32歳の専業主婦の私は、元気な息子と穏やかな日々を過ごしています。息子の親友は、社交的で心優しい少年。しかし、その母親がどうも苦手なのです…。
見下してくる息子の友人の母親
「あんまり私たち親子にまとわりつかないでくれるかしら? あなたたちみたいな底辺家庭とは違うんだから!」と冷たい態度を取ってくるママ友。彼女の夫が単身赴任になったころから、どうも様子がおかしくなりました。
そんなある日、私たち家族はママ友親子と偶然、近くのファミレス前で遭遇。
「こんなところで食事? 私たちはねえ、今、時代の最先端のレストランに行くとこなのよ。まあ、私たちのライフスタイルについて聞いたって、あなたたちに実践は難しいと思うけどね~」と、また見下す発言。
そのとき、不満そうな息子の親友の表情が私は気になりました。
BBQでみんなの肉をごみ箱に!?
ある休日、私はママ友たちとBBQパーティーをすることに。子どもたちが楽しく遊ぶ中、例のママ友親子は遅れて到着。
お肉が大好きな息子の親友が焼き肉を食べようとしたとき、母親が
「こら! 食べちゃダメ! 動物たちの悲鳴が聞こえないの!?」
と肉を取り上げ、すべての肉をゴミ箱に捨ててしまったのです!
呆然とする周囲の人たちに向かって、母親は自分がベジタリアンになったので息子にも肉を食べさせていないことを告げました。私や他のママ友たちは困惑。母親がベジタリアンライフを送るのは別に良いとして、他人の食生活を否定する行動は適切でないと指摘しました。
「BBQ会場でみんなのお肉を捨てたり、お肉を食べたがっている息子くんからお肉を取り上げたりするなんて、ちょっと違うと思うんだけど」と伝えたものの、「世の中のことをわかっていないわねえ、これだから庶民は困るわ」と自分が正当であると主張。
そのとき、息子の親友が思わぬ行動に出たのです!
親子の絆と涙の謝罪
息子の親友が
「いい加減にしてよ、ママ!! 僕は野菜以外のものも食べたい! 僕が食べたいものを否定するなんて、たとえママでも許せないよ!」
と正直な気持ちを伝えました。
ちょうどそのとき、ママ友の夫が現れ話を聞くことに。ママ友の夫は妻の行動に驚き、妻を詰問。すると、息子の親友は「ママは一生懸命僕のことを考えてくれているだけだよ。でも、まっしぐらになっちゃうところがあって、周りに迷惑かけちゃっているだけなんだ」と説明。
息子の言葉に感動し、反省したママ友は涙を流して皆に謝罪。ママ友の夫も謝罪しつつ周囲に理解を求めました。
多様性を受け入れ、新たな夢への第一歩
この一件以降、ママ友は周囲の人々との関係を改善。息子の親友の食生活も以前に戻り、なんでも食べるようになったとのこと。
その後ママ友は調理師の免許を取るために専門学校に通って頑張っているそうです。
◇◇◇
個性も食生活も人それぞれ。自分と違う意見の相手を否定するのではなく、多様性を受け入れ、互いに理解して尊重することが大切ですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
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