年金以外に「月5000円」もらえる!?“年金生活者支援給付金”って何? もらえる人はどんな人?「受給要件・注意点」を解説

年金以外に「月5000円」もらえる!?“年金生活者支援給付金”って何? もらえる人はどんな人?「受給要件・注意点」を解説

3月27日(木) 17:20

老齢年金は老後生活の重要な収入源ですが、年金額が少なくて困っている人もいるのではないでしょうか。そのような年金が少ない人に支給される「年金生活者支援給付金」という制度を知っていますか? この給付金は老齢年金の受給者だけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金を受給する人も要件を満たせば受給できます。本記事では年金生活者支援給付金について、受給要件や金額について解説します。 年金生活者支援給付金とは? 年金生活者支援給付金は、年金の収入やそのほかの所得の合計額が基準以下となっている年金受給者の生活を支援するために、年金に上乗せして支給される給付金です。年金生活者給付金は、老齢・障害・遺族年金に基づく3種類からなり、年金生活者支援給付金を受け取るためには請求書の提出が必要です。   年金生活者支援給付金の受給要件は? 年金生活者支援給付金の受給要件は、受給している基礎年金の種類(老齢・障害・遺族)によって異なります。   老齢年金生活者支援給付金の受給要件は以下の通りです。 ●65歳以上で老齢基礎年金を受給している ●請求者の世帯全員が市町村民税非課税である ●前年の年金収入金額とそのほかの所得の合計が一定額以下である 年金収入とそのほかの所得基準は、昭和31年4月2日以後生まれの人の場合、78万9300円以下となっており、この金額を超えても88万9300円以下なら「補足的老齢年金生活者支援給付金」を受給できます。年金収入金額は、手取りではなく額面の年金支給額が基準以下となる必要があります。   障害(遺族)年金生活者支援給付金の受給要件は以下の通りです。 ●障害(遺族)基礎年金を受けている ●前年の所得額が「472万1000円+扶養親族数×38万円」以下である (扶養親族の年齢などによって「38万円」の部分は変わります)   給付金の支給金額とは? 老齢年金生活者支援給付金の支給額は、保険料納付済期間と保険料免除期間に応じて算出されますが、生年月日や免除の種類によって算出方法が異なります。   例えば、昭和31年4月2日以後生まれの人で保険料納付済期間が300月、全額免除期間60月の場合、支援給付金の額は月額約4700円(2024年度)です。給付額は物価変動により、毎年度改定されます。   障害年金生活者支援給付金は、障害等級1級の人は月額6638円、2級の人は月額5310円。遺族年金生活者支援給付金の支給額は月額5310円です。   年金生活者支援給付金で注意すること 老齢年金生活者支援給付金の受給には、世帯全員が市町村税非課税であることが必要です。子ども世帯との同居や配偶者の死別などで世帯構成に変更があれば、支給対象になったり、対象から外れたりする可能性があります。   所得要件は毎年審査があり、一時的な収入があった年の翌年は支給対象から外れる場合もあります。   また、障害基礎年金や遺族基礎年金を受給している人が老齢基礎年金の受給を選択した場合、基礎年金の変更にあわせて、年金生活者支援給付金についても再請求が必要となります。   年金生活者支援給付金は、日本国内に住所がない、基礎年金が全額停止となっている、刑事施設などに拘禁されている場合は支給されません。   まとめ 年金生活者支援給付金は、老齢・障害・遺族の各基礎年金を受給している人が、要件を満たせば受給できますが、請求書を年金事務所などに提出する必要があります。   年金生活者支援給付金は、請求した日の翌月分から支給されるので、受給要件を満たした場合、すぐに請求するようにしましょう。   出典 日本年金機構 年金生活者支援給付金   執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー 【関連記事】 定年退職後に年金をもらいながら働くなら月いくら稼ぐのが妥当? 定年退職の時点で「貯蓄4000万」の世帯は全国にどのくらいいる? 67歳で年金を「22万円」もらっています。働くと「金額が減る」って本当ですか?

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