ベトナム航空“日本就航30周年”記念式典が開催!日本支社総支配人が考える“未来への針路”とは

「日本-ベトナム間就航30周年記念式典」の様子 クランクイン!

ベトナム航空“日本就航30周年”記念式典が開催!日本支社総支配人が考える“未来への針路”とは

12月27日(金) 23:00

ベトナム航空は、12月6日(金)に、現地旅行会社のサイゴンツーリストとの共催で「日本-ベトナム間就航30周年記念式典」を、東京・赤坂にあるホテルニューオータニで開催した。

【写真】インタビューに応じた、ベトナム航空日本支社総支配人

■ベトナム政府関係者も出席

今回開催された「日本-ベトナム間就航30周年記念式典」は、ベトナム航空が1994年11月に関空‐ホーチミン間に初便を渡航させて以来、2024年で日本就航30周年を迎えたことを記念した記念式典および観光促進を目的としたセミナー・協力覚書調印式。

会場には、ベトナム政府関係者およびベトナム航空本社からの代表団も出席。開会にあたりベトナム航空本社CEOのレ・ホン・ハー氏は「ベトナムと日本は、長年にわたり多くの分野において深い友好協力関係を築いてまいりました。特に観光と航空分野が、重要なその架け橋を担ってきました」と語ると、「ベトナム航空の日本路線における成功は、なんといってもまず両国の関係各省庁、パートナーの皆様、顧客の皆様のご協力とご支援によるもの」と感謝の意を示すとともに、日本路線を引き続き強化していく姿勢を見せた。

その後、来日中のベトナム社会主義共和国国会議長チャン・タイン・マン氏と両国関係者の立会いの下、ベトナム航空、サイゴンツーリストグループ、株式会社エムエスツーリストとの間の三者覚書に署名。また、北海道・北海道エアポート株式会社や、愛知県・名古屋市との協力覚書を交わし、ベトナムと日本の間の航空および観光市場の発展と拡大に協力することを発表した。

式典の最後には、国会議長夫妻とともに、両国の長きにわたる協力と発展の絆を祝う「鏡開き」の儀式も実施。和やかな雰囲気で行われ、日本とベトナムの将来にわたるさらなる交流が期待される会となった。

■「星は指標にすぎない」ベトナム航空が目指す未来

後日、ベトナム航空日本支社総支配人ゴー・シー・アイン氏がインタビューに応じた。30周年までの歩みと、現在地、そしてこれからのベトナム航空が目指す未来を語った。

――1994年の初就航の際はビジネス客中心だったそうですが、30年経った今、ベトナムは日本人の旅行先として大変人気です。30年間の歩みを教えてください。

ゴー・シー・アイン氏(以下、ゴー氏):ベトナム航空の日本路線への乗り入れは、関西国際空港が開港した1994年に始まり、ホーチミン(タンソンニャット空港)から大阪(関西国際空港)間が初就航となりました。週3便の運航からスタートし、就航当時はボーイング767という機材で運航をしていました。それから2003年にはボーイング777に機材を大型化し、日本線に導入し、 2006年には国際航空連盟(IATA)に加盟し、世界的な航空会社として正式に認められました。その後、2010年にグローバルアライアンスであるスカイチームに加盟し、2016年にスカイトラックスの四つ星を初めて獲得しました。同年には日本のANAとアライアンスパートナーとして提携しました。

2019年のコロナ前には、成田、羽田、大阪、名古屋、福岡の五空港から、ハノイ、ダナン、ホーチミンの3都市に向けて、週81便を運航していました。コロナを経て、現在は週71便まで回復しています。

初就航時は、ビジネス目的のお客さまが多かったのですが、ベトナムへの日本人の就航制限の緩和や、両国の良好な関係により、観光目的での日本のお客さまがかなり増えています。逆もしかりで、留学生や技能実習生、ビジネス目的などで、日本を訪れるベトナムからのお客さまも多くなっています。

それを踏まえ、ベトナム航空は日本路線を最も大切なマーケットの1つとして位置付けています。積極的な投資やサービスの改善、日本のお客さまに適したローカライズされたプロダクトやサービスの展開を現在進めています。

――日本ならではのこだわりのサービスはありますか?

ゴー氏:ローカライズされたサービスを目指す過程の中で、日本のお客さまの言葉の不安を解消すべく、日本人のクルーの採用を積極的に行っています。コロナ前は1便に1人は日本人クルーが乗務していました。日本人クルーによる搭乗の案内や、日本語での音声アナウンスも実施しています。またビジネスクラスの日本食メニューには、食事を彩るノリタケの食器を採用しています。これはベトナムからのお客さまにも日本の良さを知っていただきたいという思いでもあります。またANAとの提携により、成田と羽田路線は、高品質な機内食で定評のあるANAケータリングサービスによる機内食を提供しています。

――ベトナム航空はフライトからベトナム文化が感じられる航空会社です。御社が大切にしていることは?

ゴー氏:ベトナム航空のモットーの一つは「ベトナムの文化を世界に紹介すること」です。ベトナム航空の機体や機内のさまざまなところに、ベトナムの国花・蓮が描かれています。蓮には、純粋さやチャーミング、ホスピタリティ、常に成長し続けるなどといった意味があり、わたしたちのサービスにはロータス(英語で蓮)がついた名前のものが多くあります。例えばマイレージプログラムは「ロータスマイル」、ビジネスクラスのラウンジも「ロータスラウンジ」という名前で、ベトナムのホスピタリティを表しています。またクルーの制服はベトナムの民族衣装のアオザイがモチーフなのですが、よく見ると蓮の柄が入っています。ビジネスクラスの機内食では、ベトナムを代表する料理の一つフォーを提供しています。機内食はほぼ毎年アップデートしていて、ベトナムの食文化をご搭乗いただくお客さまに知っていただくのは、非常に大事だと考えております。

それから最も大事にしているのは「ベトナムスピリット」です。日本にも“おもてなし”という言葉がありますが、ベトナムのマインドも日本ととても似ています。例えば、ベジタリアンミールや、宗教に配慮した食事、アレルギー対応食、健康に配慮した食事、お子さま向けの食事など特別食にも対応しています。つい最近では、重体のお客さまの搭乗を、機内の座席をアレンジし、ストレッチャーに乗せたままでの搬送を実現しました。特別対応が必要なお客さまの搭乗も前向きに検討するのがベトナム航空のスタンスです。

――現在スカイトラックス社の4スター認定を受けているベトナム航空ですが、さらなる星獲得など、今後のビジョンや展望があれば教えてください。

ゴー氏:星の獲得自体は1つの指数だと思っていますし、大切にもしています。ただ、最も重要なのは、サービスの改善や進化をし続けることだとわたしたちは考えています。APEXやスカイトラックスなどの最高ランクを常に上を目指しています。

具体的なサービスの改善点を挙げれば、「タッチポイント」というのを常に意識しています。お客様の「予約」「購入」「チェックイン」「手荷物のお預け」「搭乗」とすべてのタッチポイントを細かくチェックして、それぞれどのような改善が必要なのかを常に精査し、お客さまが不便を感じないようなシームレス化を重視しています。

また、日本路線では日本食を、韓国路線で韓国料理をといったように、各国の独自色を加えたローカライズしたサービスを継続する一方で、お客さま個人に合わせたパーソナライゼーションも非常に重要だと考えています。例えば、マイレージのデータに登録された座席の好みやアレルギー情報などの細かいお客さまの情報を基に、お客さまの好みに合わせたサービスの提供やアサインすることです。これにより、お客様が不便を感じることのないシームレス化にも役立つと考えます。それからパーソナライゼーションの一環として、登録情報を基にした、機内で誕生日のサプライズも挙げられます。

したがって、タッチポイントの改善、ローカライゼーションやパーソナライゼーションの積極的な取り組みにより、さらなるサービス改善を目指しています。

――今後の増便予定はいかがでしょうか?

ゴー氏:2025年3月に出雲と鹿児島でそれぞれチャーター便の運航を予定しています。両都市からベトナムへ日本のお客さまを、そして、桜のシーズンにあわせベトナムからのお客さまを日本へ、それぞれお連れするのが主な目的です。

また、「日本-ベトナム間就航30周年記念式典」で、北海道・北海道エアポートや、愛知県・名古屋市との協力覚書の内容には、将来的なチャーター便の運航や、複数回運航するシリーズチャーター、将来的な定期運航便に向けた市場調査が含まれています。

それから2025年の大きな話題として、大阪・関西万博の開幕を見据え、2025年春から神戸空港に初めて国際線が就航します。それを受け、現在、神戸市と兵庫県と一緒に、神戸空港の国際化に合わせたチャーター便の計画を協議しています。

ただ、ベトナム航空は、空港のあるすべての県に就航の可能性を見出しており、ベトナムへの需要が高まれば、それらすべての空港に就航を検討していきます。

――お話を聞く中で、ベトナム航空さんの常に上を目指し、アップデートを実現する力を強く感じました。最後に、進化し続けるために大切にしているプロセスを教えてください。

ゴー氏:まず第1に、不定期かつ不特定で実施する機内アンケートの結果をもとにしたフィードバック、クルーのアイデアや支社からの提案などを総合的に検討し、サービスの改善に努めています。また航空業界のトレンドを調査し、ベトナム航空として取り入れるべきことを積極的に検討しています。1つ例を挙げると、来年には機内Wi-Fiサービスの拡充を目指しています。このように、お客さまからフィードバックを受け、より良いサービスを検討し、そして実行に移すのが、わたしたちベトナム航空にとって大切なことだと考えています。

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