出産の痛みというのは人によって異なるもので、「安産だったよ」とサラリと言える人もいれば、「地獄の辛さ」とまで言いたくなる痛さを感じる人もいる。1月2日に第一子となる女の子を出産したフリーアナウンサーの大河原あゆみは、麻酔を使わぬ普通分娩だったこともあり、猛烈な痛みを感じたと出産後に更新したアメブロで報告。29時間にも及んだという出産の様子はまさに壮絶である。
「ナイフでじわじわじわじわ延々とお腹をえぐられていく感覚でした それが段々と29時間かけて強くなり、痛みの波の感覚が短くなる。もう、痛すぎて、長期戦になると眠れないので、更に体力を消耗して気を失ったように痛さの波の合間で眠くなる。そして、油断しているところに、また激痛がやってくる!!!!!!!ねえ、待って。これ、エンドレス!?いつ終わるの!?もういっそのこと殺して欲しい、、、」
こうした状況になる人もあるが、果たして日々の痛みに慣れている女子プロレスラーにとって出産の痛みというのはどのようなものなのか。2017年12月28日、女子プロレスラーのミス・モンゴルが41歳で第一子となる女児を帝王切開で出産したが、元々は「会陰切開」の痛さを恐れていた。
「例え話が飛躍し過ぎて わかりにくいけど、もし、デスマッチをしなくちゃ行けなくて、有刺鉄線や剃刀、ガラス、釘に刺さるのはチクッとしますけど、その時はアドレナリン出てるから大丈夫ですよーって言われたとして...その時はアドレナリンでカバーできても その後の事は 本人のみぞ知る痛みですからね」
つまり、その瞬間はそれほど痛みを感じなくとも、その後猛烈に痛くなることもあるという話で、出産という未知の痛みについて不安を明かしていた。しかも、プロレスラーの場合、外的な痛みについては適切な受け身をとったりガードをしたりすることにより軽減することが可能な場合もある。
そうした前提があったうえで、ミス・モンゴルは、1月1日に更新したブログで出産時のことを振り返り、「帝王切開 痛いです」とコメント。ただし椎間板ヘルニアで歩けなくなった時や、開放骨折の手術をした翌日の方がキツかったと感想を述べた。だが、これには子供を産むということで、メンタル面でポジティブになれたことと、プロレスラーという職業柄も関係していると説明する。
「産後翌日 わりと歩き回れたし、シャワーも浴びれました。しかも ただ痛いわけじゃなくて最高のギフトと引き換えの痛みな訳で 今までの痛みは マイナスでしかない痛みでしたから 誤解しないでください決して お産も帝王切開も楽な訳じゃなくて、私が痛みの経験値が高すぎるので 痛みと冷静に向き合った結果の話です」
ミス・モンゴルが他のママレスラーに話を聞いてみても、痛みに強く産後の回復は皆早かったそうだ。これについて、ミス・モンゴルは「そうなんです、我々 クレイジー回復モンスターなんです」と、これまでにプロレスで経験した数々の痛みが出産という最高のギフトを授かるために役立ったとし、プロレスに感謝した。
◆ジャガー横田、北斗晶の場合は?
また、45歳にして長男を出産したジャガー横田は陣痛が始まってから36時間、帝王切開まであと30分という状況での自然分娩だった。この「36時間」は冒頭の大河原よりも長い時間だが、ジャガーはなんとしても自然分娩での出産を望んでいた。出産から2年後、2008年に執筆したブログではこう振り返っている。
「お産て終わってしまうと意外と大丈夫じゃん!!ってノリな感じ(笑)昔からほとんどの女性が経験しててほとんどの女性がちゃんと出産出来てて陣痛だって乗り越えてるんだから・・・自分だけが特別ではないよ! 我が子を見たら忘れる程度な感じ…(笑) ファイト!!オーッ! まだ二年前なのに… 懐かしい…出来れば…もう一度 経験…したい か・ん・じ !! (照) おやすみぃ」
さすがプロレスラー、という感想だが、北斗晶は痛みについてこう振り返る。これは1998年に出産した長男の健之助君が2011年に13歳になった時のブログの記載だ。北斗は 出産の痛みが「鼻からリンゴやスイカを出すような痛み」だと事前に聞いていたが、いまいちその感覚が分からなかったという。だが実際に経験したところ、こう感じた。
「あたしは…当時プロレスラーだったから、世間の女性が痛いと言っても、あたしにとっ ては大した事ないと思って出産に挑んだ訳よ。そして…迎えた時 あまりの痛みに……死にました」
ミス・モンゴルは椎間板ヘルニアの方が痛いと振り返り、ジャガー横田は36時間の陣痛を耐え抜いた。これだけ見ると「プロレスラーは痛みに強い」と言えるかもしれないが、数々の痛みを味わってきた北斗でも出産の痛みは辛かったと振り返る。女子プロレスラーは”痛みの経験値”が多い事に違いないが、「プロレスラーだからといっても、出産は痛い」ということは言えるのかも。
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