合鍵を持つ義母が、また留守中に勝手に家へ来ていたようです。「やめてほしい」と何度も伝えたのに……。
その日帰宅した私は、部屋の異変に気づき愕然としました。なんと義母が——。
合鍵で入ってくる義母
結婚して間もないころの話です。当時、経済的に余裕がなかった私たちは、夫がかつて家族と暮らしていた空き家を借りて住むことになりました。
家賃がかからないのはありがたかったのですが、問題がひとつ。義母が合鍵を持っており、私たちが不在の間に上がり込んでは、勝手に掃除などを済ませていたのです。
ある日、仕事から帰宅してふと部屋を見渡すと、違和感を覚えました。実家の母が結婚祝いにと持たせてくれた、大切なブライダルフラワーが見当たりません。
あわてて周囲を探すと、鉢だけが転がっており、中身は無残にもゴミ箱へ……。土ごとごっそりと捨てられていたのです。
義母に確認の連絡を入れると、返ってきたのは「枯れていたから捨てておいたわよ?」というあっけらかんとしたメール。彼女にとっては良いことをしてあげたつもりだったのでしょう。
しかし、私にとっては母からの愛情がこもった贈り物。それを無断で処分されたことへの怒りと、あまりの無神経さに対する悲しみで、涙が止まりませんでした。
元は夫の実家だとしても、今は私たち夫婦の生活の場です。私は意を決して玄関ドアのリフォームを行い、そのついでに鍵も新しいものへ交換しました。口で説明して揉めるよりも、『これからは家のことは自分たちで管理したい』という意思を、リフォームという行動を通して示すことにしたのです。
少し思い切った決断でしたが、親子であっても別々の世帯です。価値観の違いでこれ以上悲しい思いをしないためにも、目に見える境界線が必要だったのだと思います。
あのとき、鍵を変えて適度な距離をとったことは、私たちが夫婦として自立し、義母とも穏やかに関わっていくための大切な一歩になりました。
著者:菅井美智子/30代女性/姉妹を育てる母。ドラッグストアでパート勤務。趣味は映画鑑賞。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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