2歳から3年間「キャンピングカーで車中泊生活」をした女の子の現在。お父さんを取材

2歳から3年間「キャンピングカーで車中泊生活」をした女の子の現在。お父さんを取材

9月8日(日) 8:46

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こんにちは、コラムニストのおおしまりえです。 「人生一度きりだから」これは今回話を聞いた西川こみあげさん(44歳)の口癖です。 人生一度きりだからこそ、こみあげさんは中古キャンピングカーを購入し、2020年から約3年間、出発当時2歳だった娘のことちゃんと共に家族で日本中を巡りながら子育てを行いました。その様子は、自身のYouTubeチャンネル「ビビりの家族が行くキャンピングカー生活」でも多数配信されています。 前回記事の中で、車中泊生活における子育ての話や、生活の面などをそれぞれ聞いていきました。最終回となる今回は、旅の終わりや今の生活について聞いていきます。 濃密な車中泊生活、旅の終わりの理由 旅というのは、始まりがあれば終わりがあります。途中に長期滞在は挟みつつも、約3年という車中泊生活を経験したこみあげさん一家。その終わりを決めた理由は、どこにあったのでしょう。 「旅の終わりを決めた理由は、娘が5歳になり、キャンピングカーでの生活に限界を感じたからです。体も大きくなったのでキャンピングカーは窮屈そうでしたし、友達と遊びたい欲求や、運動量も増えました。 後半に四国に入ったくらいで、旅を終わらせることを決め、定住先を探す旅に切り替えいろいろな場所を巡りました。ただ多くの物件も見ましたが、なかなか移住先が見つからずに旅を続けていたという感じでした」 そこから現在は、北海道の帯広に住まいを構え、さらに美容室もオープンさせたこみあげさん一家。その場所を選んだ理由や、さらにお店まで出店した理由とは? 「今の場所に決めた理由は、年長になる娘にもう一年だけ幼稚園に行ける事を伝えたら「あの幼稚園がいい!」と言ったからです。そこは旅の途中で一時保育で通っていた幼稚園で道内でもめずらしい野ざらしの場所にあります。娘はそこがすごく好きだったようで、じゃあ北海道にしよう!という感じで決まりました。 美容室については、当初やろうとは考えていませんでした。良いタイミングで居抜きのサロンが出たので、オープンさせることに決めたんです。もともと視聴者様や旅で知り合った方々が集まれる場所もあればいいなーとは話していたんです。妻も美容師としての復帰を望んでいた時に、ちょうどいい物件がぽんと出てきたので決めた感じです」 ちなみにこみあげさんの実家が北海道にあったのも、定住先の理由としてあるそうです。東京に戻る選択肢はなかったのか聞くと、「夫婦としては東京は大好きです。ただ、うちの娘に関しては自然のほうが今は好きみたいですね」と話します。お子さんは自然の中で育ったため、今も裸足で走れるような場所が好きなのだそうです。 トカラ列島の宝島がお気に入り 現在娘のことちゃんは小学1年生。元気いっぱいに学校生活を楽しんでいて、一般的に気にするような成長面での心配はないと言います。大人の目線と子どもの目線はまた違うと思いますが、旅の感想はどうだったのでしょう。 「楽しかったし、また行きたいと言っています。特に宝島(鹿児島県のトカラ列島に浮かぶ人口130人ほどの島)が印象的だったようです。宝島には1年くらい長期滞在をしましたし、僕らも当時は、娘が小学生に上がるまではいようかなと考えていました。 ただ、宝島は現地入りするまでに片道40時間くらいかかりますし、船酔いもキツイんですよ。僕は撮影の仕事もありますから、島から気軽に出られないのは難しさがあるので、定住先には選べませんでした」 次は海外でチャレンジしたい 美容室や撮影の仕事、そして学校生活と、一人一人が社会とのつながりを新たな形で持ち出したこみあげさん一家。そうなると、また次の旅も考えたりするのでしょうか。 「今もいくつか計画を進めています。家族で共有したい場所や経験はまだまだたくさんあります。現代社会では、何が起こるか予測できないことが多く、不確定要素に満ちています。だからこそ、自分たちが心からやりたいことをしっかり楽しむことが大切だと思っています。そのためには、他人任せにせず、自分で責任を持って決断し行動することが重要だと考えています。娘にも、そのための知恵やメンタル形成を学んでほしいと願っています。 僕たち夫婦も、年齢やお金、時間や環境を理由にせず、常に新しいチャレンジを続けていきたいです。もちろん、決して簡単ではありませんが、それこそが人生を豊かにする要素だと思っています。いつかまた、家族で旅に出る機会が訪れるかもしれませんし、その時が来るのを楽しみにしています」 5回にわたって紹介した、西川家のキャンピングカーによる車中泊育児生活について、皆さんはどう感じたでしょうか。 筆者は東京のど真ん中に家族4人(子どもは2歳と0歳)で住んでいますが、便利な一方で、人工物に囲まれた生活に、子どもの発達面での不安を覚えることもあります。だからといって、地方移住など大きな決断はできませんが、やはり子どもにどういった環境を用意していくかは、考えさせられます。 こみあげさん一家のお話は、現代の多くの親が不安に思うことを払拭した、一つの理想のカタチかもしれません。 【西川こみあげ】 旅生活の後は北海道に移住し美容室を経営。映像作家として「こみあげ映写」を設立。YouTube登録者5万人、総再生数1040万回、主要メディアにも取り上げられた実績を持つ。動画制作講座では大手企業と提携し個人のメディア運営術を指導。生徒にプロの実戦経験を提供し新時代の生き方をレクチャーしている <取材・文/おおしまりえ> 【おおしまりえ】 コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:@utena0518 【関連記事】 ・ 都内在住20年の夫婦が2歳の娘と“車中泊生活”を始めたワケ「車の購入直前に恐怖心が…」 ・ 幼い娘と3年間キャンピングカーで車中泊生活した男性「育児面でメリットしかない」と断言する理由 ・ 幼い娘を連れ3年間「車中泊」旅をした男性が語る“子どもの勉強を見るより大切なこと” ・ 幼い娘と3年間、車中泊生活をした家族が遭遇した“トラブル”。妻が「もう嫌だ!」と極寒の屋外に ・ 2歳の娘と“たった二人の世界一周”を始めた意外なワケ。「保育士さんもお手上げで…」

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