映画監督の河瀨直美が11月8日、大阪府泉佐野市で開催された「泉佐野フィルムフェスvol.3」に登壇。監督作「あん」(2015)の上映後にトークショーを行い、主演を務めた樹木希林さんへの思いや、大阪・関西万博のパビリオン移設について語った。
「あん」は、どら焼き店で働くことになった老女・徳江(樹木)と店長・千太郎(永瀬正敏)らの交流を描いた作品。公開から11年を経た現在も、河瀨監督は映画は色あせないものだと語り、18年に亡くなった樹木さんについて、今も「ここにいる」と感じられる存在だと振り返った。
河瀨監督は、大阪・関西万博でプロデュースしたシグネチャーパビリオン「Dialogue Theater-いのちのあかし-」の泉佐野市への移設にも言及。パビリオンのシンボルだったイチョウの木は、すでに泉佐野丘陵緑地へ移植されており、建物についても候補地の選定や基本設計から関わり、よりよい形で引き継いでいく意向を示した。
泉佐野市の魅力については、商業施設が集まる一方、豊かな自然も残されていることを挙げた。さらに、『あん』の徳江が月や小豆の声に耳を傾ける姿勢と重ねながら、他者に寄り添うことの大切さを強調。「私の中にあなたがいる、あなたの中に私がいる」という思いを語り、対話を通じて差別や格差の中で苦しむ人々にも目を向ける、温かな街になってほしいと願った。
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あん
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