【写真】角川春樹総監督
角川春樹の“最後の総監督作品”となる映画「星の教室」の公開記念舞台あいさつが11月6日に都内で行われ、桜田ひより、仙道敦子、小林虎之介、三戸なつめ、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、浅野温子、山本學、中川龍太郎監督、角川総監督が登壇した。
■角川春樹“最後の総監督作品”への思いを語る
さまざまな事情で義務教育を終えられなかった大人たちの集う“夜間中学”を舞台に、人生につまずきながらも、再び希望を見出していく人々の姿を描く本作。「犬神家の一族」(1976年)、「セーラー服と機関銃」(1981年)、「時をかける少女」(1983年)などを手掛けてきた、角川総監督は「昨年の8月16日に脳梗塞で倒れて、ほぼ半身不随になったのですが、リハビリを重ねて、今回中川くんとコンビで映画を作ることができました。今日初日を迎えることは、私にとっては子供産むのと同じ。この映画が公開された今日は、私にとっては子供の誕生日です」と“最後の総監督作品”への思いを語った。
■人とのふれあいの大切さを実感
主演の桜田は、演じるさやかについて「人に出会って触れ合うことで、一歩一歩自分の中で明確に何かが変わっていって、どんどん自信をつけていく女の子」と説明。「自信をつけるってどういうことなんだろうと、撮影中に考えたことがありました。“自信”は、文字にすると“自分を信じる”。なので、まずは自分が自分のことを信じてあげたり、認めてあげたり、自分自身と対話することが人生の中でとても大切なことだと思いました」と役作りを通しての気づきを語った。
さやかの母を演じた仙道は「さやかが自分の未来を見据えて、なりたい自分に近づいていく姿を目にした時は本当に感動しました」と心に残ったシーンを明かす。さやかと同じように仲間との出会いによって変わっていくキャラクターを演じた小林は「役を通して、人に支えられていることについて考えました。僕もこうしてここまで来るまでに、たくさんの人に支えてもらったので、人とのつながりの大切さを感じました」とコメント。
撮影現場の雰囲気について、三戸は「生徒の皆さんのチームワークがすごく出来ていた」、浅野は「みんなと顔を合わせると、安心する感覚があった」と振り返る。山本は「大阪が舞台の作品でした。チームワークはいいけれど、大阪弁の上手い人はいなかったんです。なので、毎日専門の方についていただきました」と明かし、一同の笑いを誘った。
夜間学校の生徒は「学びたいという心が強い」と話す真木に、小泉も共感し「居眠りしている生徒、手を抜いている生徒は一人もいないんです。みんな本気で学びたい、本気で生まれ変わりたいって思ってる。そんな人たちが輝きを放つ姿を見させてもらってすごくこみ上げてくるものがありました」と作品への深い思いを語った。中尾も「自分が学びたいと思う時に学ぶのが一番いいこと」と伝えた。
角川総監督とタッグを組んだ中川監督は「角川さんは本当にまっすぐに映画を良くすることについて考えています。この映画は角川さんのご子息への思いから企画ができたという話を最初に伺って、初心を大切にやり遂げる熱さと強さ、そこに魂を込めることを学びましたので、継承していきたいと思います」と力を込めた。
◆撮影・取材・文=水沢あすみ
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