【写真】肺がん治療薬「ノベルマ」を巡る風評に苦慮…原因を探る紀尾中(向井理)
向井理が主演を務める「連続ドラマWMR -医薬情報担当者-」(毎週日曜夜10:00-11:00、WOWOWプライム/Leminoでは毎週日曜夜11:00より配信)の第3話が、10月18日に放送された。第3話では、MR・紀尾中正樹(向井)が抱える過去への後悔が明かされた。(以下、ネタバレを含みます)
■紀尾中の知られざる過去が明らかに
本作は、日本で医薬品の流通に不可欠なMRという職業を通じ、知られざる製薬業界のリアルを浮き彫りにした久坂部羊氏の小説「MR」をドラマ化。医師や薬剤師など医療従事者を訪問し、医療用医薬品の情報を提供、収集して適正使用を推進するいわば“製薬会社の営業職”MRを主人公に、医療現場と製薬業界の裏側、そして命に向き合う人々の葛藤を描く医療ビジネスサスペンスとなっている。
準大手製薬企業「天保薬品」の営業所所長兼MRで、自社の二型糖尿病新薬「パンセル」のガイドライン収載プロジェクトのサポートメンバーに選ばれた紀尾中だが、若手時代に苦い経験をしていた。15年前の紀尾中は、まだ口下手で頼りないMR。接待の場では知識不足で医師になじられ、酒も弱く、上司の五十川(豊原功補)に助けられている。
ある時、彼は幼い糖尿病患者のために、感染症治療薬として自社の抗菌薬を主治医に提案した。五十川も同意して問題なく進んだはずが、夜に突然彼の携帯が鳴る。薬を処方された子どもが死亡したというのだ。
紀尾中が提案した自社の薬が、糖尿病ではなく併発していた腎障害を悪化させ、多臓器不全を引き起こした可能性がある、と処置をした医師は話すが、主治医から腎障害の話は聞いていなかった。それでも会社には、病院から薬との因果関係が疑われる有害事象として報告されていた。患者を救うはずの薬が、命を奪う結果になってしまったのでは、という後悔が、紀尾中の心にのしかかっていた。
そして現在、天保薬品では肺がん治療薬「ノベルマ」を巡る風評に苦慮していた。この薬で家族が命を落としたという投稿がSNSで注目されているのだ。折しも紀尾中は担当している医師から、ノベルマを処方された患者・吉野咲子(森田想)が器質化肺炎で意識不明に陥ったと聞かされる。まだ若い娘の容体が悪化する中、父・輝久(野添義弘)は、ノベルマにまつわるうわさをネットで知り、不信感を抱き始める。
■ノベルマとパンセル…二つの薬に大きな試練
ノベルマのうわさは、紀尾中の過去の後悔を呼び覚ましたようだ。紀尾中は部下の新人MR・市橋和巳(正門良規)に独自の調査を依頼。専門的な知見を持った医師もメディカル部も因果関係はないとみているが、紀尾中はMRとしてのプライドから、この事象を見過ごすわけにはいかなかった。
時には売り上げよりも患者を優先する姿勢を貫く紀尾中の仕事ぶりは会社も買っている。本社マーケティング部門への異動を打診されるが、彼自身は現場にいたい様子。若手時代から彼を見守ってきた五十川は、「あまり1人の患者さんに感情移入し過ぎるな」と気遣う。
一方、天保薬品の競合外資メーカー「タウロス」では、かつて天保薬品で紀尾中と同期だった鮫島淳(要潤)が、パンセルに勝つために次なる作戦に出ていた。鮫島は、韓国のヒュンスンメディカルセンター院長のカン・ヨンジン(知英)に近づく。そして、鮫島と懇意にしている城北大学病院の教授・八神(酒向芳)とカン院長が、共同でタウロスの糖尿病薬「グリブ」の有効性を示す論文を発表した。
天保薬品の社員たちは納得できない様子だが、紀尾中は平静を装ってノベルマの謎を探り続ける。ノベルマとパンセル、二つの難局が紀尾中と会社にのしかかっていく――。
過去に鮫島が意味深に語った“紀尾中の過去”をシリアスに描いた今回。「向井さんの演じ分けすごい」「なんという演技力」と、15年という時間の経過と紀尾中の成長を自然に表現した向井の好演に注目が集まった一方で、「五十川さんめちゃくちゃ心配してるなあ」「鮫島さんがどんどん大胆になっていく」と、紀尾中を取り巻く脇役たちにも反響が寄せられている。残り2話、波乱の展開はまだまだ続く。
◆文=大宮高史
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