「花見は廃止しました」「歓迎会は行きません」令和の新入社員の行動に思わずア然

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「花見は廃止しました」「歓迎会は行きません」令和の新入社員の行動に思わずア然

4月24日(水) 15:53

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4月は新社会人が街にあふれる季節。中途採用に力を入れ始めたメガバンクだが、まだまだ新卒一括採用の文化が根強く、毎年多くの新入社員が入社する。そして平成の時代を生き抜いてきた上司と、世代間による価値観の違いから衝突するのである。

筆者(綾部まと)は新卒でメガバンクに入行し、地方や都内の営業店で法人営業を経験した。そこで数々の新入社員を見たり、彼らの噂を聞いてきた。今回はメガバンクにおける、令和の新入社員による驚きのエピソードをご紹介する。

①自分の歓迎会なのに「絶対に行かない」

平成の頃に比べてだいぶ減ったが、今でも銀行では飲み会が多い。人事異動が頻繁にあり、その度に歓送迎会が行われるからだ。令和の新入社員を迎えた都内の営業店で支店長代理を務めるAさんは語る。

「支店では毎年、新入社員が入ると歓迎会を行うんです。店全体と取引先課ごとで最低二回、一橋会や三田会など、大学ごとにやる時もあります。俺の部下に来た新入社員は早稲田出身で、早稲田はあまり大学で集まらないため、大学毎の飲み会はありませんでした」

課の歓迎会を設定するために日程の都合を聞くと、彼は「行きません」と答えたのだという。

「お前の歓迎会だぞ、と言っても、彼は『嫌です!』と明るく拒否。プライベートの時間を割いて、会社の人間と会いたくないんだとか」

確かに上下関係がはっきりしているメガバンクでは、飲み会で疲れてしまう気持ちは分かるが……。

「俺たちの頃は、先輩から誘われたら断ることなんてできませんでした。結局、彼の歓迎会は開かれないことになりました」

SNSでも会社の人とは「繋がらない」

プライベートでは繋がりたくない。そんな彼のこだわりは徹底されていた。

「食堂で雑談をしている中で、彼が『Xで面白いポストを見つけた』と言いました。スマホを覗こうとしたら、さっと隠されました」

彼は「後でリンク送りますね」と笑顔で返したという。

「感じが悪いな、と正直思いましたよ。俺たちの価値観では、上司に見られても良いものをSNSに書くのが暗黙の了解でした」

そこまでして隠したいSNSに、彼は何を書きこんでいるのだろうか。

②「とりあえずビール」ではなく「僕はハーブティー」

「俺たちの頃は、人数が多い飲み会は一杯目はとりあえずビールで、他の選択肢は無かったです。どうしても酒が飲めない妊娠中の女性や体質でNGな社員は、全員ウーロン茶。乾杯を終えれば好きなものを頼みますが、先輩が頼む日本酒を一緒に飲むのが常でしたね」

しかし令和の新入社員はカシスオレンジやカルーアミルクなど、好きなものを頼み放題。ビールの泡は、早く飲まないと減ってしまう。なかなか乾杯できず、乾杯の挨拶を担当している次長や支店長がイライラしてくるのが伝わってきたらしい。

「アルコールならまだ良い方で、ソフトドリンクの他にもスムージーやハーブティーを頼む猛者もいました。もちろん全員、男性ですよ。二次会は彼らだけでスイーツを食べに行ったらしいです」

料理を取り分けず、一人で食べてしまう

別の課の新入社員が、課長にこっぴどく怒られていた。哀れに思ったAさんは、業務後に彼を飲みに誘った。中華料理屋でいくつか頼み、次々と品物が来たのだが……。

「頼んでいた大皿料理が来たら、彼は一人で食べ始めました」

彼に注意をしたところ、“飲み会で上司に取り分ける”という感覚がなかったのだという。

「聞いてみたら、コロナでは飲み会の経験が少なかったようです。オンライン飲み会はたまにやっていたようですが、それだと取り分ける癖はつきませんよね」

③「恒例行事」である花見を廃止

桜の名所の近くの支店では、新人が花見を企画したり、場所取りをする文化が残っていることが多い。「今年も花見を設定しろよ」と先輩が伝えたようだが、いつまでたっても案内がこない。

Aさんがどうなっているか新人に尋ねると「あぁ、今年から花見は廃止しました」とさらっと言われたのだという。

「それを聞いて、真っ青になりました。支店長や課長をはじめとして、ロビーのお局様など、花見を毎年楽しみにしている重鎮は多いのです」

そうしているうちに桜は散り、花見の文化も店から消え去ってしまったのだという。

「伝統を大事にするという意識が、俺たちの頃はありました。今の子は新しいものに目がいきがちで、それはそれで良いのですが、古い価値観に興味が持てないんでしょうね」

令和の新入社員ならではの優しさや正義感も

今回はネガティブな世代間の違いを紹介したが、ポジティブな面もあるのだという。

困っていそうな派遣スタッフに「何でも聞いて下さい」と自ら声をかける優しさ、先輩が上司から雑用を押し付けられている姿を見て「それ、〇〇さんに頼むことじゃなくないですか?」と助け舟を出す正義感は、どの世代よりも強いのだとか。彼らが上司になった時、どんな職場が出来上がっているのか、今から楽しみである。

<文/綾部まと>

【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother

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