何気ない日常がつづられることが多い有名人のアメブロだが、自らや家族の闘病を記録するケースも少なくない。
2016年9月に開設された小林麻央さんの『KOKORO.』では、積極的に病状に関する詳細を記述し、同じくがんと闘う人々に勇気を与えた。
膀胱がんを患った元プロボクサーの竹原慎二さんは治療を終えてから、自身の闘病の記録をブログでつづっている。竹原さんが闘病の様子をつづるようになったのは2016年6月27日。この日のブログでは、「闘病中は僕と同じ膀胱がんをはじめ たくさんの方の闘病ブログを読ませてもらった 経験者の情報は何よりもありがたく 僕自身も自分の治療方法の選択にも大いに役立った」と、ほかの人の闘病ブログに勇気をもらっていたことを告白、「そこで今度は僕の体験をブログに書いてみようと思う どこかで誰かの役に立てたなら幸いである」と、自分と同様に闘病する人々の助けになりたいという気持ちが生まれた事を明かしている。
現在ステージ4の大腸がんとなり治療中である元プロ野球選手の大島康徳さんは、日常的なブログを更新しつつ、病気に関するエントリーも定期的に投稿。11月8日の投稿では、妻に「私ね、小林麻央さんのブログを 毎日読んでいたの」と明かされたエピソードを告白。大島さんを支える妻は麻央さんの闘病ブログから、多くのことを学んだという。
ブログの読者からは「私たちも家族で力を合わせてサポートしようと思っています」「気弱になっていたのですが、今日のブログを読ませて頂き、朝からポロポロ涙が溢れどうしようもなかったです」などのコメントが寄せられており、病気を患う人やその家族が元気づけられていることが分かる。
このような芸能人の闘病ブログの存在意義を、実際に乳がんを患ったという40代の女性はこう話す。
「私も治療中に、小林麻央さんのブログだけでなく、いろいろな人の闘病ブログを読んでいました。どの方も前向きで、私もなんだかポジティブになってくるんです。メンタルケアの方法など、いろいろな知識を教えてくれるのも助かりました。コメント欄の交流でも、いろいろな人と繋がっているんだなと思うと、孤独感が薄れ、救われたこともしばしばです」
また、医療に詳しいジャーナリストは、闘病ブログの効果について説明する。
「治療中はどうしても家にいる時間も長く、ふさぎ込んでしまいがちです。でも、ブログを更新するという日課があれば、多少は生活に張り合いも出てくる。ブログぐらいであればそこまで体力も使わないし、自分のペースでできるので、精神的にも安定すると言われていますね。
ただ、注意点としては、闘病中の人が他人の闘病ブログを読む際、治療法などに関する不確かな情報に惑わされやすくなる可能性があるということです。治療法は人それぞれだし、なかには民間療法などに活路を見出す人もいます。『〇〇さんがブログでこう書いていたから…』と信じ込み、独断で治療法を変えるといったことはないように気をつけるべきです。治療法は主治医とともに決めていきましょう」
不確かな情報については留意が必要だが、闘病する人々やその家族にとって有名人の闘病ブログが重要な存在となっていることは間違いなさそうだ。
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