうまくいかない…。心にぽっかりと穴が空いた朋は頑張ることも面倒になり、不登校になってしまいます。そこへ喝を入れに来たのは、父子家庭で苦労している同級生でした。
大人の事情に翻弄され、辛さを抱える子どもたち。周囲にいる大人は何をすべきなのか考えさせられます。
著=ひらたともみ/『親に捨てられた私と妹 不器用な人』
【著者プロフィール】
ひらたともみ
栃木県宇都宮市在住のイラストレーター。
20代、30代、40代と出産を経験し、現在、2男1女の母として、終わらない子育てに奮闘中。
著書『これでいいのだ!働くかあちゃん』(中経出版)
趣味はハイボールを呑みながらイケメン俳優を眺めること。
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