有名人がアイドルのファンを公言するケースが増えている。広く知られているところでは、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手。アイドル全般が好きな田中投手だが、特にももいろクローバーZの大ファンとして知られ、1月21日に開催された有安杏果の卒業コンサートにも駆けつけた。また、女優の松岡茉優はモーニング娘。の大ファンで、特に2015年に卒業した鞘師里保を推していたことで知られている。

ちなみに、“推す（おす）”とは、特定のメンバーに愛情を注ぐことを意味する言葉で、推しているメンバーのことを“推しメン”、あるいは略して“推し”と呼ぶ。特定のメンバーではなく、グループ全体を推す場合は、“箱推し”となる。

女性アイドルグループのファンであることを公言する有名人は多いが、男性アイドルのファンであることを公言する有名人はあまり多くない。そんな中、男性アイドルへの深い愛情をアメブロにつづる有名人がいる。ゴールデンボンバーの歌広場淳だ。

　 歌広場淳は、以前にスタッフが全員イケメンというカフェをプロデュースしていたこともあるほどのイケメン好き。そんな歌広場が現在“推し”ているのが「関西ジャニーズJr.」だ。1月3日に大阪城ホールで開催されたコンサートに日帰りで行き、翌日に更新したブログで彼は、

「超最高そして超最強 だと素直に思いました。いやほら、僕ちゃんったら何も知らないド新規ニワカじゃないですか。でもね、さすがに 少クラのNEXT STAGEで1人だけ謎に抜きがなかった西畑くんが今回落ちサビでソロでビジョンに映っていて、なおかつ全員の声(ここ超重要)で「道無き道を行くよ」って歌っていたら うむ、お主たちの決意、しかと受け取ったでござる ってなるのは当たり前ですよね。ええ。」

と、関西ジャニーズJr.がわからない人にとっては何を言っているのか正直良くわからないが、興奮した様子と公演が素晴らしかった事は良く伝わる文章で思いの丈をしたためている。

　そんな歌広場が推しているのは関西ジャニーズJr.だけではない。嵐の松本潤、ミュージカル刀剣乱舞の面々、韓流グループ、男性アイドルではないが宝塚歌劇団星組の男役トップスター紅ゆずる、サンリオキャラクターのシナモロール…これだけ沢山の“推し”が居ると本当に好きなのだろうか？という疑問も湧いてくるというものだが、彼のブログを読むとその疑問は間違いだと言うことに気づく。2017年に公開された松本潤主演の映画「ナラタージュ」を公開直後に2回続けて見たという歌広場は2017年10月8日に

「みなさんご存知の通り、僕は松本さんが大好きなので(各方面に失礼を承知で言うと)『この映画を観る動機』も『この映画をオススメしたい理由』も100パーセント松本さんなんですよ。要は『松本さんの出演作を多くの人に観てもらえたら、また別の作品で松本さんを観れるかもしれない！』→『それって俺がハッピーじゃね！？』という、松本さんのために見えて実は自分のため…という結構利己的な応援ではあるのですが、まあこれ、全てのエンターテイメントの真理だと思うんです。」

　と、松本潤を色々な作品で見続けたいという理由により映画の見どころ、特に松本潤の良さをひたすら語るブログを投稿。熱い想いに感化され、映画を見たくなってくる内容であった。

さらに、宝塚トップスターの紅ゆずるの公演を見に行った際のブログにはたびたび涙を流してしまう描写がある。好きすぎて、愛しすぎて、格好良すぎて、その場にいることだけで“泣いてしまう”というのは、誰かを推している人ならわかる気持ちではないだろうか。

　歌広場ブログの注目するべき点はやはりその“濃さ”である。推しの公演を見に行った際のブログの文字数は1600文字を有に超える。原稿用紙4枚分、Twitterで言えば12ツイート分以上だ。誰にも邪魔されることなく、この濃さ、長さを許容できるブログは愛を語りたいオタクにとってとても相性がいい。そのオタクぶりはTwitterからも伺えるが、Twitterではドラマの実況などリアルタイムで楽しめる内容にしており、SNSの使い分けの上手さはさすがである。

　最近では、その語った愛の深さからだろうか、宝塚関連の番組でMCを務めたり、シナモロールとのコラボアイテムを発売したりと、好きなことが仕事につながっている様子が伺える。 TVや雑誌に出ることなく、熱く語ることが出来るブログは芸能人にとって好きなことを仕事にできる絶好の場かもしれない。

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