12月17日(火) 17:00
ITパスポートは、ITに関する基礎的知識を証明するため、2009年につくられた経済産業省認定の国家試験です。
具体的には、AIやIoTなどの新技術や新しい手法をはじめ、経営全般、IT、プロジェクトマネジメントなど幅広い分野の総合的な知識が必要となる資格です。
なお、ITパスポートは現在多くの社会人や学生に認知・取得されており、試験の内容は、多くの職業で活用できる最低限のIT知識が身につくものになっています。
近年ではさまざまな業界や業種において、ITの知識が必要不可欠になっています。そのため、IT教育に力を入れている企業も増加傾向にあり、ITパスポート取得者の約8割は社会人です。
社会に必要とされるIT知識を持った人材を育てる取り組みとして、近年では授業でITパスポートのシラバスにのっとった授業を実施する大学も多く、ITパスポート試験のホームページによると、2009年には11万8701人だった受験者が2023年には203万9561人にまで増加しています。
ITパスポートの受験は、全国各地の会場で随時実施されています。試験時間は120分で、受験費用は7500円です。
なお、受験時には受験票のほかに運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの本人確認書類が必ず必要になるため、忘れずに持参しましょう。
ITパスポートで身につけた知識が活用できる職種の一例には、以下のものがあります。
一見ITと関連がなさそうですが、事務職では多くのIT知識が役立つと考えられます。例えば、オフィスツールを用いた書類作成やメールのやり取り、社内システムでの情報管理などにはIT知識が必要です。また、コンプライアンスやセキュリティの知識も身につくため、正しい情報の扱い方が身につくでしょう。
テクニカルサポートとは、IT関連の機器やソフトウエアに関するお問い合わせに対応する仕事です。IT知識を要する問い合わせが日々多く寄せられるため、ITパスポート取得で学んだ知識やスキルが活かせる可能性があります。
IT企業ではITに関する商材を扱うため、技術職のみならず、営業職であってもITに関する一定レベルの知識が必要です。自社の商材を理解し、顧客へ提案するために必要なIT知識を深めるためにもITパスポートは役立つ可能性があります。
現在では、ITパスポートを必須資格としている企業は少ないものの、取得を推奨している企業は多くあるようです。
「全ての人に意味のあるメディア」を目指し、IT技術の積極的な導入に力を入れているため、全社員に対しITパスポートの取得を推奨・支援し、テキストの配布や受験者のバウチャー(受験料の支払いに使用できるチケット)を負担しているようです。なお、朝日新聞社の初任給は東京勤務の場合34万8013円です。
国際カードブランドのジェーシービーでは、決済ビジネスにITリテラシーが重要であるという理由から、ITパスポートの取得を推奨・支援しているようで、合格した場合、受験料は会社負担で、報酬金も設けられているとのことです。なお、株式会社ジェーシービーの初任給は総合職の場合で25万5000円、習熟職の場合で24万5000円です。
2009年に始まったITパスポートは、企業でもITに関する知識習得の取り組みとして力を入れていることもあり、受験者が年々増加しているようです。そのため、あらかじめ取得しておけば、就職活動での自己アピールに活用できる可能性があるでしょう。
就職希望の会社がITパスポートに関する取り組みをしているかどうかも調べながら、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
ITパスポート試験応募者データ
ITパスポート試験受験申込手順
ITパスポート試験試験当日(CBT試験)
株式会社朝日新聞給与と勤務時間
株式会社ジェーシービー募集要項
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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