混雑する電車内、子連れのママが席に座ろうとしたら若い男性が“横取り”「あの場では忠告はできなかったけど…」

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混雑する電車内、子連れのママが席に座ろうとしたら若い男性が“横取り”「あの場では忠告はできなかったけど…」

1月10日(金) 23:54

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移動に欠かせない交通手段のひとつである電車。しかし、通勤や通学の時間帯は混雑するため、殺伐とした雰囲気がある。車内では譲り合いの精神を持って、お互い気持ちよく過ごしたいものだ。

今回は、席にまつわるトラブルを紹介する。

優先席の前で不満を言い続ける男性

自身が“がんサバイバー”である守屋夕子さん(仮名・40代)は先日、電車内で優先席に座っていると罵声を浴びせられるという悲惨な状況に遭遇した。

「私は約5年前にがんにり患して、寛解(病気による症状や検査異常が消失した状態)からしばらく経ちますが、体調は元通りにはなっていません。あの日も、外出先で体調不良になり、電車の優先席に座っていました」

電車内は空いており、守屋さんの周りに高齢者や妊婦といった優先席を譲るべき人は見当たらなかった。すると、次の駅から1組の男女が乗車し、守屋さんの前に立った。

その男女について、守屋さんの印象は「高齢には見えず、立ち姿も健常者」だった。そのため、そのまま座っていた守屋さんだったが、その瞬間から男性が“嫌みのような言葉”を言い始めたそうだ。

「若いのに座りやがって。ここは優先席だぞ」
「お前みたいなやつが座る席じゃない」
「俺なら絶対に座らない」

「はじめは、自分に言われているとは思いませんでした。その後、私が下を向いて座っていたこともあって、『寝たふりしてんのか!』という言葉もありました。それで気づきましたね」

驚いた守屋さんが体調不良でありながらも席を譲ろうとしたところ、ちょうど隣席が空いたため、男性がそこに座ったという。しかしその男性は、今度は隣にいる守屋さんに向かって、先ほどの言葉を繰り返した……。

「一緒にいた女性は、『まあまあまあ……』と男性を落ち着かせるような素振りを見せていたとは思いますが、私はいったい、どうすればよかったのでしょうか」

どう対処すればよかったのか…

いったん電車を降りればよかったのか、「私はがんサバイバーで体調が悪いので座らせてもらっています」と告げればよかったのか……。守屋さんは悩み続けることに。

ヘルプマーク(外見からは援助や配慮を必要としていることがわからない人が、そのことを知らせるために身に付けるマーク)を持参していればよかったのか、守屋さんは未だに答えが見つからないのだとか。

「高齢ではなく、見た目は普通でも、病気や障害を抱えて生きている人がいることを知ってほしいと思いました。もし、席を譲ってほしいのであれば、嫌味を言うのではなくて、普通にそう伝えてくれればよいのに……。

もしかしたらその男性も、私のように外見上には見えないものを抱えていたのかもしれません……」

守屋さんは、そのトラブルに遭ってからは、常にヘルプマークを持ち歩き、体調が優れないときもなるべく優先席には座らないと心に決めたそうだ。

電車内で赤ちゃんを抱っこして立っていると…

堀田沙耶香さん(仮名・30代)は、生後3か月の息子と夫、実母、堀田さんの妹、その1歳半の子どもを連れて、地方から東京に向かっていた。

「母の兄が体調を崩して入院しているとの知らせを受け、高齢ということもあって最期になるかもしれないと会いに行ったんです」

子どもが小さいことから通勤や帰宅ラッシュの時間にあわないように移動していた堀田さんたち。しかし、電車内は混んでいたという。

「席は空いていませんでした。私は息子を抱っこし、ベビーカーはたたんで夫が持ち、妹も抱っこひもで子どもを抱えていました」

すると、立ちっぱなしだった堀田さんたちの様子を見ていた老夫婦が、「私たちはもう降りるからどうぞ」と声をかけてきたのだ。堀田さんたちは「ありがとうございます!」と言って、座らせてもらうことにした……。だが、そのとき……。

席を横取りする若い男性に“忠告”したかった

「正直、本当にありがたかったので妹や母と座ろうと話していると、どこからか10代くらいの若い男性が来て、スッとその席に座ったんです。私と妹は『は?なぜ?』と顔を見合わせて、その男性のことを見ていました」

男性は悪びれた様子もなく、ずっとスマホを触ったまま下を向いていたそうだ。

「老夫婦と私たちのやり取りを聞いていなかったのか、聞こえなかったのか、知らん顔でした。かなり腹が立って、言おうかと思ったのですが……」

その場にいた周りの人たちも「何で?」という顔でその男性をにらんでいた。その男性が居づらくなっていると感じ、忠告はできなかったという。

「本音を言えば、妹が10キロぐらいの子どもを抱っこしたまま立っていたので、妹に座ってほしくてその男性の隣に座るように促しましたが、結局、気まずくて誰も座りませんでした。席を譲ってくれた老夫婦のご厚意を無駄にしてしまったことだけが悔やまれます。あの場では忠告できなかったけど……」

堀田さんは、“あの男性”に「この場を借りて一言だけ伝えたい!」と怒りをあらわにする。

「そういうことをすると、後で自分に返ってくるよ!」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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