大阪キャバ嬢とホスト、電話番号交換から10年後。Facebookの「知り合いかも」に出てきてビックリ

※写真はイメージです

大阪キャバ嬢とホスト、電話番号交換から10年後。Facebookの「知り合いかも」に出てきてビックリ

4月24日(水) 15:52

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大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。今年で35歳になります。30代も後半戦です。最近、お客様に「子どもは作らないの?大丈夫?」と真剣に心配されます。離婚したのが3年前、妊娠とか子育てが射程距離にあったのもアレが最後。子どもが欲しくなくてこうなっているわけではないので何とも切ないです。これからもしっかり納税して、子育て世代を支えたいと思います(涙)。

その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信をしています。

良い評判は滅多に聞かないホストクラブ界隈

2024年4月、新宿歌舞伎町のホストクラブに、未成年と知りながら当時15歳の女子高校生を入店させ、酒を提供したとして風営法違反の疑いで22歳のホストが逮捕されました。

容疑者は昨年3月、“トー横”にいた15歳少女を、ナンパを装って客引きし勤務先の店に立ち入らせ、同年7月まで計10回にわたりシャンパンタワーや高級酒を提供。計約600万円をつぎ込ませた、と報じられています。

少女は援助交際や売春によって、ホストクラブに通う金を捻出していたそうです。

ホストクラブでの飲食費や売掛金を工面するために、援助交際や売春に手を出す女性たちのことは、漫画「闇金ウシジマくん」で散々読みましたが、こういったニュースを目にするたびに「本当にこんなことってあるんだ」と、驚いてしまいます。

銀座のクラブにいると、なかなか新宿歌舞伎町のホストと接点をもつ機会がありません。X(旧:Twitter)のDMに、「絡みませんか?」「今晩はご都合いかがですか?おしゃべりしましょう」などの営業がある程度。「あなたのアソコをペロペロさせてください」系が多い“女風”の営業よりは洗練されているなとは思いますが、返信をすることもありません。

ですが、大阪北新地の某大手グループが運営するキャバクラに勤務していた頃、1度だけ集団のホストを接客したことがあります。当時23歳で田舎者丸出しだった私は、「本物のホストだ!す、すごい!」と、鼻の穴を膨らませて、ワクワクドキドキ席に着かせていただきました。

今回は、私がキャバ嬢だった頃に出会ったとあるホストとの思い出をお話してみたいと思います。約10年経ったのち、そのホストの近況を思わぬかたちで知ることになったのですが……。

キャバクラには稀にホストが来る

当時私が勤務していたのは、1セットが9,000円+TAX&サービス料のちょっと高級なキャバクラでした。ご来店されるのは会社経営者さんや某大手広告代理店に勤務するエリートさんたち、お金のあるおじ様が大半でした。

そんなある日のこと。待機席でボーっとしていたら「いらっしゃいませ」と黒服さんの声がして、エントランスの方をチラッとみると、20代のお兄さんたちが立っています。

一緒に待機していた女の子たちは「あれはホストだ」「どうせ営業だよ」「だるい」と口々にささやき合っていましたが、私はというと「まじか」と相槌を打ちつつも、久しぶりの若い男に内心では腕まくりして張り切っていました。

ホストと電話番号を交換

乗り気じゃなさそうな他の女の子たちを尻目に、颯爽とフロアを進んでホスト集団の席に着かせていただいた私。ホストは8人程の集団で、それぞれに女の子が着いて接客しました。

ここで、1対1のマンツーマンで接客する段取りになるのが主な流れなのですが、ホストたちがその場を仕切り、8対8でおしゃべりをすることに。

2012年当時のホストは、まだドラマ「人にやさしく」出演時の松岡充さんみたいな明るい髪色のややロングヘアで、シングルベッドのときのつんく♂さんみたいな細い眉毛、ビジュアル系バンドと、ギャル男の中間みたいな恰好をしていましたよね。

その場を仕切っていた1番声の大きなホストは、いじる女と、花として愛でる女を瞬時に仕分け、私は悲しいことにいじられる方の女として分別されました。

「出身どこ?新潟?リンゴ美味しいっぺ!みたいな顔してるもんね」いや、それは青森でしょ、と私は心の中でツッコミながら手を叩いて笑っている他の女の子たちと一緒に「ひどーい」とか言ってヘラヘラしていました。

隣にいたホストは「東北は綺麗な子が多いよね」とすかさずフォローしてくれました。さすがです。新潟県が東北地方なのかどうかはさておき、女の子扱いされた私がブヒブヒ喜んだことは言うまでもありません。

その後、ホスト集団はきっちり1セットでお会計をしてササっと退店。私は、「東北は綺麗な子が多いよね」とフォローしてくれたイケメンと帰り際に連絡先を交換して、彼らを見送りました。

ホストクラブに通うキャバ嬢も

それ以降、イケメンからは「今日は出勤?一緒に頑張ろうね」的なショートメールが定期的に届くようになりました。そんなことを他の女の子に話すと、「それ営業だから」と一蹴され、そりゃそうだと数秒後に納得した私は彼に返信をしなくなりました。

このように、私の勤めていたキャバクラには、ホストに良いイメージを持っていないキャバ嬢が多いようでした。

しかし稀に(?)ホストクラブが好きなお姉さんもいます。

ある日お客様が「今日はもう少し飲みたい」とおっしゃったのに対して、彼が指名しているキャバ嬢が「だったらシャンパンが飲めるところに行こうよ」と打診。

「一緒に行こう」と、誘われてタクシーに乗り込み、一同は大阪ミナミの歓楽街・宗右衛門町に到着しました。「こっちこっち」と、お姉さんに手招きされてエントランスを抜けると、「いらっしゃいませ」と胸元が超はだけすぎている男たちが出迎えてくれました。ホストクラブでした。

シャンパンが飲めるところってここかよ。お客様のお金でホストクラブを利用するのはちょっとやりすぎじゃない?と若干引いてしまった小心者の私。

お客様はというと、ベルロゼ(すごく高いシャンパン)を楽しく召し上がって「そろそろ眠いから」と、お会計をして、私たちにタクシー代として1万円ずつ配って先にお帰りに。それを見送ったのち、お姉さんたちは「飲み直そう」と言って1万円札を握りしめてホストクラブへ戻っていきました。

私は眠かったので帰りました……。

Facebookでイケメンの近況を知る

以上が私とホストとの最後の接点になりました。ところがある日、すっかり過疎化しているいにしえのSNS、Facebookを開くと通知欄に「知り合いかも」と、見知らぬ男性の名前が表示されていました。

男性のプロフィール写真には見覚えがあります。あのとき「東北は綺麗な子が多いよね」とすかさずフォローしてくれたイケメンでした。どうやらFacebookには、スマートフォンの連絡先のデータをインポートして、そのデータとマッチするユーザーを「知り合いかも」として表示する機能があるようです。

源氏名ではなく、Facebookには本名で登録されていたため一瞬誰だかわかりませんでした。

良くないよなー、とは思いつつ、ついつい気になって彼の投稿している写真をチラッと見てしまいました。金髪のロン毛、つんく♂眉毛だった彼は、しっかりお父さんになっていました。息子さんと思われる可愛らしい男の子とのツーショット写真に、「あんたも立派になったねえ」と、謎に感動してしまいました。一方の私は、冒頭で説明したとおりです。

彼の連絡先を削除して、Facebookのプライバシー設定も変更しておきました。

おじさんのお金は巡り巡ってどこへ行きつくのか

今回は私が「キャバ嬢の頃に出会ったとあるホストとの思い出」についてお話させていただきました。これってキモオジじゃなくてプロのセラピストさんが送ってるDMなの?と3度見はしたくなる「あなたのアソコもビチョ濡れなんですか?」系の女風の営業とは異なり、イケメンのショートメールはサラっとしていたし、全体的に好印象。

アフターで連れていかれたホストクラブも、シンプルに「酒飲んで騒ぐ場所」といった印象で、すごく楽しかった記憶があります。

10年以上昔のホストクラブと、今のホストクラブとでは事情がずいぶんと違うのでしょうけれど。

しかし、不思議なのはおじさんたちのお金の行方です。キャバクラを利用したおじさん→キャバクラで稼いだお金をホストクラブで使うキャバ嬢→キャバ嬢を酔わせて儲けたホスト、という風に食物連鎖のリレーが繰り返されているとしたら、ホストはどこでお金を使っているのでしょうか。

有識者の見解を求めたいです。

<文/みずえちゃん>

【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

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