旅行の道中、サラリーマンが多い車両内で、子どもが大泣きしてしまったら焦ってしまいますよね。今回は、シングルファザーの40代男性が新幹線で体験したエピソードを紹介します。
シングルパパが息子と2人で新幹線に乗ったら
今から5年前、息子がまだ小さかった頃のことになります。
私はシングルファザーで、仕事も忙しくなかなか旅行に行けていなかったので、息子の夏休みに有給休暇を取り、大阪から千葉の東京ディズニーランドに初めて泊りがけの旅行を計画しました。
電車が好きな息子だったので、飛行機ではなく新幹線で移動することに。
新大阪まで地下鉄で行き、そこから新幹線に乗りました。
しかし平日の朝早い出発だったので地下鉄はサラリーマンや学生の方が多く、当然席に座ることもできなかったため、少し息子がぐずりだしてしまいました。
新大阪に着いてから乗り換え時間の余裕もあまり無かったので、すぐに新幹線の乗り場へ。やっと席に座れ、一息つこうと思っていると、急に息子が泣き出して……。
「イスでは寝れない!」
(※写真はイメージです)
おそらく普段よりも早く起きたのと、混雑した電車に立ちっぱなしで疲れたせいで眠くなったようでした。
同じ車両には出張と思しきサラリーマンの方も多い中、息子の泣き声は次第に大きくなり、あげくは座席の上でバタバタ暴れ始めてしまいました。
眠たいのは分かるのですが、「イスでは寝れない、ベッドがいい」と無茶を言い出しました。私も初めは何とかしようとおもちゃでごまかしたりしていたのですが、あまりにも泣き止まず……。
すると通路を挟んで反対側の3列席に1人で座っていた初老の女性が、息子に話しかけてきました。
息子だけでなく、父親である私のことも気づかってくれた
(※写真はイメージです)
女性は「どうしたの?眠たいんだね、じゃあ私の方においで。席が空いてるから横になって寝ていいよ」と息子の手を引き、隣の空席を利用して息子を横にして寝かせてくれたのです。初対面の方なのに、息子は安心したようですぐに泣きやみ、寝息をたてはじめました。
女性にお礼を言うと、「今のうちにあなたも少し休みなさい。子どもとの旅行は体力がいるからね」と、次の京都駅までそのまま息子の面倒を見てくれました。
その方は京都で降りられ、息子は自分の席へ戻りましたが、そこから東京駅までぐずることはなく、目的地でも楽しむことができました。
あの方の優しさとお気づかいは今でも忘れられません。本当にありがとうございました。
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※本記事は、編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています。
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