7月3日までに共同通信が集計したところでは、与野党党首のなりすましとみられるツイッターが少なくとも29件あり、うち10件は安倍晋三首相だったそうです。ツイッターでは、著名人のなりすましを防ぐため、本人のツイッターに青色の認証マークを付けているとのことですが、なりすまされた本人の写真が使われていたりすると、ぱっと見では本人が呟いているような印象を受けてしまいがちです。
このようななりすましは、冗談やいたずらのつもりで行われていることも多いでしょうが、当選させ、または落選させる目的をもって真実に反する氏名又は身分の表示をして、郵便等、電報、電話又はインターネット等を利用して通信をすることは公職選挙法で禁止されており、違反すると犯罪として罰せられます(氏名等の虚偽表示罪)。
例えば、候補者本人になりすまして公約と違うツイートをした場合、違反になると考えられます。また、必ずしも党首や候補者でなくとも、他の著名人などになりすます場合も同じく罰せられます。たとえば、人気のあるタレントになりすましてある候補者を応援したような場合です。
実際になりすましが行われた例としては、2012年アメリカ大統領選挙共和党の予備選で、CNNの速報としてある候補者が結婚前に妊娠した子供を中絶するよう彼女に強要したという内容のメールが流れましたが、これはCNNのなりすましだったということがあります。またこのような場合、目的や公表した虚偽の事実の内容にもよりますが、「本人がこう言っている」という虚偽の事実を公表したものとして、虚偽事項の公表罪にもあたる可能性があります。
有権者としては嘘の情報に惑わされないようにしたいものですね。
鳥飼総合法律事務所
弁護士 香西駿一郎
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