「私の体温、低すぎ…?」低体温になる原因は?低体温のリスクと温活のすすめ【医師解説】

「私の体温、低すぎ…?」低体温になる原因は?低体温のリスクと温活のすすめ【医師解説】

1月10日(金) 5:55

コロナ禍で体温を測る機会が増え、いつ測っても体温が低い、35度台という数字が出て驚いた人も多いのではないでしょうか。いつも35度台だと「私ってもしかして低体温?」と思ってしまいますよね。産婦人科医の駒形依子先生によれば、低体温はさまざまな体調不良の原因になるそうです。なぜ体温が低くなるのか、また、改善策はあるのか聞いてみました。
低体温に女性が多い理由は?
一般的に36.5度が平均的な体温と思っている人は多いのではないでしょうか。しかし、医学的にはもう少し範囲があるそうです。

「37度前後が、体内酵素や筋肉が最も良く働く理想的な体温とされています。 一方で平熱(健康時の身体表面の体温)の正常範囲が35.5~37.5度との見方もあるので、 35度前半を低体温とすれば良い のではないでしょうか」(駒形先生)。

低体温は女性、中でも 40代は特に注意が必要 だと言います。というのも、生涯における生理の回数が関係しているそうです。

「現代女性は昔に比べて妊娠・出産数が減り、生理の数が増えています。血液が排出される回数が多いため、慢性的な血液不足なのです。体の熱は血液の温度ですから、 血液が少ないと体温は低く なります」(駒形先生)。

ほかにも低体温の理由はいくつかあるそうです。

過度なダイエットをしたことがある女性も低体温になりがち です。血液は筋肉で運ばれますが、ダイエットで筋力が落ちていると十分に体内に血液を送ることができなくなります。

また、 よくかまずに食べない習慣も原因 になります。体温は食べ物を体内に取り入れるときの消化熱や吸収熱で上がりますが、よくかまないと消化に負担がかかり、胃腸に熱が集中してしまいます。体内全体に熱が行き渡らなくなるのです。 食べ過ぎも同じ理由で低体温の原因 になります」(駒形先生)。

そのほか、夏の過度な冷房、冷たいものの食べ過ぎ、運動不足も要因になるそうです。
低体温はいわば“仮死状態”


駒形先生によれば、低体温はいわば“仮死状態”に近く、万病のもとにもなりうると言います。

「イメージとしては、常に冷蔵庫に入っているような状態と言えます。冷蔵庫に入っていたら、筋肉はこわばりますし、だるくなり、動けなくなりますよね。生命維持機能が低下するので、さまざまな不調が起きる原因となります」(駒形先生)。

その例として、
・頭痛
・肩凝り、腰痛
・自律神経失調症
・生理不順
・疲れ、倦怠感
など、挙げたらきりがないそうです。
“温活”を心がけよう!


まったく良いことがない低体温。改善するためにはどうすれば良いのでしょうか。

「低体温というだけで受診されても、西洋医学の薬で対応するのは難しいです。ただし、貧血や過多月経を伴う場合は鉄剤を処方するなど改善することがあるので、 婦人科を受診してみてください

貧血や過多月経がなく、なんとなく調子が悪いというときは、まずは 体をできるだけ温めるようにしましょう 。例えば入浴は、シャワーだけでなく浴槽につかる、なるべく体を動かす、足元を温める、体を温めるものを食べるなどです」(駒形先生)。

具体的にはどんな食品をとると良いのでしょうか。

「薬膳の考え方では血を補う、色が濃い食材をとると良いとされています。 黒ごま、黒豆、プルーンなどの黒色食材、にんじん、トマトなどのビタミン類の多い赤色食材 が一例です。ただし、あつあつの料理を食べ過ぎると体がバランスを取ろうとして冷えることがあるので気を付けて。

セルフケアをおこなっても改善されず、肩凝りや腰痛、頭痛など先に挙げた症状が長期間続く場合は、それぞれ専門の病院を受診しましょう」(駒形先生)。
まとめ
検温をすると、子どもはいつも36度台なのに自分はいつも35度台。この差はなんなのかと思っていましたが、低体温は大人の女性に多いということで納得。体が冷えていては百害あって一利なし! 今できることから、温活を始めてみたいと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。


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取材・文/mido
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。

監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生 東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。


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