朝、手指がこわばってうまく動かせない、物を落とすことが増えた、たまに指の関節が痛い……。こんなこと、ありませんか。50歳前後の女性には、このような手指の異変が起こることがあります。更年期と関係があるのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。
「手指の使い過ぎ」と見過ごさないで
朝に手がこわばったり、指の関節が痛んだり。「おかしいな」と思っていても、手の使い過ぎや老化として見過ごしがちではないでしょうか。
「
少しでも手指に異変を感じたら、なるべく早く整形外科を受診することをおすすめします。
痛みを我慢して、我慢し切れなくなったところで受診すると、炎症が進んでいることがあります。すると、炎症を抑える治療から始める必要があるため、炎症が治るまで時間がかかってしまうのです。
まず疑われるのはリウマチや膠原病です。
リウマチや膠原病の可能性が否定されれば、更年期の影響が疑われます」(駒形先生)。
更年期がなぜ影響する?
エストロゲンの減少により関節や骨が動きにくくなる
更年期と手指はどのように関係しているのでしょうか。
「女性ホルモンのエストロゲンは肌や粘膜の潤いを保ったり、骨や関節に作用して、女性の体を健やかに保ち、きれいを守る働きをします。ところが40~50歳代になり、閉経の前後の各5年間、計10年間の更年期と呼ばれる時期を迎えると、分泌が急激に減少します。
エストロゲンは指の腱や関節を包む「滑膜(かつまく)」という組織にあるエストロゲン受容体に働きかけて、骨や腱を滑らかに動かします。ところが分泌量が減少すると作用しにくくなるため、関節や骨がスムーズに動きにくくなり、腫れやしびれ、痛みなどの症状を引き起こすのです
」(駒形先生)。
痛みやこわばりを改善する方法は
こわばりは手指を動かすと良くなることも
痛みがあるときはなるべく早く受診をしたほうが良いですが、こわばりは水分不足や血行不良も影響していると駒形先生は言います。
「朝起きたときの手のこわばりは、睡眠中に水分をとらないことによる水分不足が影響していることがあります。
朝起きたら水分をとり、痛みがなければグーパーをして、手指を動かしてみましょう。
良くなることがあります。動かして良くなったか、ならなかったか、痛みが出たかといった情報は受診するとき医師に伝えると診断の参考になります。
また、寒い日の朝は冷えが影響していることもあります。冷えで関節が固まり、こわばってしまうのです。そんなときは
ぬるま湯で手を温めるなどして、様子を見てみましょう
」(駒形先生)。
まとめ
手指の異変を「使い過ぎ」と片付けてしまいがちですが、更年期によるエストロゲンの減少が関節の「滑膜」の潤いにまで影響している可能性があると知り、驚きました。私自身も手指がスムーズに動きにくくなったと感じており、「潤い不足」を実感しています。朝のこわばり対策として水分補給や手を温めることを試しつつ、駒形先生のお話にあったように、痛みが出たり異変が続いたりするようであれば、我慢せず早めに整形外科を受診しようと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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取材・文/mido
ライター歴25年以上。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生 東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
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